Tame Impala(テーム・インパラ)の人気曲ランキングTOP20とおすすめ曲8選をご紹介。
YouTubeでの再生回数や売上ランキングを基にスコア化したオリジナルの人気曲ランキングと、記事の最後にはテーム・インパラのおすすめソングもご紹介しています。
テーム・インパラのプロフィール

Tame Impala(テーム・インパラ)は、オーストラリア出身のKevin Parker(ケヴィン・パーカー)によるサイケデリック・ミュージック・プロジェクト。2007年にパースで活動を始め、スタジオではケヴィンが作詞・作曲、演奏、録音、プロデュースの中心を担い、ライブではバンド編成で活動しています。2010年の『Innerspeaker』、2012年の『Lonerism』で現代的なサイケデリック・ロックを確立し、2015年の『Currents』ではシンセサイザー、R&B、ディスコへ大きく接近。2020年の『The Slow Rush』、2025年の5thアルバム『Deadbeat』へと音楽性を広げてきました。グラミー賞ではJusticeとの「Neverender」と「End of Summer」で最優秀ダンス/エレクトロニック・レコーディング賞を受賞しています。
デビュー・アルバム『Innerspeaker』に収録されている「Solitude Is Bliss」。
ひとりで過ごす時間の心地よさを、太いギターと跳ねるドラム、揺れるサイケデリックな音像で表現した初期の代表曲です。『Innerspeaker』が持つ内向性を分かりやすく伝える存在で、Megaforce(メガフォース)が手掛けたミュージック・ビデオも周囲の混乱から距離を置く感覚を強調。オーストラリアでゴールド認定を獲得しており、現在のダンス寄りの作品とは違う荒いサイケデリック・ロック期を知る入口にもなります。
3rdアルバム『Currents』に収録されている「'Cause I'm A Man」。
自分の弱さや失敗を男性であることへの言い訳にしてしまう姿を、甘いソウルとサイケデリック・ポップの中で少し皮肉に描いた1曲。ケヴィンは謝罪そのものは本気だが、題名の言い訳には冗談めいた部分があると説明しています。ギター主体だった前2作から、声やシンセ、低音を前に出した『Currents』への変化がよく分かる曲でもあります。HAIM(ハイム)による公式リミックスも制作され、米国ゴールド、オーストラリアとニュージーランドでも認定を獲得。柔らかな音ほど歌詞の居心地の悪さが際立つところが魅力です。
Gorillaz(ゴリラズ)の8thアルバム『Cracker Island』に収録されている「New Gold」。
テーム・インパラとBootie Brown(ブーティー・ブラウン)を迎え、ゴリラズの電子的なポップ感覚とケヴィンの浮遊する歌声を重ねたコラボレーション。Damon Albarn(デーモン・アルバーン)、Greg Kurstin(グレッグ・カースティン)らの制作にケヴィンも加わり、ラップを挟みながら夢のようなシンセへ展開します。全英シングルチャート56位を記録し、英国シルバー、カナダ・ゴールド、ニュージーランド・プラチナ認定も獲得しました。
Justice(ジャスティス)の4thアルバム『Hyperdrama』に収録されている「Neverender」。
フランスのエレクトロ・デュオとテーム・インパラが組み、Gaspard Augé(ギャスパール・オジェ)、Xavier de Rosnay(グザヴィエ・ド・ロズネ)、ケヴィンが共同で書いた楽曲です。硬質な電子音の上を柔らかな歌声が滑り、両者の持ち味が融合。Masanobu Hiraoka(平岡政展)監督のミュージック・ビデオも流動的なアニメーションで記憶を表現。第67回グラミー賞では最優秀ダンス/エレクトロニック・レコーディング賞を受賞し、フランスでもゴールド認定を獲得しました。
3rdアルバム『Currents』に収録されている「Nangs」。
2分に満たない短い曲ながら、揺れ続けるシンセサイザーと反復するフレーズで『Currents』の世界へ深く潜り込ませるインタールード的な1曲です。「Let It Happen」の大きな展開を受けた直後に配置され、アルバム全体がロックから電子音楽へ重心を移したことを耳で実感させます。シングルとして前面に出た曲ではありませんが、Spotifyでは3億回を超える再生を記録。米国ゴールド、英国シルバー、ニュージーランド・ゴールド認定も獲得し、短いアルバム曲が長期間ストリーミングされるTame Impalaらしい例になっています。
3rdアルバム『Currents』に収録されている「The Moment」。
変化が訪れる直前の緊張と期待を、前へ押し出すベースと明るいシンセサイザーで包んだポップナンバー。「Nangs」の揺らいだ空気から一転し、決断の瞬間が近づいてくる感覚をリズムそのものに変えています。ケヴィンは『Currents』で歌詞を以前より前面に出し、音楽とメッセージを同じ強さで伝えようとしましたが、この曲もその変化が分かりやすい1曲。米国とオーストラリアでゴールド、ニュージーランドでもゴールド認定を獲得し、シングルではないながらSpotifyで2億回以上再生されています。
3rdアルバム『Currents』に収録されている「Yes I'm Changing」。
過去の自分や関係を否定するのではなく、変わっていくことそのものを受け入れて前へ進む姿を、ゆったりしたR&B調のリズムと柔らかなシンセで描いた1曲です。『Currents』は恋愛の終わりだけでなく、ケヴィン自身の音楽観や生活が変わっていく過程を軸にした作品で、この曲名はアルバム全体の宣言のようにも響きます。米国ゴールド、英国シルバー、オーストラリアとニュージーランドでゴールド認定を獲得。激しいサイケデリック・ロックから離れていくテーム・インパラの転換を、静かな歌として残した重要曲です。
4thアルバム『The Slow Rush』に収録されている「One More Hour」。
時間をテーマにしたアルバムの最後を締めくくる約7分の大曲で、重いピアノと歪んだギター、細かく変化するドラムから、広がりのある終盤へ進みます。過去を振り返り続けた『The Slow Rush』の最後に、これからの人生や本当に大切にしたいものへ視線を移す構成が印象的。派手なシングル展開はありませんでしたが、Spotifyでは3億回を超える再生を記録し、Apple MusicのTop Songsにも上位で登場。米国とニュージーランドでゴールド認定を獲得し、アルバム単位で聴くほど存在感が増すクロージング曲です。
4thアルバム『The Slow Rush』に収録されている「Breathe Deeper」。
ファンク、ディスコ、R&Bを滑らかにつないだグルーヴ中心の1曲で、細かく刻む鍵盤と丸いベースが長い展開を引っ張ります。2021年にはLil Yachty(リル・ヨッティ)を迎えた公式リミックスも制作され、サイケデリックなバックトラックへラップを重ねる意外な組み合わせが実現。オーストラリア55位、アイルランド51位、全英シングルチャート59位を記録し、米国ゴールド、オーストラリアとニュージーランドでも認定を獲得しました。
4thアルバム『The Slow Rush』に収録されている「Lost in Yesterday」。
時間が経つほど嫌だった記憶まで美しく見えてしまう“ノスタルジーの中毒性”を、反復するベースとディスコ調のリズムで描いたシングルです。Terri Timely(テリー・タイムリー)監督のミュージック・ビデオでは、同じ結婚披露宴が少しずつ理想化されながら繰り返され、記憶が書き換わる感覚を映像化。オーストラリア65位、全英シングルチャート89位を記録し、米国ゴールド、英国シルバーなど複数地域で認定されています。
5thアルバム『Deadbeat』に収録されている「Loser」。
2025年9月に新時代の2曲目として発表されたシングルで、テーム・インパラらしい厚い低音とサイケデリックな処理を残しながら、以前より短く直接的なポップソングへまとめています。Sam Kristofski(サム・クリストフスキー)が監督したミュージック・ビデオにはJoe Keery(ジョー・キーリー)が出演。自信を失った人物をどこか滑稽に描く映像が、題名の自虐的な感触を強めました。発売後にストリーミングが伸び、2026年公開の映画『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』に使用されたことをきっかけに人気化。全英シングルチャート10位まで上昇。オーストラリア7位、カナダ15位、アイルランド11位、ニュージーランド10位など複数市場で上位に入り、英国シルバー、ニュージーランド・ゴールド認定も獲得しています。『Deadbeat』以降も旧曲だけに頼らず新しい代表曲を生み出せることを示した1曲です。
4thアルバム『The Slow Rush』に収録されている「Is It True」。
恋愛の未来を約束したい気持ちと、「本当にそうなるかは分からない」という不確かさを、跳ねるベースとディスコ/ファンクのリズムへ落とし込んだ曲です。『The Slow Rush』では時間や未来への不安が繰り返し扱われますが、この曲はそれを重くしすぎず、踊れるポップソングとして成立させています。後にFour Tet(フォー・テット)が公式リミックスを制作し、原曲のグルーヴをよりクラブ寄りに再構成。Spotifyではリミックス込みで3億3000万回以上、リリック・ビデオなど公式YouTube動画も合計4000万回を超えています。米国ゴールド、英国シルバー、オーストラリア・プラチナ、ニュージーランド・ゴールド認定を獲得。ライブでも映える反復性と、ケヴィンらしい曖昧な感情表現が同居しています。
2ndアルバム『Lonerism』に収録されている「Elephant」。
重いギターリフと太いドラムを繰り返す、初期テーム・インパラの中でも特にロック色の強いシングルです。『Lonerism』ではシンセサイザーの比重が大きくなりましたが、この曲だけはブルースロックのような力強さを前面に出し、アルバムの中で異質なアクセントになっています。ケヴィン自身は後年、この曲の単純な力強さについて複雑な感情を語りつつ、成功が生活を変えたことも冗談交じりに振り返っています。オーストラリアでは77位、米国のビルボード・オルタナティヴ・ソングスでは8位を記録。米国・英国・カナダ・ニュージーランド・オーストラリアで認定を獲得し、ミュージック・ビデオではYoshi Sodeoka(ヨシ・ソデオカ)の万華鏡のような映像が強烈なサイケデリアを加えました。
2ndアルバム『Lonerism』に収録されている「Feels Like We Only Go Backwards」。
前へ進みたいのに同じ場所へ戻ってしまう感覚を、甘いメロディーと厚いサイケデリック・ポップで包んだ、初期を代表する1曲。低く沈むベース、何層にも重なる声、アナログ感のあるシンセが、失恋の停滞感を心地よい反復へ変えています。Becky Sloan(ベッキー・スローン)とJoe Pelling(ジョー・ペリング)が制作したミュージック・ビデオは、粘土や絵の具が絶えず形を変えるストップモーション風の映像で楽曲の揺らぎを表現。Spotifyでは7億回を超える再生を記録し、米国・英国でプラチナ、オーストラリア3×プラチナ、ニュージーランド2×プラチナ認定を獲得しました。『Lonerism』の内向的なテーマを、最もポップに届けた曲のひとつです。
3rdアルバム『Currents』に収録されている「Eventually」。
別れを告げる側の罪悪感を扱ったバラードで、「今は傷つけてしまうが、いつかは互いに幸せになる」という遠い希望を、巨大なシンセと歪んだギターの波へ変えています。ケヴィンは、この曲のメロディーがパースで友人のスクーターの後ろに乗っている最中に頭へ浮かんだと振り返っています。失恋曲では傷つけられた側が語られることが多い中、関係を終わらせる決断をする側の苦しさを選んだ点も特徴です。シングルとして大きなチャート記録を残した曲ではありませんが、Spotify累計は6億回を超え、米国プラチナ、英国ゴールド、オーストラリア2×プラチナ、ニュージーランド・プラチナ認定を獲得。『Currents』の“変わることを受け入れる”テーマを感情面から支えています。
3rdアルバム『Currents』に収録されている「New Person, Same Old Mistakes」。
アルバム最後を締めくくる約6分の曲で、新しい自分になろうとしても同じ間違いを繰り返してしまう矛盾を、ゆっくり沈むベースと霞んだシンセで描きます。『Currents』が扱ってきた変化、別れ、自己更新というテーマを最後にもう一度問い直すような位置づけです。大きな転機になったのがRihanna(リアーナ)によるカバー。彼女は2016年のアルバム『ANTI』に「Same Ol’ Mistakes」として、アレンジをほぼ保ったまま収録しました。ケヴィンによれば、当初はサンプルやリミックスだと思っていたほど原曲に忠実な仕上がりで、テーム・インパラの音楽がインディー/サイケデリックの外側へ知られるきっかけのひとつになりました。Spotifyは約9億回、米国プラチナ、英国・オーストラリア・ニュージーランドでも認定を獲得しています。
4thアルバム『The Slow Rush』に収録されている「Borderline」。
2019年にシングルとして発表された後、アルバム収録時にケヴィン自身が作り直した曲です。最初のバージョンは4分半ほどありましたが、『The Slow Rush』版では約30秒短くなり、ベースをより前へ出すなど細かな変更が加えられました。ケヴィンは、最初の完成後も曲について考えすぎてしまい、特にベースラインが十分に目立っていないと感じたことを再調整の理由に挙げています。ディスコやヨットロックを思わせる軽いグルーヴと、成功や不安の境界に立つような歌詞が特徴。オーストラリア58位、全英シングルチャート78位、米国ビルボード・ホット・ロック&オルタナティヴ・ソングス3位を記録しました。米国・英国でプラチナ、オーストラリアとニュージーランドで3×プラチナ認定を獲得し、Spotifyではリミックス込みで13億回を超えています。
3rdアルバム『Currents』に収録されている「Let It Happen」。
約8分の長さを使い、サイケデリック・ロックから電子音楽/ディスコへ向かうテーム・インパラの転換を一曲で見せた『Currents』のオープニング曲です。途中で音源が故障したように同じ断片を繰り返す“ループ”が続き、その混乱を抜けるとギターまでシンセのように処理された後半へ進みます。ケヴィンは、物事を制御し続けようとするより「起きることを受け入れる」感覚を曲の核として語っており、アルバム全体の変化というテーマを最初に提示しました。David Wilson(デヴィッド・ウィルソン)が監督したミュージック・ビデオでは、空港から始まる非現実的な旅でその“手放す”感覚を映像化。SpotifyではSoulwaxリミックスを含め11億回以上、YouTube公式動画も合計2億回を超え、米国・英国でプラチナ、オーストラリア4×プラチナ、ニュージーランド2×プラチナを獲得。長尺曲でありながら代表曲として定着しています。
5thアルバム『Deadbeat』に収録されている「Dracula」。
2025年の『Deadbeat』期を代表するシングルで、暗い題名とは対照的に、ベースとドラムが前へ進むクラブ寄りのポップ感覚を強く打ち出した曲です。Julian Klincewicz(ジュリアン・クリンスウィッチ)が監督したミュージック・ビデオも、夜の街と奇妙な人物像を使って妖しさを広げました。2026年にはJENNIE(ジェニー)を迎えた公式リミックスが登場し、さらにBoys Noize(ボーイズ・ノイズ)による別リミックスへ展開。今回は同じ楽曲としてSpotifyとYouTubeの数値を合算しています。オーストラリア4位、カナダ2位、アイルランド3位、ニュージーランド9位、全英シングルチャート2位、米国5位など世界各地でテーム・インパラ最大級のチャート成績を記録。米国プラチナ、英国プラチナ、カナダ2×プラチナ、オーストラリア4×プラチナなど認定も急速に拡大しました。過去作のサイケデリアを残しながら、2020年代後半のポップ/ダンス市場へ接続した新しい代表曲です。
3rdアルバム『Currents』に収録されている「The Less I Know The Better」。
一度聴けば残るベース風のリフと、三角関係の嫉妬を軽やかなディスコ/ファンクへ変えたテーム・インパラ最大のロングヒットです。印象的な低音は実際にはベースではなく、ギターシンセを使って作られたもの。ケヴィンによれば曲の最初のコーラスまでの部分は短時間で形になり、一時はMark Ronson(マーク・ロンソン)へ渡そうとしたものの、最終的に『Currents』へ戻しました。2015年当時のオーストラリアTriple J Hottest 100では4位でしたが、2020年の「Hottest 100 of the Decade」では2010年代の1位に選出。TikTokなどを通じて後年も新しい世代へ広がり、Spotifyでは今回の調査時点で26億回を超えています。認定規模も米国4×プラチナ、英国3×プラチナ、オーストラリア10×プラチナ、ニュージーランド6×プラチナなど群を抜き、確認できた認定下限unitの合計でも今回の全候補曲中1位。ミュージック・ビデオのシュールな恋愛劇まで含め、サイケデリック・ロックのプロジェクトを世界的なポップアクトへ押し広げた決定的な1曲です。
テーム・インパラのおすすめ曲8選
代表曲を見てみるとテーム・インパラは、『Currents』以降の洗練されたサイケデリック・ポップやダンス寄りの曲が中心のように感じますが、2008年の荒いギターロックから、アルバムの中で時間をかけて展開する長尺曲、個人的な家族の記憶、他アーティストとのクラブ・ミュージックまで聴く範囲を広げると、ケヴィン・パーカーが同じ方法を繰り返すタイプの音楽家ではないことがさらに分かります。
その中でも「Half Full Glass of Wine」、「Mind Mischief」、「Apocalypse Dreams」、「Love/Paranoia」、「Posthumous Forgiveness」、「My Life」、「End of Summer」、「Flower in a Hurricane」は特におすすめです。初期から2026年の最新コラボまでをつなげて聴くことで、ギター中心のサイケデリアが少しずつシンセ、R&B、ディスコ、エレクトロニックへ広がってきた流れをまとめて追えます。
2008年のEP『Tame Impala』に収録されている「Half Full Glass of Wine」。
現在の滑らかなシンセ・ポップとはかなり違い、歪んだギター、重いドラム、ブルースロックの反復で押し切る初期テーム・インパラの代表曲です。セルフタイトルEPはオーストラリアのインディーチャートで首位を獲得し、全国へ知られる最初の足場になりました。2008年から公式ミュージック・ビデオも残り、Spotifyでは5000万回以上再生。オーストラリアでゴールド認定を獲得しており、『Currents』以降から入った人ほど荒々しさが新鮮に響きます。
2ndアルバム『Lonerism』に収録されている「Mind Mischief」。
眠そうに揺れるギターとシンセ、粘りのあるドラムを重ねたサイケデリック・ポップで、『Lonerism』の内向的な世界をメロディアスに聴かせる曲です。デヴィッド・ウィルソン監督のミュージック・ビデオでは、教師と生徒の空想がアニメーションへ変わる奇妙な物語を展開。オーストラリアでゴールド認定を受け、Spotifyでは1億回以上再生されています。「Elephant」ほどハードでも「Feels Like We Only Go Backwards」ほど直球でもない、中間の浮遊感が魅力です。
2ndアルバム『Lonerism』に収録されている「Apocalypse Dreams」。
アルバム発売前にプロモーション曲として公開され、ピアノを軸にした前半から、巨大なサイケデリック・サウンドが押し寄せる後半へ展開する長尺曲です。ケヴィンは当時、世界が終わったり自分だけが街に残ったりする“終末の夢”を繰り返し見ていたと話しており、その不安と高揚が題名にもつながっています。Spotifyでは7000万回以上再生され、ライブでは長いアウトロをさらに拡張する定番曲としても知られます。ランキング上位の短いヒット曲とは違い、音のスケールでテーム・インパラを体験したい人におすすめです。
3rdアルバム『Currents』に収録されている「Love/Paranoia」。
恋人を信じたい気持ちと疑いが同時に膨らむ感覚を、柔らかな鍵盤とR&B寄りのリズムで描いたアルバム後半の1曲です。大きなギターリフや派手な展開を使わず、声の距離感やステレオの細かな揺れで不安定さを作るため、『Currents』でケヴィンのプロデュースがどれだけ繊細になったかがよく分かります。米国ではゴールド認定を獲得し、Spotify累計は1億5000万回を超えています。代表シングルの華やかさよりも、夜にヘッドホンで聴きたい内向的な魅力を持つ曲です。
4thアルバム『The Slow Rush』に収録されている「Posthumous Forgiveness」。
亡くなった父との複雑な関係を正面から扱った、テーム・インパラの中でも特に個人的な曲です。前半では怒りや理解できなかった過去を重いファンクと歪んだ音で描き、後半では空気がほどけるように変化して、もう話すことのできない相手へ歩み寄っていきます。ケヴィンは、亡くなった人を許すことは相手の謝罪を受けて成立するのではなく、自分の側で決めなければならないと語っています。約6分の二部構成だからこそ感情の変化がそのまま音になっており、ポップな代表曲とは別のソングライターとしての深さが伝わります。
ZHU(ズー)の2ndアルバム『RINGOS DESERT』に収録されている「My Life」。
2018年に発表されたZHUとのコラボで、ミニマルなハウス/エレクトロニックの反復にケヴィンの声を重ねた曲です。テーム・インパラのアルバムではないためギターやサイケデリックな層は控えめですが、声の加工と短いフレーズだけで陶酔感を作る方法は後のダンス寄りの作品にも通じます。公式ミュージック・ビデオにはWillow Smith(ウィロー・スミス)が出演し、公式Audioと合わせてYouTubeで3000万回以上再生。ロック側からではなく、クラブ・ミュージック側からケヴィンの魅力を知れるコラボです。
5thアルバム『Deadbeat』に収録されている「End of Summer」。
2025年7月に新時代の幕開けとして発表された、7分を超えるダンス/テクノ寄りのシングルです。反復するビートと低い声の処理を中心に、曲が進むほど細部が変化し、サイケデリック・ロックから広げてきたクラブ音楽志向を最も直接的に打ち出しました。ジュリアン・クリンスウィッチ監督のミュージック・ビデオも暗い質感で統一。『Deadbeat』の中でも長尺の反復を生かした異色作で、第68回グラミー賞では最優秀ダンス/エレクトロニック・レコーディング賞を受賞しています。
サウンドトラック・アルバム『Grand Theft Auto VI: The Album』に収録される「Flower in a Hurricane」。
Justice(ジャスティス)、SZA(シザ)、King Gizzard & The Lizard Wizardと共に参加した『Grand Theft Auto VI』関連曲です。ジャスティスとケヴィンがプロデュースし、ケヴィンはボーカルにも参加。2026年10月15日の公開後にストリーミングを伸ばし、オーストラリア43位、カナダ47位、アイルランド35位を記録。「Neverender」に続くジャスティスとの関係が、形を広げた最新曲です。
まとめ
テーム・インパラ最大の魅力は、サイケデリック・ロックという出発点を残しながら、作品ごとに「何をサイケデリックと感じさせるか」を変えてきたことです。初期は歪んだギターと生々しいドラムだったものが、『Currents』ではシンセとR&B、『The Slow Rush』ではディスコや時間感覚、『Deadbeat』ではさらにクラブ・ミュージックへ接近しました。
その変化を一人のスタジオワークで成立させているのがケヴィン・パーカーです。作詞・作曲だけでなく、多くの作品で演奏、録音、プロデュース、ミックスまで担いながら、リアーナ、ゴリラズ、ジャスティス、ズー、Dua Lipa(デュア・リパ)など別ジャンルのアーティストとも接続してきました。ロックバンドのように見えて、実際にはソングライターとプロデューサーの両面を持つプロジェクトだからこそ、活動範囲がここまで広がっています。
古い曲がストリーミングやSNSで再発見される一方、「Dracula」「Loser」のような新曲も大きく伸び、「Neverender」「End of Summer」ではグラミー賞も受賞。過去の代表作を保存するのではなく、新しい聴き手が入ってくる入口を更新し続けていることが、長く支持される理由ではないでしょうか。
以上、テーム・インパラの人気曲ランキングTOP20・おすすめ曲8選まとめをお届けしました。
参考記事
・Tame Impala - YouTube
・Tame Impala - Apple Music
・テーム・インパラ | Spotify
・テーム・インパラ - Wikipedia
・Tame Impala - Wikipedia
