『Anti (Deluxe)(アンチ(デラックス))』は、リアーナの8枚目のスタジオ・アルバムのデラックス版。2016年1月28日にロック・ネイションとウェストベリー・ロードからリリースされた。リアーナは、2005年のデビュー以来、彼女のアルバムを全てリリースしてきたデフ・ジャム・レコーディングスを離れ、2014年にレコーディングを開始した。エグゼクティブ・プロデューサーとして、ジェフ・バスカー、Boi-1da、DJマスタード、ヒット・ボーイ、ブライアン・ケネディ、ティンバランド、No I.D.といったプロデューサー陣と共に、カナダ、アメリカ、フランスのスタジオで『Anti』をレコーディングした。SZAとドレイクがゲストボーカルとして参加している。デラックス版には3曲が追加収録されている。
OVERVIEW
創作活動の葛藤と感情の揺れ動きの中で構想された『Anti』は、ローファイなビート、歪んだボーカル、ダウンテンポなアレンジを融合させた、雰囲気のあるプロダクションが特徴。前半は重厚なベーストラックで構成され、後半はテクスチャーのあるミニマリズムが特徴となっている。リアーナのこれまでのディスコグラフィーを特徴づけていたラジオ向きのダンスソングと比べると、『Anti』はより落ち着いたソウルフルな作品となっている。ポップ、ダンスホール、サイケデリックソウル、オルタナティブR&Bを軸に、ヒップホップ、ソウル、インダストリアル、サイケデリック、ドゥーワップ、カントリー、シンセロック、トラップなど、多様な音楽的影響を受けている。歌詞は愛と人間関係から生じる感情、愛情や欲望から裏切りや解放まで、セックス、ドラッグ、アルコールといったテーマを扱っている。2014年夏に開始された『Anti』のプロモーションキャンペーンでは、リリースの長期延期やサムスンとの2,500万ドルの契約などが盛り込まれた。リアーナは2015年10月7日、MAMAギャラリーでカバーアートとタイトルを発表した。『Anti』ワールドツアーは2016年3月から11月まで行われ、全米ビルボードホット100で1位を獲得した「Work」を含む4曲がシングルカットされた。アメリカでは、『Anti』はリアーナにとって2枚目のナンバーワン・アルバムとなり、黒人女性アーティストとして初めてビルボード200に400週間ランクインしたアルバムとなった。全米レコード協会(RIAA)から6倍のプラチナ認定を受けた。カナダとノルウェーではチャート1位を獲得し、ベルギー、カナダ、デンマーク、フランス、ニュージーランド、ポーランド、イギリスではマルチ・プラチナ認定を受けた。発売後、批評家たちはアルバムの感情的な誠実さを称賛したが、制作については賛否両論だった。称賛は主にリアーナの新たな音楽的自由度に集中していた。ラジオ向きの曲が少なく、トラックリストが的外れであることを問題視する声もあったが、音楽性の変化はリアーナの芸術的成熟を示すものであり、彼女の最高傑作の一つだと評価する声もあった。2017年のグラミー賞では、アルバムと収録シングルが最優秀アーバン・コンテンポラリー・アルバムを含む6部門にノミネートされた。
TRACKLIST
1. Consideration (ft. SZA)
2. James Joint
3. Kiss It Better
4. Work (ft. Drake)
5. Desperado
6. Woo
7. Needed Me
8. Yeah, I Said It
9. Same Ol' Mistakes
10. Never Ending
11. Love on the Brain
12. Higher
13. Close to You
14. Goodnight Gotham
15. Pose
16. Sex with Me










