【アルバムレビュー】Pop Smoke『Faith(フェイス)』

Pop Smoke(ポップ・スモーク)の死後2枚目となるスタジオ・アルバム、『Faith(フェイス)』。

前作『Shooting for the Stars, Aiming for the Moon』はデビューアルバムのために彼がレコーディングしていた曲を、マネージャーであるスティーヴン・ヴィクターと、ポップ・スモークが尊敬してやまない50セントで取りしきりまとめた名盤でした。

そして、その人気は落ちることなくビルボード初登場1位を飾ったポップ・スモークの最新アルバム『Faith』ですが、爆発的ヒットのデビューアルバムの後で、さらに期待が高まる中、コンピレーション・アルバムのような形でポップ・スモークの出番が比較的少なく、ドリル・スタイルの特徴が薄まった印象を受けるかもしれません。

しかし、今回はKanye West(カニエ・ウェスト)やPharrell Williams(ファレル・ウィリアムス)といったレジェンド達が参加し、ドリルサウンドの解釈を超えた新しいサウンド、幅広いタイプのトラックが並んでいる中でもポップ・スモークの色はしっかりと残っていると私は感じます。

さらには、デュア・リパ、21Savageや42dugg、スウェイ・リー、リル・Tジェイ、フューチャー、ミーゴスからクエヴォとテイクオフ、キッド・カディなど今を代表するアーティストがこぞって参加しているのですが、これだけのアーティストがポップ・スモークというアーティストにインスパイアされ、アルバムを作り上げているという現状を考えると、ただのコンピレーション・アルバムとは言えないと思います。

私が、特に今回のアルバムで新しさを感じた曲は、“Merci Beaucoup”です。

Pop Smoke - Merci Beaucoup - YouTube

前作のドリルミュージックの強い808bassやドラムスに対してこの曲では、カンッとアタックの強いリムショットとハイハットの連符とエレピのループが主なサウンド感で、ポップ・スモークのサンプル、リリックがより色濃く前に押し出される形になっています。

この曲をアルバムの最後に持ってくるところに、ここまでに彼に携わった様々な方々から彼へのリスペクトを感じましたし、それまでの主張の強い曲からの流れも相まってこみ上げてくるものがあり、これからもPopSmokeの意思は受け継がれていくと確信しました。

恐らく、これからのドリルミュージックの動向にも少なからず影響を与えていくアルバムになるでしょう。

■ Faith トラックリスト

1. Good News
2. More Time
3. Tell the Vision (ft. Kanye West & Pusha T)
4. Manslaughter (ft. Rick Ross & The-Dream)
5. Bout a Million (ft. 21 Savage & 42 Dugg)
6. Brush Em (ft. Rah Swish)
7. Top Shotta (with The Neptunes, ft. Pusha T, Travi & Beam)
8. 30 (ft. Bizzy Banks)
9. Beat the Speaker
10. Coupe
11. What's Crackin' (ft. Takeoff)
12. Genius (with Lil Tjay & Swae Lee)
13. Mr. Jones (ft. Future)
14. Woo Baby Interlude
15. Woo Baby (ft. Chris Brown)
16. Demeanor (ft. Dua Lipa)
17. Spoiled (ft. Pharrell)
18. 8-Ball (ft. Kid Cudi)
19. Back Door (ft. Quavo & Kodak Black)
20. Merci Beaucoup

Deluxe edition (bonus tracks)
21. Questions
22. Run Down (ft. OnPointLikeOP & G Herbo)
23. Money Man (ft. Killa)
24. Defiant (ft. Dread Woo & Travi)
25. Rumble (ft. Tay Floss)
26. Don't Know Em (with Rah Swish)
27. Double It (ft. Fetty Luciano)
28. Mr. Jones (Remix; with Anuel AA)
29. Bad Boys (ft. Obasi Jackson)
30. Dior