Bad Bunny(バッド・バニー)のプロフィール、歌詞一覧、アルバム・シングルを網羅したディスコグラフィーをご紹介。最新の洋楽はここからチェック。

プロフィール

Bad Bunny
Photo Credit Eric Rojas
  • BORN
    プエルトリコ・ベガ・バハ
  • SNS
  • BIRTHDAY
    1994/3/10 (31歳)

  • OCCUPATION
    ラッパー、シンガー、音楽プロデューサー

Bad Bunny(バッド・バニー)は、プエルトリコ・ベガ・バハ出身のラッパー、シンガー、音楽プロデューサー。本名はBenito Antonio Martínez Ocasio(ベニート・アントニオ・マルティネス・オカシオ)。

「ラテントラップの王」と呼ばれ、スペイン語ラップが世界市場で主流の人気を獲得するのに貢献したとされている。彼は史上最高のラテンラッパーの一人とされている。

生い立ち

ベニート・アントニオ・マルティネス・オカシオは1994年3月10日、プエルトリコのバヤモンに生まれ、ベガ・バハのアルミランテ・スール地区で育った。父Tito Martínez(ティト・マルティネス)はトラック運転手、母Lysaurie Ocasio(リサウリ・オカシオ)は元教師であった。家庭ではサルサやメレンゲ、ポップ・バラードなどがよく流れており、5歳のときにプエルトリコのラッパーでレゲトンの先駆者Vico C(ビコ・C)のアルバム『Aquel Que Había Muerto』をクリスマスプレゼントとして受け取ったことが最初の音楽的記憶だという。子どもの頃に購入した最初のCDはMarc Anthony(マーク・アンソニー)やVíctor Manuelle(ビクトル・マヌエル)の作品だった。弟が2人おり、家庭的な性格で「外で遊ぶより家族と過ごすのが好きだった」と語っている。

幼少期は敬虔なカトリック信者の母に連れられて毎週教会へ通い、13歳まで聖歌隊で歌っていた。その後、ラジオで聴いたDaddy Yankee(ダディー・ヤンキー)やHéctor Lavoe(エクトル・ラボー)といったアーティストに影響を受け、音楽への関心を深めた。芸名「バッド・バニー」は、幼少期にウサギの衣装を着せられて不機嫌になったエピソードに由来する。

2012年に高校を卒業後、プエルトリコ大学アレシボ校の視聴覚コミュニケーション学科に入学し、ラジオDJを目指していた。学業のかたわら、スーパーマーケット「Econo」でレジ係兼袋詰めのアルバイトをしながら音楽制作を続けたが、学位を取る前に退学し、音楽の道に専念した。

自身の出身地について「ベガ・バハはサンフアンのような大都市ではなく、小さな地域だ。レゲトンの多くのアーティストはそうした都会から出ているが、僕はそこからは少し離れた場所の出身なんだ」と語っている。

初期のキャリア

バッド・バニーは14歳の頃から自作曲の制作を始め、2013年からSoundCloud上で楽曲を発表するようになった。初期作品には「Get」(2013年)、「Tentación」(2014年)、「Just Let Me Know」(2015年)などがある。2016年、SoundCloudに投稿した「Diles」がDJ Luian(DJルイアン)の目に留まり、彼のレーベル、ヒア・ディス・ミュージックと契約。翌年リリースした「Soy Peor」はビルボードのホット・ラテン・ソングス・チャートで19位を記録し、ラテン・トラップシーンで注目を集めた。

デビュー後のキャリア

2017年にはコロンビア出身のKarol G(カロルG)とのコラボ曲「Ahora Me Llama」がビルボードのホット・ラテン・ソングス・チャートで10位を獲得し、NPRの「Alt.Latino's Favorites: The Songs of 2017」にも選出された。同年夏にはラテンアメリカ地域でのブッキング契約をCMNと締結し、11月からはApple MusicのBeats 1で初のスペイン語番組『Trap Kingz』のホストを務めた。また、Ozuna(オズナ)とNicky Jam(ニッキー・ジャム)との「Te Boté」リミックスがラテンチャートで1位を獲得した。

2018年には米ラッパーのCardi B(カーディ・B)、J Balvin(J.バルヴィン)と共演した「I Like It」が米ビルボードホット100で1位を獲得。さらに10月にはDrake(ドレイク)とのコラボ曲「Mia」を発表し、全米5位を記録するなど世界的な人気を確立した。同年12月24日、デビューアルバム『X 100pre』をリマス・エンターテインメントから発表。米ビルボード200で11位を記録し、批評サイトMetacriticでは84点という高評価を得た。『ガーディアン』紙はその独創性を高く評価し、『ローリング・ストーン』誌の「史上最高のアルバム500」にも選出された(447位)。

2019年6月にはJ・バルヴィンとのコラボ・アルバム『Oasis』をリリースし、ビルボード200で9位、ラテン・アルバムチャートで1位を獲得した。同年7月、当時のプエルトリコ州知事Ricardo Rosselló(リカルド・ロセリョ)の辞任を求める抗議デモに参加し、レシデンテと共に抗議曲「Afilando Los Cuchillos」を発表した。

2020年2月、バッド・バニーはShakira(シャキーラ)とJennifer Lopez(ジェニファー・ロペス)がヘッドライナーを務めた第54回スーパーボウルのハーフタイムショーにゲスト出演した。同月27日、『ザ・トゥナイト・ショー・スターリング・ジミー・ファロン』出演時にセカンド・アルバム『YHLQMDLG(Yo Hago Lo Que Me Da La Gana)』を発表し、2月29日にリリースした。同作はダディー・ヤンキーやJowell & Randy(ジョウェル&ランディ)らとのコラボを含み、米ビルボード200で2位を記録。スペイン語アルバムとしては当時史上最高位であった。批評家からも高く評価され、リード曲「Vete」、続くセチを迎えた「Ignorantes」もヒットした。3月にはドラァグ姿で出演した「Yo Perreo Sola」のミュージック・ビデオが話題を呼び、ビルボード・ラテン・エアプレイチャートで1位を獲得した。

4月には新型コロナによる隔離生活の中で恋人Gabriela Berlingeri(ガブリエラ・ベルリンゲリ)と共作した「En Casita」をSoundCloudで公開。5月には未発表曲集『Las que no iban a salir』を予告なしでリリースした。同作にはDon Omar(ドン・オマール)、Yandel(ヤンデル)、ニッキー・ジャムらとのコラボ曲が収録されている。

7月には米『プレイボーイ』誌のデジタル版表紙に登場し、創設者Hugh Hefner(ヒュー・ヘフナー)以外で初めて単独表紙を飾った男性となった。同年、ASCAPラテン賞「ソングライター・オブ・ザ・イヤー」を受賞。また、Joe Biden(ジョー・バイデン)陣営の大統領選広告にも彼の楽曲「Pero Ya No」が起用された。9月にはニューヨークの街を走るトラック上から無料ライブを配信し、話題を集めた。

10月にはJhayco(ジェイコ)との共作「Dákiti」を発表し、ビルボードのグローバル200で1位、ビルボードホット100で5位を記録。11月27日には3枚目のスタジオ・アルバム『El Último Tour Del Mundo』をリリースし、全編スペイン語作品として史上初めてビルボード200で1位を獲得した。このアルバムはよりパーソナルで実験的な作品として評価され、グラミー賞で最優秀ラテン・ポップ/アーバン・アルバム賞を受賞した。

同年、Spotifyで最も再生されたアーティストおよびアルバムに選ばれ、英『ガーディアン』紙から「世界最大のポップスター」と評された。翌2021年にはRosalía(ロザリア)と共に『サタデー・ナイト・ライブ』でパフォーマンスを披露し、「Yonaguni」が自身初のソロ名義でのビルボードホット100トップ10入りを果たした。また、Brad Pitt(ブラッド・ピット)主演映画『ブレット・トレイン』への出演も決定した。

2021年7月にはプエルトリコのポップ歌手Tommy Torres(トミー・トーレス)のアルバム『El Playlist de Anoche』を共同制作。同年のビルボード・ラテン・ミュージック・アワードでは10冠を達成し、「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた。続いてAventura(アベントゥーラ)との「Volví」、Tainy(タイニー)とJulieta Venegas(フリエッタ・ベネガス)との「Lo Siento BB:/」をリリース。9月には『TIME 100』の「世界で最も影響力のある100人」に選出された。

2022年には『El Último Tour Del Mundo』の北米ツアーを開催し、ラテン・グラミー賞とグラミー賞の両方で「最優秀アーバン音楽アルバム賞」を受賞。Spotifyでは2年連続で世界最も再生されたアーティストとなった。12月にはアニメ『ザ・シンプソンズ』とのコラボ短編映像「Te Deseo Lo Mejor」を公開した。

2022年1月、バッド・バニーは『Vogue』誌に2度目の登場を果たし、当季のハイブランドバッグをモデルとして紹介した。4月にはソニー・ピクチャーズが、彼をスパイダーマン・ユニバース作品『El Muerto』の主演に起用すると発表したが、後に制作スケジュールから外れ、企画は中止となった。

同年5月6日、4枚目のスタジオ・アルバム『Un Verano Sin Ti』をリリースし、ビルボード200で1位を記録、通算13週にわたり首位を維持した。2022年のビルボード年間チャートおよびIFPIの年間世界チャートで年間最優秀アルバムに選ばれ、史上初のラテン系アーティストによるIFPIグローバル・チャート受賞者となった。また、Spotify史上最多ストリーミング再生を記録し、グラミー賞「最優秀アルバム賞」にノミネートされた初のスペイン語アルバムとなった。

2022年8月からは『World's Hottest Tour』を開催し、アメリカ大陸14か国を巡るツアーで、ラテン系アーティスト史上最高の興行収入(約2億3,250万ドル)を記録した。同年のアメリカン・ミュージック・アワードでは8部門にノミネートされ、「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」候補にも初選出された。また、ビルボード誌でも年間最優秀アーティストに選ばれ、Spotifyでは3年連続で世界最多再生アーティストとなった。

2023年5月、シングル「Where She Goes」を発表し、Frank Ocean(フランク・オーシャン)やLil Uzi Vert(リル・ウージー・ヴァート)らがミュージック・ビデオに出演した。9月には『Vanity Fair』誌のインタビューで、新アルバムの制作を明かし、「70年代の音楽に影響を受けている」と語った。10月13日に22曲入りアルバム『Nadie Sabe Lo Que Va a Pasar Mañana』をリリースした。

2024年12月、リードシングル「El Clúb」、続く「Pitorro de Coco」を発表し、12月26日に新アルバム『Debí Tirar Más Fotos』を告知。翌2025年1月5日に同作をリリースし、「プエルトリコに自分を再び結びつける作品」と語った。アルバムにはプエルトリコの多様なアーティストが参加している。

続いて、2025年7月から9月にかけて、地元サンフアンのホセ・ミゲル・アグレロット・コロシアム(通称エル・チョリ)で30公演のレジデンシー公演『No Me Quiero Ir de Aquí』を開催すると発表。最初の9公演はプエルトリコ住民限定で行われ、ハリケーン・シーズンにもかかわらず約60万人を動員し、直接的経済効果は2億5,000万ドル、関連消費を含めると総額4億ドルとされ、プエルトリコ経済成長率を0.3%から0.4%に押し上げたと報じられた。

2025年4月にはNPR『タイニー・デスク・コンサート』に出演。5月にはヨーロッパ、オーストラリア、日本、ラテンアメリカを巡るスタジアム・ツアー『Debí Tirar Más Fotos World Tour』を発表した。米国ではICE(移民税関執行局)による観客への影響を懸念し、同年の米国内ツアーは行わないと説明した。7月にはシングル「Alambre Púa」を発表。9月28日、2026年2月8日に開催される第60回スーパーボウルのハーフタイムショーでヘッドライナーを務めることが決定した。この決定には賛否両論があり、Donald Trump(ドナルド・トランプ)が「ばかげている」と批判したことでも話題となった。

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