1960年代に登場したブリティッシュビートを解説。ロックの基礎がここに!

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洋楽コラム

1960年代、イギリスではビートルズを並びに多くのロックバンドがデビューをしました。

まさに「現代ロックの礎」とも言える彼等の音楽は「ブリティッシュビート」と呼ばれています。
ロックの在り方を大きく変えたブリティッシュビートとは一体どんなものなのか。

本コラムでは、その全貌を解説していきます。

1960年代、ブリティッシュビート流行の根源にあったイギリス国内情景

1960年代は戦後間もない時代です。
当時の若者たちは、これからの将来や国の行く末について不安と葛藤を抱いていました。

つまり「閉鎖的な社会への反抗心」です。

まさにロックンロールの精神である、モラトリアムに対する反骨精神を持った若者が増えたということ。

そんな社会情勢の中だと流行りの音楽も変化していきます。

1950年代にアメリカで流行していたロックンロール、R&B、ブルースの波がイギリスにも訪れます。

しかし、ただ曲が流行るだけではありませんでした。
彼等は“自らが楽器を弾いて演奏して歌う”というバンドの形態を取ったのです。

最初は既存の曲をカバーする者が多かったなか、徐々にオリジナルの曲を作り出し歌詞を乗せていくようになります。

若者らしいリアルな感情の吐露・新しい世代へ向けた価値観の共有は瞬く間に世間の支持を得ていきました。

様々なジャンルの音楽要素を取り入れたバンド楽曲は「ブリティッシュビート」と呼ばれ、イギリスだけでなく世界全体に多大な影響を及ぼすこととなります。

1960年代、音楽は“単なるエンターテイメント”から“文化”に進化し人々の生活に馴染んでいったのです。

1960年代のブリティッシュビートを代表する楽曲を紹介

世界を席巻したブリティッシュビート
ここでは代表的な曲をいくつか紹介していきます。

・The Beatles – Help!
(ザ・ビートルズ/ヘルプ!)

The Beatles – Help! – YouTube

誰もが認めるレジェンドバンド「ビートルズ」
ロックンロールバンドをしていたのに、気付いたらアイドル的扱いを受けていた彼等の苦悩がこの曲に現れています。

歌詞を見ると
「誰でもいいから助けて!」
「こんなことになるとは思っていなかったんだ。」
と執拗に歌っています。
作曲したジョンレノンの苦悩が露骨に表現されていると言えるでしょう。

決して明るくない病的な歌詞と突き抜けたポップなメロディー…
一見すると混ざることがなさそうな要素ですが、見事な調和を果たしているのが皮肉なものです。

・The Rolling Stones – (I Can’t Get No) Satisfaction
(ザ・ローリング・ストーンズ/サティスファクション)

The Rolling Stones – [I Can’t Get No] Satisfaction – YouTube

「満足できねえよ!」「周りは分かってくれない!」と何度も歌う本曲は当時の若者から熱烈な支持を得ました。

覚えやすいのに歪な音のギターリフが特徴的です。

周囲の環境・聞き分けの悪い大人に対する不満をこれでもかとぶつけたリアリティのある歌詞が刺さります…。
きっと現代の若者にも響く部分があるでしょう。

同世代の代弁者としてカリスマ的人気を誇ったストーンズは、これ以降も活躍することになります。

まとめ

私たちが今聞いているロックと呼ばれる音楽。
本記事では、そのルーツを探ってみました。
どうでしょう、音楽に対する価値観が少し変わったのではないでしょうか。

ブリティッシュビートはロックの歴史を紐解くうえで無視できないものです。
2000年代以降になっても、関連書籍やオムニバスCDが発売されています。

イギリスのロック文化に根付いた「ブリティッシュビートの精神」が消えることはないでしょう。

WRITER

広田昂大

UKロックが大好きな20代のライターです! 洋楽のニュースからコラムまで、様々な情報をわかりやすく伝えていけたら良いなと思っています!

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