最近日本でも盛り上がっているHIP HOPシーン。
様々な歴史があるHIP HOPをDIGる(ディグる)=(深掘りする)ことで、ラップを含めたHIP HOPの文脈における音楽をさらに楽しめるようにアーティストを紹介していきたいと思います。
今回はご紹介するのは、『Juice WRLD(ジュース・ワールド)』。
【ジュース・ワールド】をDIG(ディグ)る
Juice WRLD(ジュース・ワールド)はシカゴ出身のラッパーで、2018年に「Lucid Dreams」という楽曲をリリースして以来、エモラップシーンにおける世界的な第一人者として絶大の人気を博しています。
21歳に薬物中毒でこの世を去った後もなお、シーンに大きな影響を与え続けているアーティストです。
【ジュース・ワールド】が HIP HOPに影響を与えた曲+おすすめ
①『Lucid Dreams』
Juice WRLD - Lucid Dreams - YouTube
ジュース・ワールドといえばこの曲。
スティングの「Shape of My Heart」をサンプリングした作品なのですが、タイトルの『明晰夢』という言葉が表すように、夢の中の理想と現実の孤独をはかなく表現しています。彼のこのスタイルはドラッグライクな若手ラッパー達のその後の楽曲に、繊細なリリックとして影響を与えました。
②『Bandit』
Juice WRLD - Bandit ft. NBA Youngboy - YouTube
続いて、NBAヤングボーイとのコラボ曲『Bandit』。
それまでのヒップホップのトラックにしては、非常に情緒的なピアノのバッキングと綺麗な対旋律。そこに乗せられるリリックが非常に光ります。この曲以降、冒頭のスキャットのようなラップを取り入れるラッパーが増えたように感じます。
③『Already Dead』
Juice WRLD - Already Dead - YouTube
最後はオススメ曲です。
この曲はMVのアニメーションも含めて、調性が曖昧で非常にフワフワした不思議な雰囲気を味わえる作品だと思います。トラックの引き算が引き立つウワモノも絶妙で、HIP HOPを普段聴かない方にもオススメできます。
まとめ
現在、多くの才能あるラッパーがこの世を去るという悲しい状況がありますが、彼のようにその後もシーン全体に多大な影響を与えているラッパーはたくさんいます。生き様も含めて非常にかっこいいので、もし興味があれば掘ってみると意外な発見があるかもしれません。