『Let Go(レット・ゴー)』はアヴリル・ラヴィーンのデビュー・スタジオ・アルバム。2002年6月4日にアリスタ・レコードからリリースされた。このアルバムは世界中で1,600万枚以上を売り上げ、ラヴィーンのこれまでの最高売上アルバムであると同時に、21世紀におけるカナダ人アーティストによる最も売れたアルバムとなった。また2000年代で21番目に売れたアルバムとなった。アメリカ合衆国ではアメリカレコード協会(RIAA)から7×プラチナ認定を受け、ミュージック・カナダからはダイアモンド認定を受けた。このアルバムはイギリスを含む世界各国でマルチ・プラチナ・ディスクを獲得し、彼女はイギリスでアルバム1位を獲得した最年少の女性ソロ・アーティストとなった。このアルバムとシングル曲により、アヴィーンは最優秀新人賞、最優秀楽曲賞2回、最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム賞を含む8部門のグラミー賞ノミネートを獲得した。
OVERVIEW
2000年11月、アヴリル・ラヴィーンはプロデューサーのピーター・ジッツォのスタジオで歌を披露し、アリスタ・レコードの社長L.A.リードに強い印象を与え、即座に契約を結んだ。契約は2枚のアルバムで125万ドル、出版権で90万ドルという大型契約だった。当時アヴリルは高校のスケーター仲間と馴染んでいたが、学校生活には不安を抱いており、夢を追うため学校を辞めて音楽に専念した。ロサンゼルスに移り、ソングライターのクリフ・マグネスと共に「Losing Grip」や「Unwanted」を制作したが、レーベルはヘヴィなサウンドに難色を示した。その後、プロデュース・チームのマトリックスと出会い、方向性が定まった。レーベルが望んだカントリー寄りの楽曲ではなく、アヴリル自身が望むパンク・ロック寄りのサウンドを志向し、マトリックスが「Complicated」や「Falling Down」を作曲。これがアヴリルの音楽スタイルを決定づけた。A&Rのジョシュ・サルビンとリードは「Complicated」を高く評価し、デビューシングルに決定。アルバム制作はマトリックスが中心となり、最終的に『Let Go』というタイトルで完成した。当初は「Anything but Ordinary」が候補だったが、本人の希望で変更された。アルバムジャケットはニューヨークのブロードウェイとキャナル・ストリートで撮影され、2022年には20周年を記念して同じ場所で再現された。
TRACKLIST
1. Losing Grip
2. Complicated
3. Sk8er Boi
4. I'm with You
5. Mobile
6. Unwanted
7. Tomorrow
8. Anything but Ordinary
9. Things I'll Never Say
10. My World
11. Nobody's Fool
12. Too Much to Ask
13. Naked