ミーガン・ザ・スタリオン

プロフィール

Megan Thee Stallion（ミーガン・ザ・スタリオン）は、テキサス州ヒューストン出身のラッパー、シンガー、ソングライター。本名はMegan Jovon Ruth Pete（ミーガン・ジョボン・ルース・ピート）。

生い立ち

テキサス州サンアントニオで生まれ、生後まもなく母親のHolly Thomas（ホリー・トーマス）と共にヒューストンに移住した。

Holly-Wood（ハリウッド・ウッド）の愛称で知られるラッパーのホリーは、幼いミーガンを保育園ではなくレコーディング・セッションに連れて行くことが多かった。ヒューストンのサウスパーク地区、後にパールランドで育ったミーガンは、14歳でラップを書き始め、18歳までそこで暮らした。

18歳で母親にラップの腕前を見せた時、ホリーはミーガンがラップを職業として追求するのは21歳になるまで待つように要求した。母親は、彼女の歌詞は年齢の割に性的に露骨すぎるとコメントした。ミーガンはパールランド高校に通い、2013年に卒業した。高校1年生の時に父親が亡くなった。[3]

キャリアの始まり

プレーリービューA＆M大学在学中、ミーガンはSNSに投稿したフリースタイル動画で人気を博し、特に「サイファー」で男性の対戦相手と戦う動画が人気を博した。この動画の露出により、彼女はSNS上でフォロワーを増やし、多くのファンを獲得した。

彼女は彼らを「hotties（ホッティーズ）」と呼び、早期の成功の要因だと考えている。音楽活動のために休学した後、故郷に戻り、テキサスサザン大学で学業を再開。2021年12月11日に保健行政学の理学士号を取得して卒業した。

この時期にステージネームを採用し、思春期に彼女の体格から「Stallion」と呼ばれていたことから、Megan Thee Stallion（ミーガン・ザ・スタリオン）と名乗るようになる。

学校を休んだ後、彼女はテキサス州南部大学で健康管理の勉強をしながら、2016年には最初のミックステープ『Rich Ratchet』をリリース。収録曲の「Last Week in H TX」のミュージック・ビデオはYouTubeで400万回以上再生される。

2018年には元野球選手Carl Crawford（カール・クロフォード）が所有するヒューストンのインディーレーベル、1501サーティファイド・エンターテインメントと契約。11月には300エンターテインメントと契約したことを発表。レーベルによって署名された最初の女性ラッパーとなる。

デビュー後のキャリア

2019年にはEP『Tina Snow』からシングル「Big Ole Freak」をリリースし、ミュージック・ビデオも撮影。この曲でビルボードホット100に99位で初エントリーを果たす。

同年初のミックステープ『Fever』をリリース。ビルボードで初登場10位にランクインした。同年夏にリリースしたシングル「Hot Girl Summer」がヒットし、MTVビデオ・ミュージック・アワードで最優秀パワー・アンセム賞を受賞した。

2020年に入ると映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』のサウンドトラックとして、歌手のNormani（ノーマニ）とのシングル「Diamonds」をリリース。春にはEP『Suga』をリリースし、その中の収録曲「Savage」がTikTokで話題になり、Beyoncé（ビヨンセ）をフューチャーしたリミックス盤をリリース。これが爆発的にヒットし、ビルボードホット100で初めてトップ10入りを果たし、そのまま一気に首位を獲得した。歌の収益はヒューストンの非営利団体Breadof Lifeに送られ、COVID-19の影響を受けた住民に災害救援を提供した。

そのわずか数ヶ月後、Cardi B（カーディ・Ｂ）とのシングル「WAP」をリリース。この曲もヒットし、短い期間で2曲の全米1位を獲得した。

11月にはデビュー・スタジオ・アルバム『Good News』をリリース。ビルボード200で初登場2位、トップR＆B/ヒップホップアルバムで1位を獲得し、ゴールド認定を受けるヒットとなる。

同年7月、銃創を負い、弾丸除去手術を受けたと発表した。TMZが報じた3日前、彼女がラップ／R＆Bミュージシャンのトリー・レーンズ（デイスター・ピーターソン）と身元不明の女性と車に乗っていた際、割れたガラスで足を負傷したという報道と矛盾する。車は警察に止められ、レーンズは車内捜索の結果、銃器の容疑で逮捕された。ミーガンは両足を撃たれたことを明かし、インスタグラムライブで涙ながらに銃撃事件を語り、噂を否定した。

2021年にかけては、シングル2曲の成功であらゆる賞にノミネートされるようになる。BETヒップホップ・アワードでは8つ部門のノミネートされ3つの部門で受賞。第63回グラミー賞では4つの部門にノミネートされ、最優秀新人賞、最優秀ラップ・パフォーマンス賞、最優秀ラップ楽曲賞を受賞した。

2021年10月29日に、これまで未発表曲とフリースタイルを集めた『Something for Thee Hotties』をリリースした。このコンピレーション・アルバムは、米国ビルボード200で初登場5位となり、4枚目のトップ10入りを果たした。音楽以外では、彼女は教育に専念し、後にテキサスサザン大学で健康管理の理学士号を取得して2021年に卒業。その後まもなく、ヒューストンでの慈善活動が認められ、Sheila Jackson Lee（シーラ・ジャクソン・リー）下院議員からテキサス州第18選挙区ヒーロー賞を受賞した。

2022年、第94回アカデミー賞授賞式にサプライズ登場し、映画『エンカント』の出演アーティストと共に「We Don't Talk About Bruno」を披露。第81回アカデミー賞授賞式のQueen Latifah（クイーン・ラティファ）に続き、アカデミー賞授賞式でパフォーマンスを行った2人目の女性ラッパーとなった。

同年、2枚目のスタジオ・アルバム『Traumazine』をリリース。5枚目となる全米トップ10入りを果たすが、レーベルによる『Traumazine』のプロモーション活動が低調だったことを受け、ミーガンは2度目の訴訟を起こし、両者の関係を断つという合意を受け入れた。翌2023年10月に1501サーティファイド・エンターテインメントを離れた。

2024年2月2日、ワーナー・ミュージックと配給契約を結んだ。6月にはセルフタイトルの3枚目のスタジオアルバム『Megan』を発表。アルバムに先駆けてリリースしたシングルのうち「Hiss」はリリース翌日にApple Musicチャートで1位を獲得し、幅広い称賛を受け、ミーガンがこの曲でディスった複数のアーティストに関するメディア報道も受けた。この曲は後にビルボードホット100で初登場1位を獲得し、ラッパーとしては3曲目の1位、そして自身初のソロ1位を獲得した。

同年10月にはアルバムの再発盤として『Megan, Megan: Act II』をリリースしている。