Post Malone(ポスト・マローン)のプロフィール
Post Malone(ポスト・マローン)は、ニューヨーク州シラキュース出身の歌手、ソングライター、ギタリスト。本名はAustin Richard Post(オースティン・リチャード・ポスト)。
生い立ち
彼は父Richard Post(リチャード・ポスト)と母Nicole Frazier Lake(ニコール・フレイザー・レイク)の息子として生まれた。
父は若い頃にDJをしており、ヒップホップ、カントリー、ロックなど様々なジャンルの音楽を彼に教えていた。
9歳のとき、父親がダラス・カウボーイズのフットボールチームの売店マネージャーになった後、彼は父、継母のJodie(ジョディ)と共にテキサス州グレープバインに引っ越した。
マローンはギターを弾き始め、2010年にアメリカのバンド、Crown the Empire(クラウン・ザ・エンパイア)のオーディションを受けたが、オーディション中にギターの弦が切れて落選した。彼はギターを学ぶことに興味を持ったきっかけをビデオゲーム「ギターヒーロー」だったと彼は語る。
高校時代にヘヴィメタルバンドで活動し、編集ソフトAudacityを使用して初のミックステープ『Young and After Them Riches』を制作した。高校3年生の時にクラスメートから「最も有名になりそうな人」に選ばれている。
本人曰く、「14歳か15歳」の時に芸名として「Post Malone(ポスト・マローン)」と決めていたようだ。この名前はプロバスケットボール選手のKarl Malone(カール・マローン)にちなんで付けられたと噂されたが、後に「ポスト」が彼の名字であり、「ラップ名ジェネレーター」を使って「マローン」を取得したと説明している。
マローンは後にタラント郡立大学に入学したが、中退。その後長年の友人でプロのゲームストリーマーのJason Probst(ジェイソン・プロブスト)とともにロサンゼルスに移住した。
2人はその他数人のプロデューサーやアーティストは音楽グループBLCKVRDを結成し、一緒に音楽をレコーディングした。その後サンフェルナンドバレーにある家に一緒に引っ越し、レコードプロデューサーのFKi 1stとSauce Lord Richと出会い、プロダクションチームFKiを結成する。また、Rex Kudoとも出会い、彼は「White Iverson」を含むマローンのトラックを数曲プロデュースしている。
2015年「White Iverson」の楽曲を制作し、SoundCloudアカウントにアップロード。ミュージック・ビデオも制作し、これが1ヵ月以内に100万回の視聴回数を記録し注目を集める。
同年リパブリック・レコードと契約し、50 Cent(50セント)、Young Thug(ヤング・サグ)など数多くの著名なラッパーと共同作業を行うことになる。
デビュー後のキャリア
2015年8月、彼はKylie Jenner(カイリー・ジェンナー)の18歳の誕生日パーティーで演奏し、そこで彼の音楽を気に入ったカニエ・ウェストと出会い、彼のアルバム『The Life of Pablo』からのシングル「Fade」でマローンとコラボレーションすることになる。
またJustin Bieber(ジャスティン・ビーバー)とも親しくなり、2016年から2017年にかけて行われたツアー『Purpose World Tour』のオープニングアクトを務めた。
デビュー・アルバムに先立ち、2016年5月12日、彼は初のフルレングスプロジェクトとなるミックステープ『August 26th』をリリース。翌月、米ABCテレビ『ジミー・キンメル・ライブ!』で「Go Flex」を披露し、全国テレビデビューを果たした。
2016年にはデビュー・アルバムとなる『Stoney』をリリース。予定から4カ月余り遅れてのリリースとなった。
今作は約1年かけてダブル・プラチナ認定となるヒットを記録。Quavo(クエイヴォ)を迎えたシングル「Congratulations」は全米ビルボードホット100で8位を記録し、初のトップ10入りを果たした。
翌2017年2月、マローンは次のプロジェクトのタイトル『Beerbongs & Bentleys』を発表。21 Savage(21サヴェージ)をゲストに迎えた先行シングル「Rockstar」はビルボードホット100で初の1位を獲得。8週間連続でその座を維持した。
アルバムは翌2018年に延期となり、先行シングル「Psycho」で再び全米1位を獲得。アルバムは2018年4月にようやくリリースされるとこちらも大ヒット。第61回グラミー賞では「Rockstar」など4部門に初めてノミネートされた。
同年、映画「スパイダーマン:スパイダーバース」のサウンドトラックへSwae Lee(スウェイ・リー)と共に制作した「Sunflower」を提供し、シングルとしてリリースするとこちらも全米1位の大ヒットとなる。また「Sunflower」がヒット中にも関わらずサプライズでクリスマスにリリースされた新曲「Wow.」も大ヒット。これらが収録された3枚目のスタジオ・アルバム『Hollywood's Bleeding』はセールス・ストリーミング合わせてアメリカだけで300万ユニットを超えて2019年のトップセールスを記録した。
2020年3月12日、デンバーのペプシセンターでのマローンのコンサートは予定通りに進行し、2万人の売り切れの群衆を集めました。COVID-19のパンデミックに対する懸念が高まる中、売り切れたアリーナショーをキャンセルしなかったとして反発を受け、その後のツアースケジュールはすべて延期。翌月、自宅からのNirvana(ニルヴァーナ)のカバーだけで構成されるライブストリーミングセットを実行し、パフォーマンスは、世界保健機関のCOVID-19救援基金のために500万米ドル以上を調達した。
2021年にはアルバム制作を行いながら2枚のシングル「Motley Crew」、The Weeknd(ザ・ウィークエンド)を迎えた「One Right Now」をリリース。4枚目のスタジオ・アルバム『Twelve Carat Toothache』は翌2022年にリリースされ、全米2位を獲得している。
アルバムからは先述の「One Right Now」、そしてDoja Cat(ドージャ・キャット)を迎えた「I Like You (A Happier Song)」がビルボードホット100でトップ10入りとなった。
同年8月、ドキュメンタリー映画『Runaway』がAmazonプライム・ビデオチャンネルFreeveeで初公開された。2019年のツアー『Runaway Tour』の第一弾の舞台裏の様子や、ニューヨーク、シカゴ、アーリントンの2019年ポスティフェストなど、注目の公演のパフォーマンスも紹介された。
2023年4月21日、マローンは、記録破りのRIAAダイヤモンド認定シングル8曲とシングル「Chemical」を収録した9曲入りコンピレーション・アルバム『The Diamond Collection』をリリースした。これはRIAA(米国レコード協会)にて8枚ものシングルが1000万枚の売上に相当するダイヤモンド認定を獲得したことを受けて用意された。
そのわずか3カ月後、5枚目のスタジオ・アルバム『Austin』をリリース。全米2位を獲得している。アルバムからトップ10ヒットは出なかったものの、翌2024年、Taylor Swift(テイラー・スウィフト)のシングル「Fortnight」にゲスト参加し、2019年の「Circles」以来となるビルボードホット100で1位を獲得した。
続いて6枚目のスタジオ・アルバムについて、2023年にメディアでのインタビューで「もしあと1年自分の時間が持てたら、カントリーアルバムを作るかもしれない」と答えた通り、カントリーを軸とした作品になることがあきらかとなる。
それを決定付けるかのように、2024年5月16日、マローンはテキサス州フリスコで開催された第59回アカデミー・オブ・カントリー・ミュージック・アワードに参加し、「Never Love You Again」と「I Had Some Help」を披露した。
「I Had Some Help」はMorgan Wallen(モーガン・ウォーレン)を迎え、ビルボードホット100で初登場1位を獲得した。続く2枚目のシングル「Pour Me a Drink」ではBlake Shelton(ブレイク・シェルトン)を迎え、8月16日に『F-1 Trillion』というタイトルでリリースすることも発表した。