UKインディーロックバンドのBlossoms(ブロッサムズ)が、全英No.1を記録した2022年の『Ribbon Around The Bomb』以来となる通作5作目の新作アルバム『Gary』を9月20日にリリースすると発表。また同時に、バンドはタイトルトラック「Gary」をリリースし、ミュージック・ビデオを公開した。
Ewan Ogden(ユアン・オグデン)とフロントマンのTom Ogden(トム・オグデン)が監督を務めたミュージック・ビデオでは、レジェンド・ポップシンガーのRick Astley(リック・アストリー)と、イングランド・サッカーチームのエヴァートンFC率いるショーン・ダイチ監督が出演。ダイチ監督は、5月に発表されて注目を集めた彼らの前シングル「What Can I Say After I’m Sorry?」に続き、同じキャラクターを演じている。
2021年からブロッサムズとリック・アストリーは、ザ・スミスのカバーグループとして時折ステージに立っており、2023年のグラストンベリー・フェスティバルでは、両者によるシークレットセットが大きな話題を呼んだ。エヴァートンFCのショーン・ダイチ監督と彼らは、今年3月のリックのマンチェスターでのコンサート会場で対面。以前から彼らのファンを公言していたダイチ監督とは、すぐさま意気投合。その後、ビデオ撮影でボス的なキャラをやってくれないかとダイチ監督に依頼したところ、快く承諾してくれたという。
新曲「Gary」とビデオについてリードシンガーのトム・オグデンはこう語る。
「このビデオは、ユアン・オグデンと僕が兄弟で監督したもので、前回のビデオの続編です。昨年ラジオで耳にした実話に基づいて作られた曲で、ゲイリーという8フィート(約2.4メートル)のガラス繊維製のゴリラが、スコットランドのカールークのレイナード・ガーデンから盗まれたという話です。そのストーリーを僕たちは映像で再現。リック・アストリーが園芸センターの所有者のアンドリュー・スコットを演じ、バンドのメンバーがゲイリーを盗みます。 このビデオの制作は本当に楽しくて、再び16 ミリフィルムを使ってストックポートやピークディストリクト、ダービーシャー周辺で撮影しました。アルバムの核となる曲であり、いろんなタイトルを考えたけれど、結局はいつも“Gary”に戻ってきました。”Gary”しかなかったんです」
ブロッサムズのニューアルバムは、バンドのいつものコラボレーターであるザ・コーラルのジェイムズ・スケリーと、彼らの「What Can I Say After I’m Sorry?」や「Nightclub」を手掛けたジャングルのジョシュ・ロイド・ワトソンがプロデュース。アイルランド人シンガーのCMATもアルバム収録の「I Like Your Look」と「Why Do I Give You The Worst Of Me?」の2曲を共作している。
アルバムについてトム・オグデンは説明する。
「このアルバムの核心は、僕たち5人が何年かぶりに初めて同じ部屋でライブレコーディングしたことです。友人5人がバンドを結成して一緒に音楽を作ろうと決めた時の、あのエネルギーを捉えたかったんです。このアルバムでは、これまでになくコラボレーションもたくさん行いました。長年のコラボレーターであるジェイムズ・スケリーとの作業に加えて、ジョシュ(・ロイド・ワトソン)やCMAT(シアラ・メアリー=アリス・トンプソン)にも参加してもらいました。アングルシー島の海辺にAirbnbを借り、シアラと作曲セッションのために篭ったのは、バンドとしても最も刺激的な数日間でした。その作曲中には、ボウイ、ブロンディ、ホール&オーツをたくさん聴いていました」
更にアルバム中の傑出トラック「Big Star」、「I Like Your Look」、「Mothers」などが、どのように出来たかをオグデンはこう語る。
「アルバムの収録曲は、さまさまな出来事、主には個人的な体験に基づいています。“Big Star”は有名な音楽ジャーナリストをシャトー・マーモントで見かけた後、近づいて自己紹介しようか迷ったけれど、結局恥ずかしくてできなかった話です。“I Like Your Look”はブロンディの“Rapture”に敬意を表し、ジョーン・バエズの“Time Rag”にウィンクしていて、リリック的にはハイファッションを皮肉っています。“Mothers”は僕とジョー(・ドノヴァン)との友情に対する賛歌であり、僕たちの母が80年代に友人だったという話にも触れています」
Blossoms
■商品情報
Blossoms(ブロッサムズ)
ニュー・シングル「Gary」配信中
・配信リンク
■ブロッサムズ(Blossoms)について
2013年の結成以来、多大なる成功と称賛を享受してきたブロッサムズ。2016年に『Blossoms』でアルバム・デビューを飾ると、全英チャートの首位を2週連続で制覇し、BRIT賞とマーキュリー賞にノミネート。2018年に全英4位を記録した2ndアルバム『Cool Like You』からは「I Can’t Stand It」、「There’s Reason Why (I Never Returned Your Calls)」などのアンセムが放たれた。2020年の3rdアルバム『Foolish Loving Spaces』と2022年の4thアルバム『Ribbon Around The Bomb』は、共に全英1位を獲得。後者からは「Ode To NYC」、「The Sulking Poet」、「Care For」などの彼らのファンから愛される定番曲が誕生した。2020年にリリースされたライブアルバム『In Isolation / Live From The Plaza Theatre, Stockport』を含めて、彼らはこれまで5枚のアルバムを全英トップ5に送り込んでいる。