プロフィール

Sia(シーア)のプロフィール、歌詞一覧、アルバム・シングルを網羅したディスコグラフィーをご紹介。最新の洋楽はここからチェック。
Sia(シーア)は、オーストラリア出身のシンガー、ソングライター。本名はSia Kate Isobelle Furler(シーア・ケイト・イゾベル・ファーラー)。
父親のPhil Colson(フィル・コルソン)はギタリスト、母親のLoene Furler(ローネ・ファーラー)は美術講師。オーストラリアの舞台、映画、テレビ俳優の故Kevin Colson(ケヴィン・コルソン)の姪にあたる。
父親は6歳のとき、そして11歳か12歳のときにに会ったときには新しい家族と子供がいたそうで、どこに住んでいたかわからなかったらしい。ただ特に虐待的ではなく、アルコール依存症でも、嫌いな人でもなかったため素晴らしい人だと確信していると後のインタビューで語っている。
シーアは12歳の時、家族の友人であるColin Hay(コリン・ヘイ)の家に1ヶ月間ニューヨークに滞在し、その間にコリン・ヘイはグラミー賞授賞式に出席した。彼女は、彼のリムジンから式典を見ていたことが、音楽家としてのキャリアを追求するきっかけになったと述べている。
子供の頃はAretha Franklin(アレサ・フランクリン)、Stevie Wonder(スティーヴィー・ワンダー)、Sting(スティング)のパフォーマンス・スタイルを真似し、コリン・ヘイに加えて彼らから初期の影響を受けたと述べている。彼女はアデレード高校に通った。
1990年代半ば、シーアは地元のアシッドジャズバンド、Crisp(クリスプ)のシンガーとしてキャリアをスタートさせた。バンドは1997年に解散。その後オーストラリアのレコード会社からソロ・デビュー・アルバム『OnlySee』をリリースした。このアルバムは約1,200枚を売り上げた。後のアルバムとは異なり、『OnlySee』は彼女のフルネームであるSia Furler(シーア・ファーラー)名義で販売された。プロデュースと楽曲の大部分はJesse Flavell(ジェシー・フラベル)が手掛け、シーアは6曲を共同作詞または作曲した。
シーアはロンドンへ移り、イギリスのバンド、Jamiroquai(ジャミロクワイ)のバックボーカルを務めた。また、イギリスのダウンテンポ・グループ、Zero 7(ゼロ7)の最初の3枚のスタジオ・アルバムでボーカルを務め、同グループとツアーを行った。2001年のアルバム『Simple Things』では、シーアはシングル「Destiny」を含む2曲でボーカルを提供。全英シングルチャートで最高30位を記録した。
2004年には「Somersault」と「Speed Dial No. 2」でボーカルを提供した。2006年には、3枚目のアルバム『The Garden』でコラボレーションした。並行して2000年にはソニーミュージックのサブレーベルであるダンスプールとレコーディング契約を結び、シングル「Taken for Granted」をリリース。この曲は全英シングルチャートで10位入りを果たした。
翌2001年には、レトロジャズとソウルミュージックを融合させた2枚目のソロアルバム『Healing Is Difficult』をリリース。アルバムのプロモーションに不満を持ったシーアは、マネージャーを解雇し、ソニーミュージックを離れ、ユニバーサルミュージックグループ(UMG)の子会社であるGo! Beatと契約した。
2002年のAPRAアワードで、シーアはブリスベンのポップデュオAneikiのジェニファー・ウェイトとグラント・ウォリスと共にブレイクスルーソングライター部門を受賞した。2004年には3枚目のスタジオ・アルバム『Colour the Small One』をリリース。アルバムからは「Don't Bring Me Down」と「Breathe Me」を含む4枚のシングルがリリースされ、後者はイギリス、デンマーク、フランスでチャートインした。
アルバムのマーケティングの失敗と、アルバムが主流の聴衆に受け入れられなかったことに不満を抱いたシーアは、2005年にニューヨークへ拠点を移した。当時、「Breathe Me」はHBOのアメリカテレビシリーズ『シックス・フィート・アンダー』の最終シーンに使用され、アメリカにおけるシーアの知名度向上に貢献した。そのため、シーアのマネージャーであるデヴィッド・エントホーヴェンは、彼女のキャリア維持のため、全米ツアーを企画した。
2007年、シーアはライヴ・アルバム『Lady Croissant』をリリースした。これには、2006年4月にニューヨークのバワリー・ボールルームで行った公演からの8曲のライブと、新しいスタジオレコーディングである「Pictures」が収録されている。1年後、彼女は友好的な関係のままゼロ7を脱退。
2008年1月8日に4枚目のスタジオ・アルバム『Some People Have Real Problems』をリリースした。このアルバムはオーストラリアで最高41位を記録し、オーストラリアレコード協会からゴールド認定を受けた。米国のビルボード200で26位にランクインし、シーアが米国でチャートインした最初のアルバムとなった。
アルバムからは「The Girl You Lost to Cocaine」を含む4枚のシングルがリリースされた。この曲はオランダで最高11位、スペインで最高12位を記録し、さらにアメリカのホットダンス・クラブ・ソングス・チャートで8位にランクインした。
2009年5月にはDVD『TV Is My Parent』をリリースした。このDVDには、ニューヨークのヒロ・ボールルームでのライブコンサート、4本のミュージックビデオ、そして舞台裏の映像が収録されている。2009年のARIAミュージック・アワードで、『TV Is My Parent』で最優秀ミュージックDVD部門を受賞した。また、『Some People Have Real Problems』で最優秀ブレイクスルー・アーティスト・アルバム賞にノミネートされた。
同年、Christina Aguilera(クリスティーナ・アギレラ)からのオファーでアギレラの6枚目のスタジオ・アルバム用のバラード曲を共作。また映画『バーレスク』のサウンドトラック用に「Bound to You」を共同執筆した。この曲は第68回ゴールデングローブ賞で最優秀オリジナル楽曲賞にノミネートされた。
2010年6月、シーアは5枚目のスタジオアルバム『We Are Born』をリリースした。このリリースはARIAアルバムチャートで最高2位を記録し、オーストラリアレコード協会からゴールド認定を受けた。アルバムのリリースに先立って3枚のシングルがリリースされており、リードシングル「You've Changed」は2009年12月にリリースされ、オーストラリアで31位にチャートインした。続くシングル「Clap Your Hands」は、オーストラリアで17位、オランダで10位、スイスで27位に達した。
2010年のARIAミュージックアワードでは、『We Are Born』でシーアは最優秀インディペンデントリリースと最優秀ポップリリースの2つの部門で受賞した。一方、2011年のAPRAミュージックアワードでは、シーアは「Clap Your Hands」で年間最優秀楽曲賞にノミネートされた。2011年5月、シーアはボーカルコーチ兼審査員を務めたアギレラのアドバイザーとして、アメリカ版『ザ・ヴォイス』の初シーズンに出演した。
『We Are Born』の成功後、シーアは自身の知名度が高まっていくことに居心地の悪さを感じるようになった。ツアーのプロモーション活動を拒否し、ステージではマスクを着用するようになり、ツアー中は薬物とアルコールへの依存が深まり、自殺まで考えた。シーアはマネージャーのDavid Enthoven(デヴィッド・エントホーヴェン)を解雇し、Jonathan Daniel(ジョナサン・ダニエル)を雇った。ダニエルはシーアに他のアーティストのために曲を書くことを提案した。
ソングライターとしてのキャリアをスタートさせたシーアは、Alicia Keys(アリシア・キーズ)のために「Titanium」という曲を書いたが、後にDavid Guetta(デヴィッド・ゲッタ)に送られ、ゲッタはシーアのオリジナルのデモ・ボーカルをこの曲に収録し、2011年にシングルとしてリリースした。「Titanium」は、アメリカ、オーストラリア、そしてヨーロッパの多くの地域でレコードチャートのトップ10入りを果たした。
レコーディング・アーティストを引退していたこともあり、このヒットを当時落ち込んでいたことをあかしている。
2011年から2013年にかけて、シーアは多くのアーティストの楽曲を共同で制作した。Flo Rida(フロー・ライダー)とのコラボレーション曲「Wild Ones」は、ビルボードホット100で最高5位を記録し、2012年の世界で10番目に売れた曲となった。2012年3月、シーアはオーストラリアでベスト・アルバム『Best Of...』をリリースした。
2013年10月、映画『ハンガー・ゲーム2』のサウンドトラックとして、The Weeknd(ザ・ウィークエンド)とDiplo(ディプロ)をフィーチャーした「Elastic Heart」をリリースした。2014年5月にリリースされたBrooke Candy(ブルック・キャンディ)のデビューEP『Opulence』のエグゼクティブ・プロデューサーを務め、EPの3曲を共同で書いた。
2014年7月、再びGreg Kurstin(グレッグ・カースティン)とコラボレーションし、自身の6枚目のスタジオ・アルバム『1000 Forms of Fear』をリリースした。このアルバムは、初週売上52,000枚で米国ビルボード200で初登場1位を獲得。RIAAからゴールド認定を受けた。オーストラリアで最高1位を獲得し、ヨーロッパの多くの地域でチャートのトップ10入りを果たした。アルバムは世界中で100万枚を売り上げた。
アルバムのリードシングル「Chandelier」はビルボードホット100で最高8位を記録し、シーアがリード・アーティストとして同チャートに初登場した。他の地域でも同様に商業的な成功を収め、オーストラリアとヨーロッパの多くの地域でレコードチャートのトップ10にランクインした。このシングルは米国で200万枚を売り上げ、第57回グラミー賞で年間最優秀レコード、年間最優秀楽曲、最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス、最優秀ミュージック・ビデオの4部門にノミネートされた。
アルバム『1000 Forms of Fear』の収録曲のパフォーマンスでは、シーアは観客に背を向けるか、特大のプラチナブロンドのウィッグで顔を隠して、顔を出さないようにしていた。「Chandelier」、「Elastic Heart」、「Big Girls Cry」のミュージック・ビデオや、多くのプロモーション・ライヴでは、子役ダンサーのMaddie Ziegler(マディ・ジーグラー)がシーアの代理として、シーアのお馴染みのヘアスタイルに似たボブのブロンドのウィッグをかぶってパフォーマンスを披露した。
シーアはセレブリティのようなライフスタイルを避け、プライバシーを守るために顔を隠すことを決めたとインタビューで述べている。「Chandelier」のビデオは、ビルボード誌によって2010年代の「最高のミュージック・ビデオ」の10位にランクインした。
2014年、シーアはブロードウェイ・ミュージカル『ANNIE/アニー』の映画版のサウンドトラックに参加した。彼女とプロデューサーのグレッグ・カースティンは、この映画のために3曲の新曲を書き下ろし、ミュージカルの楽曲もリメイクした。シーア、カースティン、そして映画監督のWill Gluck(ウィル・グラック)は、「Opportunity」で第72回ゴールデングローブ賞の主題歌賞にノミネートされた。
2016年には7枚目のスタジオ・アルバム『This Is Acting』をリリース。Sean Paul(ショーン・ポール)をフィーチャーしたシングル「Cheap Thrills」は、ビルボードホット100で1位を獲得した。同年4月、コーチェラ・ヴァレー・ミュージック・アンド・アーツ・フェスティバルでのシーアのパフォーマンスはオンラインで話題になった。
2017年のグラミー賞で3部門にノミネートされた。またZayn(ゼイン)のプラチナ・セールス・シングル「Dusk Till Dawn」の共同作詞作曲とパフォーマンスを手掛けた。同年、RCAからアトランティック・レコードに移籍し、11月にクリスマス・アルバム『Everyday Is Christmas』をリリースした。
2018年、シーアはディプロとイギリスのミュージシャン、Labrinth(ラブリンス)とコラボレーションし、スーパーグループLSDを結成した。彼らは5枚のシングルをリリースし、2019年4月にデビュー・アルバム『Labrinth, Sia & Diplo Present...LSD』をリリースした。
また2018年、シーアはオーストラリアの動物愛護ドキュメンタリー『Dominion』のナレーターの一人を務め、ハリウッド国際インディペンデントドキュメンタリー賞の2018年優秀賞を共同受賞した。
2021年には9枚目のスタジオ・アルバム『Music - Songs from and Inspired by the Motion Picture』をリリース。今作は初監督作品となった映画『ライフ・ウィズ・ミュージック』の公開に合わせてリリースされた。アルバムは、ビルボードのサウンドトラック・アルバムチャートで最高8位、ARIAチャートで12位を記録した。
2024年には10枚目のスタジオ・アルバム『Reasonable Woman』をリリース。先立って、「Gimme Love」、「Dance Alone」、「Incredible」、「Fame Won't Love You」、「Immortal Queen」、「I Forgive You」の6枚のシングルがリリースされた。2025年にはデヴィッド・ゲッタと再びコラボを果たし、シングル「Beautiful People」をリリース。2025年3月29日、フロリダ州マイアミで開催されたウルトラ・ミュージック・フェスティバル25周年記念公演で、シーアとゲッタがアフロジャックのステージにサプライズ登場し、「Beautiful People」を披露した。