ミーゴス

Migos(ミーゴス)のプロフィール、歌詞一覧、アルバム・シングルを網羅したディスコグラフィーをご紹介。最新の洋楽はここからチェック。

プロフィール

Migos
Photo PRESS
  • BORN
    ジョージア州ローレンスビル
  • SNS
  • MEMBERS
    Quavo, Offset, Takeoff (Past members)
  • YEARS ACTIVE
    2008-2023

Migos(ミーゴス)は、2008年にジョージア州ローレンスビルで3人のラッパーQuavo(クエイヴォ)、Offset(オフセット)、Takeoff(テイクオフ)によって結成されたヒップホップ・トリオ。クエイヴォはテイクオフの叔父にあたり、オフセットは同級生。

結成

2008年にジョージア州ローレンスビルで結成。最初は「Polo Club」という名前で活動していたが、後に「Three Amigos(スリー・アミーゴス)」に由来する「Migos」と名乗るようになった。テイクオフはクエイヴォの甥であり、一般に信じられていた「クエイヴォとオフセットはいとこ」という関係は誤解で、オフセットは実際には血縁関係はなく、クエイヴォの同級生だった。3人はアトランタ都市圏のグイネット郡で共に育ち、ストリートでの生活を自ら選んだとクエイヴォは語っている。

初期のキャリア

グループとして最初のフルレングスのプロジェクトはミックステープ『Juug Season』で、2011年8月25日にミーゴスの周囲にいた仲間や関連アーティストの総称としても使われていた「Migo Gang」よりリリース。その後、2012年6月1日にミックステープ『No Label』を発表した。

2013年にアトランタ拠点のレーベル、クオリティ・コントロール・ミュージックと契約。デビュー・シングル「Versace」をリリースした。この曲はプロデューサーZaytoven(ゼイトーヴェン)によって制作され、米ビルボードホット100で99位を記録した。同年後半には、カナダの俳優でラッパーのDrake(ドレイク)がこの曲をリミックスし、自身のヴァースを追加。さらに2013年のiHeartRadio Music Festivalで披露したことで、曲は一気に注目を集めた。

同年6月13日にはミックステープ『Y.R.N. (Young Rich Niggas)』をリリースし、リードシングルとして「Versace」を収録。Spin誌のBrandon Soderbergは本作に8/10を与え、「Dirty Southの雰囲気を凝縮した作品」と評した。6月15日にラジオ局Hot 107.9主催の「Birthday Bash」に出演。10月にはXXL誌の「Show & Prove」セクションで取り上げられた。

「Versace」は2013年の年間ベストソングに多数選出され、XXLの「The 25 Best Songs of 2013」で3位、Complexの「The 50 Best Songs of 2013」で4位、SPINの「50 Best Songs of 2013」で5位、Pitchforkの「The Top 100 Tracks of 2013」で38位、Rolling Stoneの「The 100 Best Songs of 2013」で69位を獲得した。また、ミックステープ『Y.R.N.』はSPIN誌で2013年のベストアルバム27位、ヒップホップ部門では6位に選ばれた。

デビュー後のキャリア

2014年2月25日、Migosはミックステープ『No Label 2』を発表した。初週で10万回以上ダウンロードされ、DatPiffでゴールド認定を受けた。批評家からはおおむね好評で、パーティー向きの楽曲とアンセム性を兼ね備えていると評価された。同年3月には、当初ミックステープとされていた『Y.R.N. 2』がフルアルバム化することが明かされ、6月にはアトランティック・レコードが配給する300エンターテイメントと契約した。シングル「Fight Night」はビルボードホット100で69位を記録した。同年11月には『Rich Nigga Timeline』をリリースし、Rolling Stone誌が2014年のラップアルバム第7位に選出した。

2015年2月、デビュー・アルバムからの先行シングル「One Time」を発表。7月31日にはChris Brown(クリス・ブラウン)やYoung Thug(ヤング・サグ)が参加したデビュー・アルバム『Yung Rich Nation』をリリースした。初週売上は15,000枚で、ビルボードのトップ・ラップ・アルバム・チャート(現トップR&B/ヒップホップ・アルバム・チャート)で3位を獲得し、批評家からも肯定的な評価を受けた。

その後、ミーゴスは2作目のアルバムも完成させていたが、リリース時期を調整していると語った。Lil Wayne(リル・ウェイン)を迎えた「Fantastic」やNas(ナズ)とのコラボ希望も明かした。2015年9月、300エンターテイメントを離れ、クオリティ・コントロール・ミュージックのみに所属する独立路線に転じた。その理由は収益性の向上で、1公演あたりのギャラが3~4万ドルから6万ドル超へと倍増したためである。

同年9月17日には、オフセットが収監中にもかかわらずミックステープ『Back to the Bando』をリリースし、シングル「Look at My Dab」は世界的に注目を集め、ダンス「ダブ」が流行した。10月にはRich the Kid(リッチ・ザ・キッド)とのコラボミックステープ『Streets on Lock 4』を発表。当初計画されていたヤング・サグとのコラボ作『MigoThuggin』は中止となったが、2016年1月には続編ミックステープ『Young Rich Niggas 2』をリリースした。

2016年9月7日、Kanye West(カニエ・ウェスト)はミーゴスを自身のGOOD Musicのマネジメント契約に迎えたと発表したが、翌2017年1月にミーゴスはその所属を否定した。2016年10月28日にはアルバム『Culture』の先行シングル「Bad and Boujee」を発表。Metro Boomin(メトロ・ブーミン)がプロデュースし、Lil Uzi Vert(リル・ウージー・ヴァート)が参加した同曲はビルボードホット100で1位を獲得し、ミーゴス初の全米ナンバーワンとなった。2枚目のスタジオ・アルバム『Culture』は2017年1月27日にリリースされた。

同年、Katy Perry(ケイティ・ペリー)の「Bon Appétit」への参加や、Quality Control(クオリティ・コントロール)名義のコンピ『Control the Streets Vol.1』収録曲「Too Hotty」を発表。Steve Aoki(スティーヴ・アオキ)の「Night Call」にもLil Yachty(リル・ヨッティ)とともに参加した。2017年10月27日にはCardi B(カーディ・B)とNicki Minaj(ニッキー・ミナージュ)を迎えた「MotorSport」、12月20日にはPharrell Williams(ファレル・ウィリアムス)プロデュースの「Stir Fry」をリリースし、後者はNBAオールスター2018で使用された。

2018年1月26日、3枚目のスタジオ・アルバム『Culture II』を発表。全24曲を収録し、メトロ・ブーミンやゼイトーヴェン、Murda Beatz(マーダ・ビーツ)、Travis Scott(トラヴィス・スコット)らが制作に参加した。その後『Culture III』の制作が発表されたが、度重なる延期を経て2021年6月11日にようやくリリースされた。

2022年にはグループの不仲説が浮上。クエイヴォの元恋人Saweetie(スウィーティー)がオフセットと関係を持ったと噂され、クエイヴォは楽曲「Messy」やインタビューでオフセットの忠誠心を疑う発言をした。同年10月にはクエイヴォとテイクオフがオフセットを外してアルバム『Only Built for Infinity Links』を発表し、ミーゴスの分裂が明確になった。

2022年11月1日、テイクオフはクエイヴォらと共にヒューストンのボウリング場「810 Billiards and Bowling Houston」にいた際、午前2時34分頃に銃撃され死亡した。ヒューストンのKHOU-11テレビによると、パーティーが午前1時頃に終了した後、約40人がボウリング場の外に集まっていた。テイクオフのレコード会社は声明の中で、彼は「流れ弾」で死亡したと述べ、ヒューストン警察署長のTroy Finner(トロイ・フィナー)はテイクオフが標的ではなかったと考えていると述べた。

2023年2月22日、クエイヴォはテイクオフへの追悼曲「Greatness」のミュージック・ビデオを公開。この楽曲はミーゴス解散の事実を示唆するものとして受け取られた。同年6月25日、クエイヴォとオフセットはBET Awards 2023でテイクオフに捧げるトリビュート・パフォーマンスを行い、ファンの前で追悼の意を示した。

2023年10月5日、オフセットはHot 97のインタビューでミーゴスの正式な解散を認めた。世間では不仲が理由とされていたが、実際にはテイクオフの死が決定的要因であり、彼を「グルー(接着剤)」であり「真のリーダー」と表現した。オフセットは「彼なしで続けるのは正しくない」と語り、BET Awardsでのトリビュートがミーゴスとして最後の公の場での別れの機会であったと説明した。