史上最高のトーキング・ヘッズをとらえた最高傑作ライヴ・アルバム『Stop Making Sense』が発売40周年を記念したデラックス・エディションとなって7/26に発売決定!2枚組CDでのリリースは日本のみ!

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洋楽ニュース

N.Y.のインテリジェンス・バンド、Talking Heads(トーキング・ヘッズ)が1983年に行ったライヴを収録した、ジョナサン・デミ監督による伝説的最高級ライヴ・エンターテインメント映画『Stop Making Sense(ストップ・メイキング・センス)』のサウンドトラックが、今まで収録されてこなかった2曲を追加収録し、映画で披露されていた楽曲全てを網羅したデラックス・エディションとなって7月26日にリリースされることが決定した。

ストップ・メイキング・センス(デラックス・エディション)ストップ・メイキング・センス(デラックス・エディション)

海外では2枚組CD+Blu-rayと2枚組アナログ盤でリリースされる本作だが、日本盤は、お求めやすい仕様となる2枚組CDでのリリースとなる。なお、2枚組CD仕様での発売が許されたのは、ここ日本のみ。

国内盤の2枚組CDと輸入盤の2枚組CD+Blu-ray のセットには、バンド・メンバー(ティナ・ウェイマス、デヴィッド・バーン、クリス・フランツ、ジェリー・ハリソン)によるライナーノーツや当時のライヴ写真などを掲載した全28Pに及ぶブックレットの完全版が付属されており、Blu-rayにはジェリー・ハリソンとオリジナル・アルバムのリリースの際にミックスを出がけたET・ソーングレンによる全パフォーマンス曲のドルビー・アトモス・ミックス音源が収録される。

また、昨年リリースされ完売となった2枚組ブラック・アナログ盤のデラックス・エディションも今回再発されることも決定しており、この再発アナログ盤には4人のバンド・メンバーによるライナーノーツを掲載した12Pのブックレットが同梱となる。日本のみでリリースされる2枚組CDと、輸入盤での取り扱いとなる2CD+Blu-ray並びに2枚組アナログ盤は、すべて7月26日に全世界同時発売が予定されている。
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『ストップ・メイキング・センス』は、1983年に行われた「スピーキング・イン・タングズ」ツアーにおいてトーキング・ヘッズのパフォーマンスを見たジョナサン・デミ監督がインスピレーションを受けたことをきっかけに制作された。ライヴを見たデミ監督は、コンサート・フィルム撮影に向けたライヴ開催をバンドに提案した。それを承諾したバンドは、監督と共に数か月を掛けてアイディアを具体的なものへと仕上げた。そして遂に1983年の12月、ハリウッドのパンテージ・シアターで『ストップ・メイキング・センス』制作のためにデミ監督が3つの公演を撮影した。

映画は、それまでリリースされた6枚全てのスタジオ・アルバムからの楽曲から織りなされるパフォーマンスを通して、その当時のバンドの姿を捉えている。公演は、ドラム・マシーンを使用したデヴィッド・バーンによる「サイコ・キラー」のソロ・アコースティック・パフォーマンスで幕を開け、規則的な演出でステージが進んでいく。1曲終わるごとに、各メンバーが登場し、ティナ・ウェイマス、クリス・フランツ、ジェリー・ハリソンがデヴィッド・バーンと共にステージ上で全員が揃っていく。さらにバンドは、輝かしい経歴を誇るツアー・メンバーたち、キーボードのバーニー・ウォーレル、パーカッションのスティーヴ・スケイルズ、ギターのアレックス・ウィアー、そしてバック・シンガーのリン・メーブリー、エドナ・ホルトを呼び寄せてステージはさらに豪華になっていく。

『ストップ・メイキング・センス』でバンドは18曲を演奏しており、その中には当時発表された最新シングル「バーニング・ダウン・ザ・ハウス」が含まれている。その年の夏、楽曲はラジオやMTV でヘビーローテーションとなりバンドにとってアメリカにおける最初のトップ10ヒットをもたらした。しかしながら、映画を決定づけることとなったのは、『スピーキング・イン・タングズ』からの別の曲であった。トーキング・ヘッズは、日本の伝統芸能の装束にインスピレーションを受けた、今やバンドを語る上でも必須となった象徴的なオーバーサイズのスーツを着用して「ガールフレンド・イズ・ベター」をパフォーマンスしたのだった。

『ストップ・メイキング・センス』はトーキング・ヘッズの楽曲に焦点を当てているが、彼らのバンド活動以外で録音された楽曲もいくつか収録となっている。例えば、トム・トム・クラブの「悪魔のラヴ・ソング (原題:Genius of Love)」や、デヴィッド・バーンが1981年に発表したアルバム『キャサリン・ホイール(回転花火)』からの楽曲「ホワット・ア・デイ・ザット・ワズ」や「ビッグ・ビジネス」が収録となっている。

1984年に公開を迎えた『ストップ・メイキング・センス』は、アート作品としてまた商業的にも大きな成功を収めた。劇場の座席で多くの人を躍らせ、サウンドトラックは200万枚以上ものセールスを記録した。またちょうど昨年、アメリカ議会図書館は、文化的、歴史的さらに芸術的な観点から重要とされる作品をアメリカの文化遺産として保存する「アメリカ国立フィルム登録簿」に『ストップ・メイキング・センス』を加えたのだ。

ティナ・ウェイマスはジョナサン・デミ監督とのコラボレーションに称賛を送っている。

「…ジョナサンは、情熱に溢れ、柔軟で、想像力に富んでいて、さらに良き聞き手でもあり語り手でもあり、そして一緒に何かを作り出すのに素晴らしい相手よ。最初から、彼は柔軟でしっかりした人だという印象を持っていたわ。彼を一緒に働く仲間として迎えた時に、それが素晴らしい関係性と映画を予兆していたわ!」

ジェリー・ハリソンは映画が今なお支持されていることについて次のように語っている。

「私にとって、『ストップ・メイキング・センス』は今日においても意義のある作品だよ。なぜなら、演出や照明技術はもっと早い段階で作り出すことができたかもしれないからね。例えば、今コンサート会場や舞台で使用されている照明装置(バリライト)は、モーターで作動して照明の対象物を追いかけるけど、それが主流になったよね。もし僕たちがその照明装置を使っていたなら、映画の中でそれが記録されていたはずだし、もしかしたら、今や時代遅れだって印象を与えていたかもしれない インタビューも一切なく、優雅で色褪せない照明が織りなす調和が、何度も見返したくなる映画を作り出したと思う」。

デヴィッド・バーンはこのアルバムは面白い作品だと語っているが、それは、多くの人にとって、この作品がトーキング・ヘッズのイントロダクションになるからだ。

「この作品の前にもライヴ・アルバムをリリースしてきたが、映画が収録され、素晴らしい品質のミックスやサウンド・クオリティと共に、このアルバムのおかげで全く新しいオーディエンスに出会えたよ。よくあることだが、ライヴでの生演奏や観客の前でパフォーマンスすると、楽曲はより強いエネルギーを放つ。多くの意味で、このエディションは通常のスタジオ・レコーディングよりエキサイティングなもので、だから多くのリスナーがこのアルバムを通してトーキング・ヘッズのことを知るきっかけになるんじゃないかな」。

クリス・フランツは、『ストップ・メイキング・センス』がもたらしたこの上ない喜びの経験を思い出して語った。「僕は、実際に自分の意識でも感じられる、これまでの経験を超越したような喜びについて語っているんだ…それは南部のゴスペル聖歌隊で歌う人たちが“幸せでいる”ことを“聖霊に満たされる”状態だと言うのと同じことなんだ。それが毎晩ステージにいる私たちに起きたことで、ドラムセットの私のスローンからも、それが観客にも起きているのが感じられたほどだ。私の目の前で喜びが目に見える形となって、それを毎晩感じることができたんだ」

■商品情報

『ストップ・メイキング・センス(デラックス・エディション)』

<国内盤> 2024年7月26日発売 
『ストップ・メイキング・センス(デラックス・エディション)』(WPCR-18677/8)
税込価格:3,300円
歌詞/解説/対訳/封入特典スッテカー付
※2CD形態は国内盤のみの仕様
<輸入盤> 2024年7月26日発売
・2CD+Blue-ray Audio
・ブラック・アナログ2LP
<デジタル配信>
2023年8月18日配信開始済み
商品の詳細はこちら

■『ストップ・メイキング・センス』トラックリスト
CD.1(英表記/邦表記)
1. Psycho Killer / サイコ・キラー
2. Heaven / ヘヴン
3. Thank You For Sending Me An Angel / 天使をありがとう
4. Found A Job / ファウンド・ア・ジョブ
5. Slippery People / スリッペリー・ピープル
6. Cities / シティーズ
7. Burning Down The House / バーニング・ダウン・ザ・ハウス
8. Life During Wartime / ライフ・デュアリング・ウォータイム
9. Making Flippy Floppy / メイキング・フリッピー・フロッピー
10. Swamp / スワンプ
CD.2(英表記/邦表記)
1. What A Day That Was / ホワット・ア・デイ・ザット・ワズ
2. This Must Be The Place (Naïve Melody) / ジス・マスト・ビー・ザ・プレイス
3. Once In A Lifetime / ワンス・イン・ア・ライフタイム
4. Big Business / I Zimbra / ビッグ・ビジネス / イ・ズィンブラ
5. Genius Of Love(TOM TOM CLUB) / ジニアス・オブ・ラヴ(トム・トム・クラブ)
6. Girlfriend Is Better / ガールフレンド・イズ・ベター
7. Take Me To The River / テイク・ミー・トゥ・ザ・リヴァー
8. Crosseyed And Painless / クロスアイド・アンド・ペインレス

【トーキング・ヘッズ】
デヴィッド・バーン(David Byrne) - (lead vocals, guitar)
ティナ・ウェイマス(Tina Weymouth) - (bass, keyboard bass, guitar, lead vocals for "Genius of Love")
クリス・フランツ(Chris Frantz) - (drums, vocals for "Genius of Love" and "Burning Down the House")
ジェリー・ハリスン(Jerry Harrison) - (guitar, keyboards, backing vocals)
【参加ミュージシャン】
バーニー・ウォーレル(Bernie Werrell) - (keyboard)
アレックス・ウィアー(Alex Weir) - (guitar, backing vocals)
スティーヴ・スケイルズ(Steve Scales) - (Percussion)
リン・マブリィ(Lynn Mabry) - (backing vocals)
エドナ・ホルト(Ednah Holt) - (backing vocals)

■バイオグラフィー
トーキング・ヘッズは、ニューヨーク・パンクの拠点となったライヴハウス「CBGB」出身のバンドで、1970年代半ばから1980年代後半にかけて活動を行った。メンバーは名門美術大学、ロードアイランド・スクール・オブ・デザインの出身で「インテリバンド」と呼ばれることが多く、初期はパンク・バンドとされていたが、ボーカルのデヴィッド・バーンがアフロ・リズムに傾倒し、それを大胆に楽曲に取り入れるようになると、ポスト・パンクと呼ばれるようになった。
バンドはデヴィッド・バーン(ボーカル、ギター)、クリス・フランツ(ドラム、バック・ボーカル)、ティナ・ウェイマス(ベース、バック・ボーカル)、ジェリー・ハリスン(キーボード、ギター、バック・ボーカル)の4人編成だが、1980年のアルバム『リメイン・イン・ライト』前後から、サポート・メンバーを大々的に起用し、ビッグ・バンド編成でライヴを行うようになり、1981年からはライヴの最中にバンド内バンドである「トム・トム・クラブ」のコーナーを組み込むようになった。
バーンの都会的な神経症を連想させるボーカルやライヴ・パフォーマンス(痙攣パフォーマンスとブカブカなシャツ)が特徴的で、歌詞は「家」や「心地良い(悪い)空間」をテーマにしたものが多く、また、楽曲製作では『リメイン・イン・ライト』製作時からインプロヴィゼーションの要素を取り入れることが多くなった。ジョナサン・デミによるライヴの記録映画『ストップ・メイキング・センス(英語版)』をはじめ、「ワンス・イン・ア・ライフタイム」や「ロード・トゥ・ノーウェアー」のミュージック・ビデオなど、映像作品の評価も非常に高い。

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洋楽まっぷ編集部

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