プロフィール

Tyga(タイガ)のプロフィール、歌詞一覧、アルバム・シングルを網羅したディスコグラフィーをご紹介。最新の洋楽はここからチェック。
Tyga(タイガ)は、カリフォルニア州コンプトン出身のラッパー、シンガー。本名はMicheal Ray Stevenson(マイケル・レイ・スティーブンソン)。
タイガは11~12歳頃までそこで育ち、その後ガーデナに移った。父母はジャマイカ系とベトナム系で、母親Pasionaye Nicole Nguyen(パショネイ・ニコール・グエン)はベトナム出身である。幼少期からFabolous(ファボラス)やLil Wayne(リル・ウェイン)、Cam'ron(キャムロン)、Eminem(エミネム)らの音楽を聴いて育った。
2012年12月、彼の生い立ちをめぐる議論が起き、コンプトンで貧しい環境に育ったとする主張に対し、未公開番組の映像では「裕福な家庭で育った」と語っていたことが判明した。ただしその発言は風刺的なものとも推測され、タイガ本人もツイッターで「14歳の頃は何も気にしてなかった。台本ありのテレビだろ」と反応している。
デモテープやミックステープを多数制作し、2007年のデビュー作『Young On Probation』でGym Class Heroes(ジム・クラス・ヒーローズ)のTravie McCoy(トラヴィー・マッコイ)の目に留まり、彼の紹介でPete Wentz(ピート・ウェンツ)のレーベルと契約した。2008年にデビュー・アルバム『No Introduction』を発表し、シングル「Coconut Juice」がビルボードホット100で94位に初エントリーを果たした。
同時期に自身のレーベル「G.E.D. Inc.」を設立し、後にSchoolboy Q(スクールボーイQ)のキャリア立ち上げにも関与した。2008年末にはリル・ウェイン率いるヤング・マネー・エンターテインメントと契約し、ヒット曲「Bedrock」に参加。さらにChris Brown(クリス・ブラウン)とのコラボレーション・ミックステープ『Fan of a Fan』を発表し、収録曲「Deuces」が全米R&B/ヒップホップ・チャート1位、ビルボードホット100で14位を記録し、グラミー賞にもノミネートされた。
2枚目のスタジオ・アルバム『Careless World: Rise of the Last King』は2012年2月21日にリリースされ、前作のポップ寄りな作風からギャングスタ・ラップ色の強い内容へと変化した。アルバム準備のため2011年にミックステープ『#BitchImTheShit』を発表している。
収録シングルは「Far Away」「Still Got It」「Rack City」「Faded」の4曲で、特に「Rack City」はビルボードホット100で最高8位を記録するヒットとなった。その後も客演として多くのシングルに参加し、ミックステープ『Well Done 3』を発表。また同年には自身がプロデュース・共同監督を務めたアダルト映画『Rack City: The XXX Movie』を公開し、サウンドトラックも手掛けた。
3枚目のスタジオ・アルバム『Hotel California』は2013年4月9日にリリースされた。Rick Ross(リック・ロス)を迎えた先行シングル「Dope」に加え、クリス・ブラウンやFuture(フューチャー)との楽曲などを含み、豪華ゲスト陣が参加している。発売前にはミックステープ『187』も発表され、話題を集めた。
アルバムにはリル・ウェイン、Game(ゲーム)、Wiz Khalifa(ウィズ・カリファ)らも参加し、DJ Mustard(DJマスタード)やCool & Dre(クール&ドレ)らがプロデュースを担当した。シングルは「Dope」「For the Road」「Show You」などが展開されたが、批評は概ね賛否両論で、商業的にも前作より伸び悩み、ビルボード200で初登場7位、初週5.4万枚の売上にとどまった。
2013年以降、タイガはDJマスタードとの「Throw It Up」やJustin Bieber(ジャスティン・ビーバー)との「Wait for a Minute」を発表し、次作アルバム『The Gold Album: 18th Dynasty』の制作を進めた。当初はKanye West(カニエ・ウェスト)がエグゼクティブ・プロデューサーを務め、クリス・ブラウンやDrake(ドレイク)ら豪華ゲスト参加が予定されていたが、ヤング・マネー・エンターテインメントとの対立により作品が「人質に取られている」と不満を表明。最終的に2015年にインディペンデントでリリースした。
その間、2015年2月にはクリス・ブラウンとの共作アルバム『Fan of a Fan: The Album』を発表し、ビルボード200で7位を記録。「Ayo」がシングルヒットした。一方で『The Gold Album』は初週わずか2000枚程度の販売に終わり、商業的に最も失敗した作品となった。同年7月には自身のリアリティ番組『Kingin' with Tyga』がMTV2で放送開始された。
2016年、カニエ・ウェストがタイガをデフ・ジャム・レコーディングス傘下のグッド・ミュージックに迎え入れた。2017年にはVH1ドラマ『Scream』第3シーズンにレギュラー出演し、同年アルバム『BitchImTheShit2』をリリース。2018年のアルバム『Kyoto』は酷評され商業的にも失敗したが、同年Offset(オフセット)を迎えたシングル「Taste」が全米8位を記録し9×プラチナに認定され、タイガの復活作と評価された。続けて「Swish」やNicki Minaj(ニッキー・ミナージュ)を迎えた「Dip」などがヒットし、2019年にはアルバム『Legendary』を発表した。
その後もYG「Go Loko」への参加や、バーチャルキッチン事業「Tyga Bites」の立ち上げ、2021年『The Masked Singer』への出演など多方面で活動を続けた。2024年には8作目『NSFW』を制作し、2025年2月7日にリリース。さらに同年8月にはCiara(シアラ)のアルバム『CiCi』収録曲「Dance with Me」に参加し、最新の活動を展開している。