9月23日より全国順次公開となる、世界的ロックバンド、The Beatles(ザ・ビートルズ)のデビュー60周年に、最高傑作『ホワイト・アルバム』を生んだインド滞在期のビートルズと奇跡の8日間を共にしたポール・サルツマン監督によるドキュメンタリー『ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド』。公開まであと3日、サルツマン監督がアシュラムで撮影した、4人がマハリシと共に座禅を組んだ記念写真を使用した日本だけの新たなポスターが完成し初披露。あわせて、ジョンがインド滞在中に作ったハンターを歌った曲にまつわる本編映像が解禁されました。
本編映像②『ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド』 - YouTube
名盤『ホワイト・アルバム』に収録されている一曲「コンティニューイング・ストーリー・オブ・バンガロウ・ビル」は、母と虎狩りに出かけるバンガロウ・ビルを皮肉った歌として知られています。当時、リシケシュに滞在していたナンシー・クックとその息子リッキ・クックが虎狩りにいったエピソードを聞き、無意味な殺生を嫌ったジョン・レノンが反感を込めて作った曲です。本編には、なんとこのリッキ・クック本人が登場し、アシュラムに滞在していたジョン・レノンやマハリシの反応を語り、現在に至る経緯を告白する衝撃の内容となっています。
波間から始まる映像は、リッキ・クックが暮らす自然豊かなハワイの自宅へとフォーカスしていき、穏やかな表情で語り始めたクックは、「木に登って隠れていると突然ゾウが大きな音を立てて歩いていくのが聞こえた。続いてサルやマングースなどジャングルの小動物たちが一斉に飛び出してきた」と当時を振り返ります。狩りをするクックと家族の前に現れたのはジャングルの王者。「トラが来ていたんだ。すぐにトラが姿を現し気づくと引き金を引いていた。照準器から見たトラの毛色を覚えている」と、突然現れた虎に反射的に引き金を引いたといいます。
母が慌ててマハリシに報告へ行くと、そこにはジョンも居合わせていました。彼女の話を聞いたジョンは「ひどい それは殺生だ」とゾッとした様子で口にしたと明かします。いつも温厚なマハリシもこの時ばかりは顔をこわばらせ、「殺生は、殺生だ」と怒りを露わに。彼はこの事件の後、ライフルに触れることをやめ、ナショナルジオグラフィックのカメラマンとなり、動物写真を通じて自然を守る活動を続けることになったといいます。本編では、ことの経緯を知るジョージの元妻パティ・ボイドが、クックと会えたことは素晴らしいと語るシーンも要チェックとなります。
バンガロウ・ビルのモデルリッキ・クックとサルツマン監督© B6B-II FILMS INC. 2020. All rights reserved
リシケシュでのジョン・レノン© B6B-II FILMS INC. 2020. All rights reserved
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インド滞在期のザ・ビートルズの素顔に迫る『ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド』は、9月23日(金・祝)全国公開。
■作品情報
『ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド』
監督・脚本・製作:ポール・サルツマン ナレーション:モーガン・フリーマン
製作総指揮:デヴィッド・リンチ
出演:デヴィッド・リンチ、パティ・ボイド、ジェニー・ボイド、マーク・ルイソン、ルイス・ラファム、ローレンス・ローゼンタール、リッキ・クック、ハリプラサード・チョウラシア、デヴィアニ・サルツマン
2020 年/カナダ/英語/79 分/カラー/1.78:1/5.1ch
原題:Meeting The Beatles in India
字幕:大西公子 字幕監修:藤本国彦 配給:ミモザフィルムズ
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