【アルバムレビュー】Norah Jones『’Til We Meet Again(ティル・ウィー・ミート・アゲイン)』

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洋楽コラム

今回のアルバムレビューは、Norah Jones(ノラ・ジョーンズ)初のライヴのアルバム『’Til We Meet Again(ティル・ウィー・ミート・アゲイン)』。

2020年に約4年ぶり7枚目のスタジオ・アルバム『Pick Me Up Off the Floor』をリリースし、スイスのアルバムチャートで1位を獲得。日本のオリコンチャートでもトップ10入りを果たし、年間ジャズアルバムランキングでは1位を獲得したノラ・ジョーンズによる、デビューから20年以上のキャリアの中で初のライブ・アルバムです。

アルバムの中身は、2017年から2019年の間に開催されたアメリカ、フランス、イタリア、ブラジルなど世界各国で演奏されたコンサートの中から彼女自身のフェイバリットを集めた構成になっています。

ノラ・ジョーンズの名を知らしめたデビュー作かつ、グラミー8部門に輝いた伝説的なアルバム『ノラ・ジョーンズ(Come Away With Me)』のリリースから20周年となるアニバーサリー・イヤーである2022年。

その記念すべき年を前に、今作で注目なのがゴスペル歌手のメイヴィス・ステイプルズと共演してグラミー賞にもノミネートされた「アイル・ビー・ゴーン」(2019) や、ブラジルにルーツを持つシンガー・ソングライターのホドリゴ・アラマンチとのコラボ曲「フォーリング」などの今までのアルバムでは聞くことができなかった楽曲の数々です。

年代などの枠に限定せずバラエティにとんだラインナップになっているので、初めて聴く方からも“ベスト盤”と称される作品になるでしょう。

私が特に今作を聴いて良いなと思ったのは、国内盤のボーナストラックになっている“サンライズ(2017年 大阪城ホール)”という曲です。

Sunrise (Live From Castle Hall, Osaka, Japan) – YouTube

ライブならではのアコースティック感が、この曲のカントリーチックな基盤とジャジーなピアノのアプローチにピッタリで、思わず涙が出そうになるのを堪えながら聴き入りました。

例えるならば、

若き少年が初めて失恋したときにこの曲を聴いて、「もう、世界の終わりだ。」という気持ちを抑えきれずに泣いてしまう。

そんな時に「どんなに暗い日でも、翌日必ず日の出(サンライズ)がある。」という優しいメッセージを伝えてくれるような曲です。

最初から最後までノラ・ジョーンズの優しく・強く寄り添ってくれる歌声が響き、彼女が年代を超えて愛される理由がわかるようなアルバムでした。

■ ‘Til We Meet Again トラックリスト

1. Cold, Cold Heart
2. It Was You
3. Begin Again
4. Those Sweet Words
5. I’ve Got To See You Again
6. After The Fall
7. I’ll Be Gone
8. Just A Little Bit
9. Falling
10. Tragedy
11. Sunrise
12. Flipside
13. Don’t Know Why
14. Black Hole Sun
15. Sunrise (Live From Castle Hall, Osaka, Japan)

WRITER

洋楽なら幅広く聴きますが特にHIP HOP、R&B、ソウル、ファンクを好みます。

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