【HIPHOPをDIGる】エクスペリメンタルラッパーJPEGMAFIA(ジェイペグマフィア)とは?

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洋楽コラム

今回は、近年数多のジャンルを吸収し類稀なる才能を放つラッパーである『JPEGMAFIA(ジェイペグマフィア)』をみていきながらHIPHOPを簡単に掘り下げていこうと思います。

このシリーズでは、これからHIPHOPを知りたいという方向けに端的にアーティストを掘り下げてオススメ曲などを紹介していきますので、もし気になる曲やアーティストがいたら、ぜひプレイリストなどの参考にしてみてください。

新世代のHIPHOPを象る!JPEGMAFIAのHIPHOP遍歴とは?

JPEGMAFIAことBarrington DeVaughn Hendricksは、1989年10月22日生まれのニューヨークはブルックリン出身のアメリカ人ラッパー、プロデューサーです。彼はブルックリンのフラットブッシュでジャマイカ人の両親のもとに生まれました。幼少期のほとんどをフラットブッシュで過ごし、13歳になるとアラバマに移り住むと、そこで彼はひどい人種差別を経験し、後に彼の音楽性に大きな影響を与えたようです。

彼は15歳で音楽制作に興味を持ち、サンプリングの手法を学びながら制作を始めることとなりましたが、彼自身はその時に作ったビートについてはあまり評価されなかったと述べています。そして誰も自分のビートに興味を示さなかったゆえに、自身でラップを始めたとも語っているようです。また、ラップを始める前にプロデュースを始めたというところも彼のスタイルが出ており、どちらも同じように大切にしている要素なのです。

2018年1月に、彼は2枚目のスタジオアルバム『Veteran』をリリースしたのですがこれが多くの方面から高い評価を受け注目を集めることとなります。その時のストリーミングサービスであるBandcampに関する記事で彼は、一芸で終わるようなアーティストにはなりたくなく、いつも奇妙なことをしていたいというような旨を語っており、その言葉のように実験的な音楽を追求するJPEGMAFIAというアーティスト像が確立されました。

『Veteran』のリリース後すぐに彼は次のアルバム制作に着手し、ツアーが終わる頃にはそれをマスタリングまで完了させ、自身のInstagramで告知を行い、リリース前には、インタビューと自身のソーシャルメディアでアルバムに「失望」と名付けるなどその独創性が垣間見えました。そして2020年にも、多くのシングルをリリースし、現在も多くの注目を集めています。

彼の独特な音楽性は主に実験的なヒップホップとして説明されることが多いですが、トラップやR&B、ノイズラップなどの幅広いジャンルをカオスに取り込んでいます。ケンブリッジユニオンとのインタビューでは、彼の最大の影響力はカニエウェストであると述べ、原体験の1つとしてロックグループのハンソンの影響も述べており、また、Ice CubeやBjörk、Radiohead、The Backstreet Boys、からの影響も認めています。

そんなJPEGMAFIAの音楽性を捉えるために、ここでは彼の素晴らしさが表れている曲を紹介しようと思います。

私が思う『JPEGMAFIA』の代表的な曲はこちらです!

JPEGMAFIA – BALD! – YouTube

私が個人的にJPEGMAFIAの魅力が溢れていると思う曲はこの“BALD!”です。

なんといっても、

“破壊と再生を繰り返したビートメイクの美しさと彼の莫大なラップスキル”がとてもよくマッチしています。

彼のアーティストとしてのスタイルはまだ完全に浸透しているとは言えませんが、間違いなく若きアーティスト達に多大な影響を与えています。彼のようにオリジナリティが爆発したラッパー達はまだまだたくさんいるので興味があれば他のアーティストも掘ってみると面白いかもしれません。

WRITER

洋楽なら幅広く聴きますが特にHIP HOP、R&B、ソウル、ファンクを好みます。

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