ドレイクが全米チャートでビートルズの記録を更新するもその曲数、海外メディアの見解に違いが?

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洋楽コラム

Drake(ドレイク)が最新の全米チャート(ビルボードホット100)でゲスト参加したDJ Khaled(DJキャレド)の新曲「STAYING ALIVE(ステイング・アライヴ)」が初登場5位にランクインしたことで、The Beatles(ザ・ビートルズ)が持つ記録を更新しました。

DJ Khaled ft. Drake & Lil Baby – STAYING ALIVE – YouTube

今回、更新されたビートルズの記録は、ビルボードホット100でトップ5入りした曲数。ビートルズは29曲トップ5入りしており、ドレイクは「STAYING ALIVE」で30曲目のトップ5入りを果たしました。

■ドレイクがトップ5入りした全30曲
1. Best I Ever Had (2007)
2. Find Your Love (2010)
3. What’s My Name? (Rihanna ft. Drake) (2010)
4. She Will (Lil Wayne ft. Drake) (2011)
5. Hold On, We’re Going Home ft. Majid Jordan (2013)
6. Hotline Bling (2015)
7. Work (Rihanna ft. Drake) (2016)
8. One Dance ft. Wizkid, Kyla (2016)
9. God’s Plan (2018)
10. Look Alive (BlocBoy JB ft. Drake) (2018)
11. Nice for What (2018)
12. In My Feelings (2018)
13. Nonstop (2018)
14. Mia (Bad Bunny ft. Drake) (2018)
15. No Guidance (Chris Brown ft. Drake) (2019)
16. Life Is Good (Future ft. Drake) (2020)
17. Toosie Slide (2020)
18. Laugh Now Cry Later ft. Lil Durk (2020)
19. Popstar (DJ Khaled ft. Drake) (2020)
20. What’s Next (2021)
21. Wants and Needs ft. Lil Baby (2021)
22. Lemon Pepper Freestyle ft. Rick Ross (2021)
23. Way 2 Sexy ft. Future and Young Thug (2021)
24. Champagne Poetry (2021)
25. Fair Trade ft. Travis Scott (2021)
26. Knife Talk ft. 21 Savage and Project Pat (2021)
27. Girls Want Girls ft. Lil Baby (2021)
28. Jimmy Cooks ft. 21 Savage (2022)
29. Wait for U (Future ft. Drake and Tems) (2022)
30. Staying Alive (DJ Khaled ft. Drake and Lil Baby) (2022)

ここで矛盾があり、海外メディアで報じられている内容の違いがあります。ビルボードは30曲と発表していますが、ここで「31曲じゃないか?」と指摘しているのがイギリスのメディア「NME」。

A count through his Hot 100 history, though, shows that Drake has actually accumulated 31 Top Five releases.

(しかし、彼のホット100の履歴を数えてみると、ドレイクは実際に31のトップ5リリースを蓄積していることがわかります。

この矛盾の対象となっているのが、2018年に1位を獲得した、Travis Scott(トラヴィス・スコット)の「Sicko Mode」。

Travis Scott – SICKO MODE ft. Drake – YouTube

この曲でビルボードは、ドレイクがクレジットされていないトラヴィス・スコットだけの曲として扱っており、ドレイクがカウントされていないんです。

「Sicko Mode」は他にもSwae Lee(スウェイ・リー)やBig Hawk(ビッグ・ホーク)のボーカルが加わっていますが彼らもクレジットされていません。

この曲を収録しているアルバム『Astroworld(アストロワールド)』ではドレイクがクレジットされていません。自体を複雑にしているのはミュージック・ビデオで、ここではドレイクがクレジットされており、ドレイク自身もビデオに出演しています。

つまり、ドレイクがクレジットされていない「Sicko Mode」とクレジットされている「Sicko Mode」が存在し、ストリーミングやセールスの高いドレイクがクレジットされていない「Sicko Mode」がチャート入りしている、というのがビルボードの解釈なのではないかと考えられます。

これはリミックス盤でもある話で、ゲスト参加している楽曲よりも元の1人で歌っている曲の方がセールスやストリーミングが高い場合、リミックス盤はチャート入りしません。また、1週でもリミックス盤が元の曲よりもセールスやストリーミングが高い場合、その週のチャートだけリミックス盤がチャート入りするケースもあります。

これはあくまで編集部、筆者の考察の域を超えませんが、かなり細かい集計を行うビルボード上での結果として、あくまで「STAYING ALIVE」が30曲目のトップ5入りを果たした曲として認定されているのかもしれません。

どちらにせよ、再びビートルズの記録を塗り替えたドレイク。昨年9月18日付のビルボードホット100ではビートルズが1964年4月4日付で記録したトップ5独占記録を塗り替え、トップ5独占+トップ10に9曲ランクインという今後2度と起こらないんじゃないかという記録も作りました。次はどのような記録でチャートを賑わせてくれるのでしょうか。

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洋楽まっぷ管理者。米・英の音楽チャートなどのデータを好み、70年代から最新の洋楽までヒット曲なら幅広い知識を持つ。時代毎の良さがある洋楽の魅力を少しでもわかりやすくご紹介できればと思います。

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