ケルト音楽をはじめとしたさまざまな民族音楽を取り入れて発展したフォークロア。国際色豊かなサウンドと大自然の中で撮影されるMVは欧州を中心に人気が高く、現在も多くのMVが制作されています。今回の記事では、前回に引き続きフォークをあまり聴かない方におすすめしたいフォークバンドのMVを紹介していきます。
【洋楽】すごく自然を感じる。欧州発おすすめフォークバンドMV3選
【おすすめフォークバンドMV1】Norupo(Heilung)
Heilung(ハイルング)はデンマーク発のフォークバンド。歌詞は鉄器時代などヴァイキングがいた頃をイメージと古代の鎧や指輪に記されたルーン文字などを参考に制作され、言語は数種類の古代ドイツ語やノルド語などを使用する伝統を重んじた楽曲作りが特徴のバンドです。ドイツ語で癒しという意味のハイルングは、その名の通りミニマルミュージックのような複数の反復するパターンを組み合わせて作られる楽曲とささやき声のようなボーカルが合わさったストレスの少ない楽曲が特徴的。楽器は鉄器時代に制作されたという人間の血液が塗られたドラムや人間の骨、ヴァイキングが使用した鉄器などが使用され、他のバンドではほぼ真似できない特殊なサウンドを持つバンドです。また、衣装は北欧青銅器時代の精巧なレプリカが使用されるなど伝統への追求心の強いバンドであり、欧州を中心に人気を集めています。
【おすすめフォークバンドMV2】NYTT LAND(U-Gra)
NYTT LAND(ニット・ランド)はロシア発のフォークバンド。ホーミーのような歌い方のボーカルとカンネル(フィンランドの伝統楽器)や木の枝、シベリアの自然の音をイメージしたカラスの鳴き声や森のせせらぎの音を録音したものが使われる音響面で強いこだわりがあるバンドです。テーマは北欧神話や古エッダが中心となっており、それに倣って歌詞の多くは古ノルド語で歌われます。北欧の伝承を意識した衣装やメイクなどの衣装も人気を集め、欧州を中心にヴァイキングメタルやフォークのイベントを中心に参加する人気のバンドとなっています。
【おすすめフォークバンドMV3】Wardruna(Lyfjaberg)
Wardruna - Lyfjaberg (Healing-mountain) - YouTube
Wardruna(ヴァードルナ)はノルウェー発のフォークバンド。鹿の皮を張ったフレームドラムやフルート、クラビクリラ、タゲルハープ、口琴、ヤギの角など北欧で伝統的に使われてきた楽器を中心に使用するバンドです。古い文献に記されたルーン文字を再現するように楽曲が制作されており、ルーン文字の意味に沿って「森」と書いてある場合は実際に森に行って録音し、「川」と書いてある場合は川の中で録音を行った楽曲が特徴的。楽曲ごとにロケーションを変えることによって表現される環境音や音の響きは批評家からも高い評価を得ており、欧州を中心に活動を行っています。
まとめ
おすすめのフォークバンドのMVを紹介させていただきました。どのバンドも北欧神話や伝承への追求心が強く、また既存のものをなぞるだけではなく現代の手法や楽器も用いて新しい音楽を作り出すフォークは伝統と先進的な技術が融合した新たなジャンルであり、発展性の高いジャンルだと私は感じています。もし興味がありましたら、北欧の大自然を10分以内に集約したフォークバンドを聴いてみてはいかがでしょうか。
第1弾はこちら
・すごく自然を感じる。欧州発のフォークバンドおすすめMV4選