【2021年】おすすめの洋楽人気メタルアルバム12選

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洋楽コラム

今年は時勢もあり多くのメタルバンドが音楽活動自粛を余儀なくされるなか、あえて逆境に立ち向かうべくアルバムをリリースしたバンドも少なからず存在します。今回の記事では今年発売したアルバムの中で私が特におすすめしたいアルバムを紹介していきます。

おすすめの洋楽人気メタルアルバム12選

1. ORDEN OGAN【Final Days】

ORDEN OGAN – Let The Fire Rain (2021) – YouTube

ORDEN OGAN(オルデン・オーガン)はフォークメタルのようなダークさを持つパワーメタルバンド。和訳すると「恐怖の秩序」という意味を持つバンド名に恥じぬ邪悪な歌詞と重厚なサウンドはブラインド・ガーディアンの後継者とも呼ばれ、テクニカルなギターソロとシンセサイザーの奏でるダークな世界観で現在も根強い人気のあるバンドです。SFというテーマのアルバムにありがちなポップ感やキラキラ感はほぼ感じず、オーデンオーガンらしい壮大なサウンドで終始完結する昔からのスタンスを崩さずに新しいテーマにチャレンジした意欲的なアルバムと言えます。

2. Saltatio Mortis【Für immer frei】

Saltatio Mortis – My mother told me – YouTube

Saltatio Mortis(サルタティオ・モーティス)は中世ヨーロッパメタルの代名詞とも言えるメタルバンド。バグパイプやリュートなどケルト音楽に使用される楽器が編成に入り、フォークメタルや現代中世ヨーロッパ音楽(ネオメディエヴァル)などのジャンルの要素を取り入れつつもメロディラインは大衆的で聴きやすいバランス感覚の良いバンドと言えます。9人という大所帯で奏でられる壮大な中世サウンドはヨーロッパを中心にファンが多く、現在も多くのメタルイベントに出演しています。

3. Tanzwut【Die Tanzwut kehrt zurück】

Tanzwut – Bis zum Meer – YouTube

Tanzwut(タンツヴュート)はドイツで生まれたロックのサブジャンル、ノイエドイツハートと中世メタルの融合がコンセプトのメタルバンド。バンド名はドイツ語でダンシングマニアの意味があり、ダンシングマニアとは別名踊りのペストとも呼ばれヨーロッパで見られた人々が突然踊りだし絶命するか踊り疲れるまで踊りを止められなくなり、それに出くわした人も踊りが伝染する社会現象を意味します。アルバム全体を通してダークな雰囲気の楽曲が多く、インダストリアル・メタル的なメロディやリフをダウンチューンされたギターとをバグパイプやトロンバマリーナなどの民族楽器で演奏することによって効果的にダークさを引き出しています。

4. Secret Sphere【Lifeblood】

Secret Sphere – “Lifeblood” – YouTube

Secret Sphere(シークレット・スフィア)は美しさとパワフルさを兼ね備えたシンフォニックメタルバンド。クリーンなボーカルとパワーメタルのような重厚なギターリフやストリングスの音色を多く使用したシンセサイザーでイタリアのパワーメタルらしい演奏で人気の高いバンドです。このアルバムでボーカルを務めるロベルト・ラモン・メッシーナが音楽性の違いにより2012年に脱退し、8年後の2020年に復帰してから発売される最初のアルバムというだけあり初期のアルバムに近いシンプルでキャッチーなメロディの楽曲が多く復帰作ともいえるアルバム。しかし古さを全く感じさせないテクニカルなギターソロや美しいストリングスが際立つ懐かしさの中にも新しさが混在する完成度の高いアルバムと言えます。

5. Manntra【Monster Mind Consuming】

MANNTRA – HEATHENS – YouTube

Manntra(マントラ)はインダストリアルメタルとフォークメタルを融合させたテクニカルなメタルバンド。インダストリアルメタル的な重厚なギターリフとクロアチア北部の民族音楽のようなフレーズを多く取り入れた特徴があり、ハンガリーやオーストリアなどの東欧で強い人気のあるバンドです。重厚なサウンドでありながらポップさも兼ね備えたUKロックのような雰囲気もあり、一言では説明できない複雑な音楽性のアルバムとなっています。

6. Rhapsody Of Fire【I’ll Be Your Hero】

RHAPSODY OF FIRE – I’ll Be Your Hero (2021) – YouTube

Rhapsody Of Fire(ラプソディ・オブ・ファイア)はイタリアを代表する映画風メタルバンド。壮大な世界観の歌詞とパワフルなボーカル、シンセサイザーの重厚なシンフォニックサウンドでラプソディ・オブ・ファイアらしい壮大さがあり、安心感のあるアルバムに仕上がっています。1993年からイタリアメタル界の前線を走り続けるバンドであり、主メンバーのファビオとルカが脱退した現在も存在感は健在。シンプルで美しいフレーズと効果的にサビへ盛り上げていく重厚なコーラスでメタルを超えて1本の映画を観たような印象を感じるアルバムとなっています。

7. Epica【Omega】

EPICA – The Skeleton Key – YouTube

Epica(エピカ)はオランダを代表するシンフォニックメタルバンド。オペラのようなボーカルと重厚なストリングスや合唱隊を採用した重厚なコーラス、ニッケルハルパやリュートなどの民族楽器などさまざまなジャンルの楽器の音色が重なって生じる美しいサウンドはメタルの枠を超えた美しさを感じます。曲調もプログレッシブ・メタルのようなギターリフと中東ヨーロッパやアラビア音楽のようなオリエンタルなメロディやデスボイスなど様々な音楽の象徴的な要素を効果的に取り入れられ、映画音楽や民族音楽、オペラなど様々な音楽の要素が入り混じったカテゴライズが困難なエピカの音楽としか説明できない複雑な音楽性のアルバムとなっています。

8. Korpiklaani【Jylhä】

KORPIKLAANI – Ennen – YouTube

Korpiklaani(コルピクラーニ)はフォークメタルの代名詞とも言えるバンド。ヴァイオリンやアコーディオンを使用したフォーク感の強いサウンドが特徴的であり、Ennenはいつもと同じコルピクラーニのような雰囲気を持ちながらヒップホップを取り入れた楽曲やデスメタル寄りの楽曲など過去のアルバムに無かった多くの新しい試みが見られる新しさと懐かしさが混在したアルバムです。コルピクラーニは1993年からフォークバンドとして活動しており、結成当初はShamaani Duo(シャマーニ・デュオ)というバンド名でコラ半島に伝わる民族音楽を演奏していました。1997年にドラムのヨンネが加入したことによってメタルバンドに方向性を変えて名前をシャーマンに変え、2003年には同名のバンドがいたことにより名前をコルピクラーニに変更した過去があります。フォークバンドだった過去に裏付けられたインパクトのある民族音楽感とヒップホップなど現在も取り入れられる新しい要素の混在したアルバムとなっています。

9. lagerstein【Live in Brisban】

Lagerstein – Dig, Bury, Drink! – YouTube

lagerstein(ラガーシュタイン)はライブ特化のハイテンションパイレーツメタルバンド。オーストラリアのクイーンズランド州に住むパーティーとメタルが大好きな友達で結成したというだけあって最近のメタルバンドの多くが持つダークさがほぼ存在しないある意味一線を画するバンドとなっています。聴きやすいキャッチーなメロディラインとアコーディオンやヴァイオリンの入る陽気なパイレーツサウンド、高い頻度で入る海賊たちの掛け声と聴いているだけで楽しくなる工夫のあるバンドです。コルピクラーニやエイルストーム、グローリーハンマーなど多くの有名バンドのライブの前座として呼ばれ、最もライブを盛り上げる力のあるパイレーツメタルバンドの一つと言えます。

10. Storm Seeker【Guns Don`t Cry】

STORM SEEKER – How To Be A Pirate – YouTube

Storm Seeker(ストーム・シーカー)はフォーク系パイレーツメタルバンド。ニッケルハルパやハーディ・ガーディ、チェロ、フルートなどフォークミュージックに使用される楽器を多く編成に加えたバンドならではの壮大なサウンドと海賊たちの掛け声、悲哀感のあるメロディが合わさり海賊船の船員たちが船上で歌っているような印象を受けます。2018年にはスロベニアやドイツの多くの国際的なイベントで演奏し、評論家からの評判も大きく上がりここ数年で知名度の上がったバンドです。

11. Edu Falaschi【VERA CRUZ】

EDU FALASCHI – Spread Your Fire – Temple Of Shadows In Concert – YouTube

Edu Falaschi(エドゥ・ファラスキ)はブラジル発のヘヴィメタルバンド。デスメタルのようなBPMとポップなメロディライン、光速ギターソロとメロディック・スピード・メタルの要素が強いものの、演奏がメインのバンドに多い曲の冗長さの無いバランスの取れたバンドです。また、VERA CRUZはコンセプトアルバムとなっており、ポルトガルの修道院で起こる事件を追った歌詞は独特の世界感を持っています。

12. Van Canto【To The Power Eight】

Van Canto(ヴァン・カント)は唯一無二のアカペラメタルバンド。ボーカル5人とドラム1人のドラム以外の音を全てボーカルが担当する挑戦的なコンセプトのバンドであり、エレキギターにしか聴こえないギターソロや美しいコーラスでアカペラにも関わらずメロディックメタルの要素も強いアルバムとなっています。結成当初はメタルバンドや映画のサウンドトラックのカバーが多く、メタリカの「Pappet Master」やナイトウィッシュの「Wish Master」など様々な楽曲をカバーが話題となりました。現在はアルバムに収録される楽曲の大半はオリジナル楽曲となっており、アカペラ特有のぬくもりのあるサウンドは楽器で再現できない唯一無二のものであり、ヨーロッパを中心として多くの国にファンを持つ人気とバンドとなっています。

まとめ

今年発売した洋楽メタルアルバムを12枚紹介させていただきました。国内でライブに行くことは難しいかもしれませんが、今年もヨーロッパ圏ではドイツのメタルフェス「Wacken Open Air」をはじめとした多くのメタルイベントが開催され、アルバムも多く発売されています。この機会にお気に入りのメタルバンドを探してみてはいかがでしょうか。

WRITER

神田川響

ライターの神田川です。バリ島まで本場のケチャを観に行きたい。

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