メタリカのブラック・アルバムが名盤と言われる3つの理由

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洋楽コラム

名盤として有名なMetallca(メタリカ)のアルバム『Metallica(メタリカ)』。真っ黒なジャッケットから通称Black Album(ブラック・アルバム)と呼ばれるこのアルバムが、30年経った現在も多くの人たちに支持されるようになった理由をこの記事では紹介していきます。

メタリカのブラック・アルバムが名盤と言われる3つの理由

1・聴きやすさを重視した作曲

Metallica: Holier Than Thou (State College, PA – October 20, 2018) – YouTube

今までのメタリカのアルバムはプログレッシヴ・メタル的としての側面が強く、長い前奏とテクニカルなギターソロ、長い曲は8分を超える聴く側としてはハードルの高い音楽性でした。実際、メタリカのライブに来た観客が「思ったより楽しんでいない」ことに気づいたメンバーはブラック・アルバムで大きく方向性を変え、曲の長さを5分前後に短縮。曲調もシンプルでわかりやすいものに変え、前回のアルバムまでの何度もテンポや曲調を変えて場面を操作するような作曲手法から変更して大衆化させ、大ヒットアルバムが生まれました。

2・ライブ感

Metallica: Sad But True – YouTube

ライブ感のあるサウンドを作るためにサウンドディレクターのボブ・ロックを起用。メタル・ジャスティスまでの以前のアルバムはパート別に録音して重ねてアルバムを作成していましたが、ロックの提案でメンバー全員をスタジオに集めて録音する手法を取りました。

初めて全員が集まって行われた収録にバンドは苦戦。多くのリテイクが発生し、アルバムを3回リミックスした結果100万米ドルもの費用がかかったものの、まるでライブに行って聴いたかのようなライブ感が生まれ、30年経った現在でも古さを感じさせないアルバムが完成しました。

3・先行シングルの大ヒット

Metallica: Enter Sandman – YouTube

ブラック・アルバムが発売する2週間前に1曲めに収録される曲「エンター・サンドマン」が先行する形でシングルが発売。発売後間もなくビルボード100で16位を取り、リリースして2ヶ月後には全米レコード協会によってゴールドディスクに認定されました。

「ワンリフから作られた曲」とも言われたエンター・サンドマンはギタリストのカーク・ハメットが作った1フレーズのギターリフから徐々にドラムやリズムギターなどの楽器が加わり盛り上がっていく作りの曲となっており、メタルを大衆化させて大ヒットした前例とも言える曲となっています。

評論家の評判も非常に高く、評論家のクリス・クルーは「発売されると同時にこの曲自体が独り歩きし、メタルのみならず広義のロックにおいて、時代を超えて認められる曲の一つ」と評し、現在もロックを象徴する曲として認知されるようになりました。

まとめ

ブラック・アルバムについて紹介させていただきました。チェロやオーケストラの入る曲もあり、1枚のアルバムの中にメタリカのさまざま側面が見られる優れたアルバムとなっています。2020年9月10日にはブックレットやギターピックが特典としてついてくるリメイク版のブラック・アルバムが発売するので、興味がありましたら聴いてみてはいかがでしょうか。

Metallica: The Black Album (Remastered) (Official Trailer) – YouTube

WRITER

神田川響

ライターの神田川です。バリ島まで本場のケチャを観に行きたい。

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