音楽が変わった時代 「ブリティッシュ・インヴェイジョン」を解説

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洋楽コラム

ザ・ストロークスが音楽シーンに与えた影響を振り返る

1960年代にビートルズをはじめとしたイギリスの音楽や文化が世界を席巻しました。
この現象を『ブリティッシュ・インヴェイション』と呼びます。

日本語に訳すと「イギリスの侵略」というちょっと物騒な響き…。

当時はアメリカが流行りを作っていた時代です。

音楽に関しても、それは顕著でした。ロックンロールやジャズミュージックもアメリカが最初の火付け親となった場所です。

その中でなぜイギリスの文化が根付くようになったのか。

本記事では、歴史の分岐点となったブリティッシュ・インヴェイションについて解説していきます。

1960年代を席巻したブリティッシュ・インヴェイジョンとは

1950年代、イギリスではアメリカのロックやジャズが流行していました。
その中で、若者たちはアメリカの音楽を模倣していきます。
つまり、自分自身で作曲したり、バンドを結成する動きが盛んになっていったのです。

最初は「アメリカの真似事をしているだけじゃないか」という批判にされされましたが、60年代に入ると様子は変わっていきます。

アメリカの音楽に触発されたバンドたちが一気に頭角を現してきたのです。
例を挙げると以下の通り

ビートルズ (The Beatles)
ローリングストーンズ(The Rolling Stones)
アニマルズ (The Animals)
ザ・フー (The Who)
ハーマンズ・ハーミッツ(Herman’s Hermits)

今やレジェンドと称される顔ぶればかりです。

1960年代初頭に自国内で人気を博したイギリスのバンドは、あっと言う間にアメリカまで名を轟かせることとなりました。

その中でも群を抜いて人気だったのが『ビートルズ』です。
見た目もスタイリッシュかつ、誰の耳にでも馴染む天性のメロディーセンスは国を問わず多くの若者を虜にしました。

The Beatles – Twist & Shout – Performed Live On The Ed Sullivan Show 2/23/64 – YouTube

彼らは“若者たちの理想形”だったのです。
自由でカッコよく、歴史を変えるカリスマ性に全世界が酔いしれるのは必然と言っていいかもしれません。

・当時のアメリカでのライブ

The Beatles at Shea Stadium – YouTube

ライブ映像を見ても、とんでもない熱狂ぶりがうかがえます。
アイドルでありながら作詞作曲もこなすビートルズがどれだけ偉大な存在だったかがわかります。

ブリティッシュ・インヴェイジョンが進んだ理由は「カウンターカルチャー」にあり

今や「ロックの発祥地はイギリス」なんて言われるようにもなりました。

しかし、正確に言えばロックの発祥は1950年代、アメリカの大スター“エルヴィス・プレスリー”などが始まりです。

ビートルズなどのバンドも最初はアメリカ音楽の影響を受けたところから始まっています。
それなのにイギリス文化が世界を侵略した理由、それはカウンター・カルチャーにあるのです。

戦後から10年以上経ち、世界全体が復興してきた1960年代。
大人と若者の間で明確な価値観の違いが生まれてきます。

戦争をリアルに体験した世代と若者の間でギャップが生まれたともいえるでしょう。
そう、今でいうところのジェネレーションギャップです。

「これからの時代は自分たちで作る」
「大人たちは物分かりが悪い奴らばっかりだ」
アメリカの多くの若者がこんな風に反発心を抱えていました。

その心情を代弁してくれる存在こそが、イギリスのバンドたちだったのです。

ビートルズをはじめとするバンドは代弁者であり、憧れの存在になりました。

既存の文化や社会を牛耳る大人たちへの反抗。

このカウンターカルチャーの動きこそが「ブリティッシュ・インヴェイション」を推進したと言えるでしょう。

まとめ

まさに歴史の分岐点となったブリティッシュ・インヴェイションについて解説してきました。
当時流行したバンドやアーティストは、現代の音楽にも大きな影響を与えています。

音楽が多様化した現代、流行りは一瞬で広まり世界全体へ波及するようになりました。
逆に言えば、一瞬で世界を席巻できるかもしれないということです。

次世代のブリティッシュ・インヴェイションと呼ばれるような動きがあるかどうか、非常に楽しみですね。

WRITER

広田昂大

UKロックが大好きな20代のライターです! 洋楽のニュースからコラムまで、様々な情報をわかりやすく伝えていけたら良いなと思っています!

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