アメリカのメタルと北欧メタルの2つの違いを解説

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洋楽コラム

イギリスのムーブメントから生まれたメタルですが、アメリカと北欧でそれぞれ独自な方向性のメタルに進化しました。これらの違いを知ることによって、普段聴いているメタルがどの国の辺りで生まれたのか、アメリカと北欧のどちらに寄った音楽性なのかが感じられるようになり、普段と違った視点でメタルを楽しめるようになります。

この記事では、アメリカのメタルと北欧メタルにどんな違いがあるのかを大きく分けて2つ解説していきます。

1・演奏の違い

Battlecross – Push Pull Destroy – YouTube

・アメリカのメタル

楽器の編成はリズムギター、リードギター、ベース、ドラム、といった編成が多く、1曲の中にギターソロが入る曲が多いです。ドラムは2バスと呼ばれる1回踏むと2回叩かれるペダルを使用し、BPMが速く軽快な曲が多いことが大きな特徴と言えます。

TURISAS – Stand Up And Fight – YouTube

・北欧メタル

楽器の編成は上記のアメリカのメタルの楽器に加えキーボードが入ることが多く、バイオリン、アコーディオンなど様々な楽器が入る編成の自由さが北欧メタルの大きな特徴と言えます。BPMはアメリカのメタルと比べるとやや遅い曲が多い代わりに、キーボードやバイオリンなどの上物でスケール感を演出したバンドが多いです。

2・世界観の違い

HAVOK – Covering Fire – YouTube

・アメリカのメタル

社会風刺や宗教、戦争などが歌詞に登場するバンドが多く、直接的な歌詞がよく見られます。理由としては、アメリカのメタルの先駆者であるBlack Sabbath(ブラックサバス)やSlayer(スレイヤー)などのバンドが過激な歌詞の曲が多かった影響が強いと言われています。

ELUVEITIE – The Call Of The Mountains – YouTube

・北欧メタル

自然やファンタジーがコンセプトのバンドが多く、自然への賞賛が歌詞の中によく見られます。また、現在も海賊やトロールなど新しいコンセプトのメタルが次々と生まれており、一括りの紹介が難しくなっています。その理由は、スウェーデンなどの北欧が音楽教育に力を入れて若者が楽器を始めやすく、新しい音楽が生まれやすい環境にあります。北欧メタルは世界観の多様性こそが最大の特徴と言えます。

まとめ

同じメタルでありながらこれらの違いが生まれた背景にはその国のメタルのイメージを作った代表的なバンドがあり、アメリカのメタルはハードロックやパンクの要素が強く、北欧メタルはクラシックや民族音楽の要素が強い傾向にあります。これらの違いを楽しみながら様々な国のメタルを聴いてみてはいかがでしょうか。

WRITER

神田川響

ライターの神田川です。バリ島まで本場のケチャを観に行きたい。

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