【HIPHOPをDIGる】エモラップの革命児Lil Peep(リル・ピープ)とは?

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洋楽コラム

今回は、エモラップの伝説的ラッパーである『Lil Peep(リル・ピープ)』をみていきながらHIPHOPを簡単に掘り下げていこうと思います。

このシリーズでは、これからHIPHOPを知りたいという方向けに端的にアーティストを掘り下げてオススメ曲などを紹介していきますので、もし気になる曲やアーティストがいたら、ぜひプレイリストなどの参考にしてみてください。

エモラップの若き天才!Lil PeepのHIPHOP遍歴とは?

Lil Peep(リル・ピープ)ことGustav Elijah Ahr(グスタフ・イライジャ・アール)はアメリカはペンシンベニア州アレンタウン出身、1996年11月1日生まれのラッパーで、気になる名前の由来は、幼い頃に母親からPeep(ピープ)と呼ばれていたことをきっかけに自然と定着していたようです。

彼の生い立ちは初めから過酷だったわけでなく、両親ともに教育に関心ある家庭で育ちました。しかし、とあるきっかけで両親が喧嘩しているのを目にして心に深い傷を負ってしまいます。

そしてこういったことの積み重ねで社会とのコネクトが上手くできないと感じるようになってしまいました。拍車をかけるように彼が14歳の時に両親は離婚。苦しみの中にいた彼は母への愛を込めてとタトゥーを刻みました。そこから中学生時代に音楽やファッションへ傾倒し、Lil Peepとしてのスタンスを構築していきました。

高校に進学した彼は、成績も抜群に優秀ながらにやはり幼少期からの積み重ねである社会への違和感により学校を退学してしまいます。しかし、元々優秀だった彼は退学した後もオンラインでコンピュータを学び、単位を取得するまでに至りました。この頃から自身の音楽表現を開始するようになり、自身の作った曲をSoundCloud(サウンドクラウド)などに投稿するようになります。

その後ニューヨーク・ロングアイランドから出ることを決意し、ロサンゼルスへ移住、自らを『Lil Peep』と名乗り本格的に音楽活動を始めます。

そして、2017年にリリースされたデビュー・アルバム『カム・オーバー・ホウェン・ユアー・ソーバー Pt.1』が全米オルタナティブ・アルバム・チャートで3位、HIPHOP・アルバムチャートで16位と圧倒的な数字を叩き出したリルピープですが、彼のカリスマ性は凄まじく、『ニューヨーク・タイムズ』で“カート・コバーン”と称さられるほどでした。

しかしながら、そんな人気真っ只中で彼は2017年11月15日に薬物のオーバードースで21歳の若さながらにこの世を去りました。

彼の楽曲は親しみやすいメロディーを紡ぎながら暗い歌詞や叫ぶようなラップ、インディ・ロックのようなサウンドとトラップ・ビートを融合したサウンドが特徴で、エモ・ラップと呼ばれるジャンルで伝説的な存在になりました。

そんなLil Peepが作り出すエモ・ラップの真髄が表れている曲を紹介しようと思います。

私が思う『Lil Peep』の代表的な曲はこちらです!

Lil Peep – Awful Things feat. Lil Tracy – YouTube

私が個人的にLil Peepの魅力が溢れていると思う曲はこの“Awful Things”です。

なんといっても、

“リバーブとコーラスが強くかかった浮遊感のあるギターとトラップビートの焦燥感が感情をえぐり”、誰しもが抱えている鬱憤や消えない痛みなどを美しく昇華してくれるサウンドとボーカルの美しさがあります。

彼のカリスマ性は後世に間違いなく多大な影響を残していますし、彼の系譜を辿るエモラップシーンの隠れた才能は世界に溢れていますので、興味があれば他のアーティストも掘ってみると面白いかもしれません。

WRITER

TOY吉

洋楽なら幅広く聴きますが特にHIP HOP、R&B、ソウル、ファンクを好みます。

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