イギリスで人気が爆発している“インディーロック”市場で急成長を遂げた理由に迫る。

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洋楽コラム

現在、イギリス音楽市場でインディーロックが急成長を遂げています。

イギリスの音楽団体BPI(英国レコード産業連盟)と同国NPO団体AIMが発表したレポートによると、2020年で消費された音楽の26%がインディーアーティストだったのです。

メジャー インディー
アナログレコード 65% 35%
CD売上 70% 30%
ストリーミング売上 75.5% 24.5%

そんなインディー音楽の中でも、最も聞かれたジャンルが『ロック』

コロナ禍で音楽市場が停滞している中、インディーロックが人気を獲得できた理由とは何なのかを探っていきましょう。

ストリーミングによるイギリス国内での“インディーロック”の人気拡大

インディーアーティストが成功を掴むようになるのは真新しいことではありません。

無名だった歌手が突然チャートの上位を埋め尽くす現象は日本でも定期的に訪れます。

近年はストリーミングの普及によって、地下に眠っていた曲が掘り起こされることも増えました。

Spotifyのバイラルチャートで曲を見つけた若者がSNSを使って知名度を拡散させる。

この「トレンドが自然と作られていく」現象がイギリスでも起こっているのです。

音楽ストリーミングは、ユーザーに音楽の多様性をもたらしてくれる最高のサービスと言えます。

その副産物として、次々とインディーロックが発掘され人気をもたらしているのです。

インディーロックが人気な理由。それはイギリス国内におけるアナログレコードの流行も一因に

イギリスでは、コロナ禍でのステイホームと相まってアナログレコードの売り上げが伸びています。

英国レコード産業の会長Geoff Taylor(ジェフ・テイラー)も「2021年は1987年以来に、アナログレコードの売り上げがCDを上回るだろう。」とコメントするほどです。

参考:「イギリスのヴァイナル盤売り上げが1987年ぶりにCDを超える勢い」

もともと収集家だった人だけでなく、若者にまで文化が根付いていることが分かります。

ここで注目したいのが、2020年に購入されたレコードのうち約40%がインディーレーベルだったということ。

参考:「FANS FLOCKING TO UK INDEPENDENT LABELS’ MUSIC ACROSS STREAMING AND PHYSICAL FORMATS

これまでストリーミングでしか音楽を聴かなかった若者がレコードを買うことで「所有感」を満たすという現象が巻き起こっているのです。

リスナーはレコードを買うことで

・本当に曲が好きであるという自分自身への証明
・アーティストのファンをアピールできる満足感

を味わうことができます。

データという目に見えないもので興味を惹いたあとに、実体的なものでファン心理を満たす。

ストリーミングによって音楽の消費は加速すると思われていました。

しかし、イギリスでは深いファンを獲得するきっかけとして作用していたのです。

著者がおすすめするイギリス国内で人気のUKインディーロック楽曲

①The Snuts – Glasgow

The Snuts – Glasgow – YouTube

②Black Country, New Road – ‘Track X’

Black Country, New Road – ‘Track X’ – YouTube

③Black Honey – Back Of The Bar

Black Honey – Back Of The Bar – YouTube

WRITER

広田昂大

UKロックが大好きな20代のライターです! 洋楽のニュースからコラムまで、様々な情報をわかりやすく伝えていけたら良いなと思っています!

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