17歳で鮮烈なデビューをかざって以来ヒット曲を量産、全世界でもっとも有名な歌姫になったRihanna(リアーナ)。しかし彼女の幼少期は、信じられないほど悲惨なものでした。
リアーナの過酷すぎる幼少期
カリブ海に浮かぶ小さな島、バルバドス出身のリアーナ。小さいころは田舎の子らしく、自然の中で遊ぶとても活発な子だったんだとか。そんな彼女の幼少期に暗い影をおとしていたのが、アルコールどドラッグの依存症だった父親、ロナルドの存在でした。
「金曜日はいつも怖かった、父親が酔っぱらって帰ってくるから」とのべたリアーナ。給料のほとんどを酒や薬物につぎこむため、家計はいつも火の車。酔ったロナルドがお決まりのように母親に暴力をふるう、という地獄絵図のような家庭で彼女は育ったのでした。
悲しいことに、学校でもいじめにあっていたリアーナ。彼女の名字、Fenty(フェンティ)からわかるとおり、彼女の父方の先祖は、かつてバルバドスに労働者として移住した貧しいアイルランド人。リアーナはその名前と比較的白い肌のせいで、ほかの黒人たちから、からかわれてばかりだったそう。まさにふんだり蹴ったりな子供時代を過ごしたといっても過言ではないでしょう。
つらい過去のおかげで今がある
いっぽうでその過酷な体験が、リアーナという人間を成功へとみちびいた、とも言えるかもしれません。2011年にリリースした曲「S&M(エス・アンド・エム)」は、そんなリアーナの強さを表現したもの。
「エス・アンド・エム」のMV
sticks and stones may break my bones but
chains and whips excite me棒や石であたしの骨を折ることだってできるわよ
でもね クサリにもムチにも興奮しちゃうの
「セックスについて書いた曲と思っている人が多いけど、これはもっと象徴的なものなの」と語ったリアーナ。いじめっ子たちにたいして、「リアーナをいじめても、本当の意味で傷つけることはできない」というメッセージが込められているのだそう。そして「父親との関係(暴力的な環境で育ったこと)からインスピレーションをうけたもの」であるとも。
「父との関係は私の人生に大きな影響をあたえているの。いま自分が好きなものや、惹かれるものにはぜんぶ、幼少期の体験がすごく関係している」とのべた彼女。おもいかえせば長いあいだ、彼女は人気歌手クリス・ブラウンとの「情熱的かつ暴力的」なロマンスでゴシップ紙をにぎわせていました。「なぜ暴力をふるう相手と…?」と世間は思ったものですが、そんな相手を好きになるのも、リアーナの幼少期の体験に原因があるのかもしれません。
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そんな父と彼女のあいだには、オトナになってからもなにかと争いが絶えず…2011年には、ロナルドがお金のために、リアーナのプライベートな情報をメディアに売ったとのスキャンダルが。また2019年にはロナルドが、リアーナが立ち上げたブランドの名前を勝手に自分のビジネスで使ったとして、親子で訴訟問題にまで発展しています。
これからも、なにかとお騒がせな事件をおこしそうなロナルド。せめて、リアーナに迷惑はかけないようにしてほしいものです…。
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