90年代の洋楽パンクロックおすすめの名盤4選からその歴史を振り返る

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洋楽コラム

前回の記事「【洋楽】本当にブリットポップは死んだのか?ロックシーンの歴史と共に考える【UKロック】」でもご紹介しましたが、1997年、Blur(ブラー)がアルバム「ブラー」をリリースし、ボーカルのデーモンによる発言からブリットポップの終焉ムードが漂いました。

このアルバムと非常に近い時期にリリースされた1枚のアルバムがあります。

それがThe Offspring(ザ・オフスプリング)のアルバム「Ixnay on the Hombre(イクスネイ・オン・ジ・オンブレ)」です。

The Offspring – All I Want – YouTube

世界的に見ると今作のセールスが決してすごいわけではありませんが、日本ではオリコンチャートで3位を記録し、当時のブラーの勢いを完全に追い抜いていました。もちろん前作「Smash」が世界的ヒットとなった効果もありますが、「1997年」という1年が洋楽ロックにとっては90年代前半から変わっていった洋楽ロック事情の分岐点となる1年だったのではないでしょうか。

90年代の日本の洋楽ロック事情

90年代の日本の洋楽ロック事情というのは非常に難解で、ラジオで人気だった洋楽よりもBon Jovi(ボン・ジョヴィ)やAerosmith(エアロスミス)が商業的な結果を残していきました。もちろん彼らも素晴らしいですし大好きですが、振り返ってみて「90年代の洋楽ロックの名盤と言えば?」と聴かれたら彼らのアルバムを真っ先に言う洋楽ファンは少ないかもしれません。

もし投票したとすれば、Nirvana(ニルヴァーナ)、Radiohead(レディオヘッド)、Red Hot Chili Peppers(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)などのようなバンドが上位に来るのではないかという印象を受けます。

しかし彼らのようないわゆるオルタナティブ・ロック、そして王道のロック以外にもジャンルとして忘れてならないのは純粋な「パンクロック」です。

90年代に成功した洋楽パンクロックバンド

90年代に成功した「パンクロック」と言えばオフスプリングもそうですが、Green Day(グリーン・デイ)、Bad Religion(バッド・レリジョン)、Blink-182(ブリンク182)などがいますし、パンクロックというジャンルを含むバンドという条件にすればさらにRed Hot Chili Peppers(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)などキリなく挙げられると思います。

Green Day – Basket Case – YouTube

Bad Religion – 21st Century (Digital Boy) – YouTube

blink-182 – All The Small Things – YouTube

ブリンク182は「All The Small Things」はシングルとしては2000年リリースですが、収録アルバム「Enema of the State」は1999年。全世界で1500万枚を売り上げました。その流れのまま2000年代前半のパンクロックシーンを牽引したバンドのひとつなのではないでしょうか。

グリーン・デイは言うまでもなく「Dookie」をきっかけに日本での知名度も一気に上がりました。世代の方はわかるかもしれませんが、この時期ラジオでかかりまくってましたね。

バッド・レリジョンは2000年代のイメージがあるかもしれませんが、実はグリーン・デイと同じく1993年にメジャーレーベルと契約しており、8枚目のアルバム「Stranger than Fiction」がアメリカでヒットしていました。

Red Hot Chili Peppers – Californication – YouTube

90年代の洋楽パンクロック鉄板のおすすめ名盤4選

ここから個人的に名盤と感じる好きなアルバム4枚をご紹介したいと思います。

あまりにも鉄板すぎて「いやいや〇〇があるでしょ」という方もいると思いますので、是非SNSで発信して頂けると嬉しいです。

Green Day – Dookie

Green Day - Dookie
出典:Amazon

ド定番ですがやはり外せません。全曲あっという間で、最後の隠しトラック「All by Myself」まで何度も聴いたアルバムです。

Green Day – All by Myself – YouTube

The Offspring – Americana

The Offspring - Americana
出典:Amazon

環境などの問題もあるかもしれませんが、みんなオフスプ聴いてましたっていうところもあると思うんですよね、そのくらい鉄板というか。

しかもこの曲に限っては洋楽あまり聴かない人でも耳にした事があるんじゃないかという気もしていますがどうでしょうか。

The Offspring – Pretty Fly (For A White Guy) – YouTube

Blink-182 – Enema Of The State

Blink-182 - Enema Of The State
出典:Amazon

グリーン・デイやオフスプリングを聴いてパンクが好きになった人が次に聞くのがブリンク182。

というと語弊もありますが、90年代の鉄板にあきらかに含まれるのが今作だと思います。

blink-182 – What’s My Age Again? – YouTube

NOFX – Punk in Drublic

NOFX - Punk in Drublic
出典:Amazon

NOFX(ノーエフエックス)も鉄板と言えるんじゃないでしょうか。エピタフ・レコードは今では多くの人気バンドが所属していますが、彼らもこのレーベルからリリースしました。

NOFX – “Don’t Call Me White” – YouTube

まとめ

オルタナティブ・ロックも含めるともっと多くの名曲が誕生している90年代ですが、ブリットポップの裏で多くのバンドがいたことも確かです。

もともとパンクを軸に進化・派生・細分化していった多くのジャンルが新たな洋楽ロックシーンを牽引していき、2000年代には更に進化したLinkin Park(リンキン・パーク)などが誕生しています。ただ元を辿った時にリンキン・パークがパンクかと言われれば違うので、このジャンルの細分化問題はなかなか解釈も難しいですね。

オルタナティブ・ロックというジャンルの功績と、元を辿れば70年代、80年代からの流れが確立し一気に人気化しブームに近い現象となったのが90年代、という印象ですが、その中でもパンクロックもポストパンクやポップ・パンクなど細分化されつつも「パンク」という括りの中で活躍していました。

今回は「パンクロック」に焦点を当てましたが、90年代洋楽全体で言えばポップ、R&Bと幅広いジャンルで洋楽が盛り上がっていた時期な気がします。

これは音楽業界そのものが活況だったというものが大前提であったりもするんですが、90年代の洋楽を掘り下げるのはおもしろいですね。

世代の方にとっては懐かしく、この時代を知らない方にとっては新鮮かもしれません。

以上、「90年代の洋楽パンクロックおすすめの名盤4選からその歴史を振り返る」でした。

おまけ

色々曲探しをしている中で、90年代ならではの洋楽を発見しました。思わず「懐かしい!」とテンションが上がってしまいましたので、あくまで「おまけ」ですが載せておきます。

Chumbawamba – Tubthumping – YouTube

Chumbawamba(チャンバワンバ)。日本でも売れましたね。パンクと呼べるか調べましたがオルタナティブ・ロックに分類されるようです。

WRITER

酒井裕紀

洋楽まっぷ管理者。米・英の音楽チャートなどのデータを好み、70年代から最新の洋楽までヒット曲なら幅広い知識を持つ。時代毎の良さがある洋楽の魅力を少しでもわかりやすくご紹介できればと思います。

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