フュージョンの歴史/誕生から流行~年代別の洋楽フュージョンバンドまで【前編】

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洋楽コラム

1960年代後半、ジャズから派生して生まれたフュージョンはボサノバやゴスペルなど様々な音楽の要素を取り入れながら大きく進化していきました。ボーカルの入らない曲の多く、店内BGMとしての採用も多く見られるフュージョンは現在は生活しているだけで聴く機会の多いポピュラーなジャンルとなりました。この記事ではフュージョンが生まれて音楽性がどのように変化していったかを紹介していきます。

フュージョンの歴史/誕生から流行~年代別の洋楽フュージョンバンドまで

1960年代【フュージョン黎明期】

Miles Davis – Burn – YouTube

諸説ありますが、フュージョンの元となる「ジャズに様々な音楽を取り入れたジャズ」の知名度を上げたジャンルは1960年代前半に流行した、ジャズにゴスペルなどのブラックミュージックのジャズを融合させたファンキー・ジャズと言われています。音楽同士の融合は続けられていき、1960年代後半にはマイルス・デイヴィスやトニーウィリアムスなどのミュージシャンによってエレキギターやエレクトリックピアノなどの電子楽器のサウンドが取り入れられたアルバム「ビッチェズ・ブリュー」が発表され、エレクトリックジャズと呼ばれるようになりました。

1970年代前半【クロスオーバーの流行】

Also sprach Zarathustra – Eumir Deodato – Euro Groove Department Live – YouTube

更にジャズとさまざまな音楽の要素を取り入れる試みは続けられ、クラシックやボサノバのフレーズなど様々な要素を取り入れてクロスオーバーと呼ばれるようになりました。こちらは音楽の垣根を超えて音楽同士をかけ合わせて新しいものを作り出そうという試みとなっており、フュージョンと近い意味合いとなっています。

1973年にはエウミール・デオダートが発表したアルバム「Prelude」が大ヒット。特に1曲目に収録されたリヒャルド・シュトラウスの交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」をクロスオーバーアレンジした楽曲が大ヒットし、一気にジャンルとしての知名度を上げます。

1970年代中盤【フュージョンの誕生】

CHICK COREA TRIO – LIVE AT MALTA JAZZ – 8K HDR – YouTube

クロスオーバーがヒットするとより大衆向けのバンド、わかりやすい曲の展開やキャッチーな音作りのバンドが多く現れ、色々な音楽を融合させた音楽という意味の「フュージョン」と呼ばれるようになりました。

まとめ

1960年代から1970年代中盤までのフュージョンの歴史を紹介しました。同じ曲でもミュージシャンによって演奏が全く異なるので、この機会に色々なフュージョンに触れてみてはいかがでしょうか。次回は1970年代後半から現在までのフュージョンの歴史を紹介していきます。

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WRITER

神田川響

ライターの神田川です。バリ島まで本場のケチャを観に行きたい。

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