『The Emancipation of Mimi(邦題:MIMI)』はマライア・キャリーの10枚目のスタジオ・アルバム。2005年4月12日にアイランド・レコードからリリースされた。批評家からはキャリーの「カムバック・アルバム」と評され、アメリカでは過去10年間で最も売れたアルバムとなった。アルバムの制作にあたり、キャリーは2004年を通してジャーメイン・デュプリ、スヌープ・ドッグ、カニエ・ウェスト、トゥイスタ、ネリー、ファレル・ウィリアムズ、ジェイムズ・“ビッグ・ジム”・ライトなど、多くのソングライターやプロデューサーとコラボレーションし、彼らの多くが一部の曲にゲスト出演している。
OVERVIEW
キャリーはタイトルに自身のニックネーム「ミミ」を使用することで、個人的な挫折と商業的な挫折からの解放という、より親密な側面を表現している。これまでの作品と似たボーカルプロダクションと、彼女の代名詞とも言えるバラードへの傾倒が見られるものの、アルバムの祝祭的なモチーフに相応しく、ダンス志向でアップテンポなスタイルが採用されている。『The Emancipation of Mimi』は批評家から絶賛され、プロダクションとキャリーのボーカルパフォーマンスは称賛された。批評家たちは、独立性と束縛のなさというテーマを指摘し、アルバムを「パーティー」レコードと称した。『The Emancipation of Mimi』は、第48回グラミー賞で年間最優秀アルバム賞を含む8部門にノミネートされ、最優秀コンテンポラリーR&Bアルバム賞を含む3部門を受賞した。このアルバムは、1997年の『Butterfly』以来、マライア・キャリーにとって米ビルボード200で初登場1位を獲得した初のアルバムとなり、初週で40万4千枚以上を売り上げ、2005年のアメリカで最も売れたアルバムとなった。海外では、ギリシャでチャート1位を獲得し、カナダ、デンマーク、フランス、日本でトップ5入りを果たし、年間で世界で2番目に売れたアルバムとなった。『The Emancipation of Mimi』は世界中で1,000万枚以上を売り上げ、21世紀で最も売れたアルバムの一つとなった。「It's Like That」は彼女の近年で最もヒットした曲の一つとなり、複数の国でトップ20入りを果たした。「We Belong Together」は全米で14週間1位を獲得し、後にビルボード誌から「この10年間で最も売れた曲」と称賛された。オーストラリアで1位、イギリスとニュージーランドで2位を獲得し、ヨーロッパの複数の国でもトップ5入りを果たした。『The Emancipation of Mimi』は、キャリーのキャリアを復活させ、ポップ・カムバックの概念を再定義した作品として広く知られている。批評家たちはこの作品を彼女の最高傑作の一つとして再評価し、彼女のR&B的アイデンティティとディーバとしてのペルソナを堂々と体現した作品として高く評価。2025年に発売20周年を迎えるにあたり、音楽的にも個人的にも、このアルバムがキャリーの軌跡に与えた影響について、改めて考察するきっかけとなった。
TRACKLIST
1. It's Like That
2. We Belong Together
3. Shake It Off
4. Mine Again
5. Say Somethin' (ft. Snoop Dogg)
6. Stay the Night
7. Get Your Number (ft. Jermaine Dupri)
8. One and Only (ft. Twista)
9. Circles
10. Your Girl
11. I Wish You Knew
12. To the Floor (ft. Nelly)
13. Joy Ride
14. Fly Like a Bird











