北欧メタルの歴史/成り立ちから年代別の曲調の変遷【前編】

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洋楽コラム

イギリスやアメリカでメタルブームが起きていた中、メタル不作の地と呼ばれた北欧ですが、現在は多くの有名メタルバンドを輩出するメタル先進国となりました。この記事ではメタルが北欧で発展していった経緯を1970年代から1990年代まで紹介していきます。

北欧メタルの成り立ちから年代別の曲調の変遷 1970年代~1990年代

1・1970年代(北欧メタル黎明期)

Pretty Maids – Little Drops Of Heaven – YouTube

イギリスのメタルムーヴメントNWOBHM(ニュー・ウェイブ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル)が浸透した北欧では、次々とハードロックバンドが結成されます。

2・1980年代(ネオクラシカルメタル最盛期)

Europe – The Final Countdown – YouTube

1980年代初期、スウェーデンのハードロックバンド、EUROPE(ヨーロッパ)が大ヒット曲「The Final Countdown」をリリース。キラキラしたキーボードや特徴的なメロディ、美しいハイトーンのボーカルは後の北欧メタルに強く影響を与えたと言われています。

また同時期にギタリスト、イングウェイによってクラシックの調性や、フレーズを取り入れたメタル、「ネオクラシカルメタル」が開拓されました。

Alcatrazz(Yngwie Malmsteen) – Live Jet To Jet – YouTube

クラシックの要素を取り入れたバンドは以前より存在しましたが、その試みをイングウェイがバッハやヴィヴァルディなどのフレーズをギターソロで曲中に取り入れるなど大胆な方法で突き詰めていき、「ギターでクラシックのフレーズを早弾きする」スタイルが確立されました。

1980年代中期、ネオクラシカルメタルブームの影響で多くの有名ギタリストが生まれましたが、1990年に入るとグランジなど新たな流行とともに存在感が薄くなっていきました。

3・1990年代(北欧メタルの細分化)

Nightwish – Over The Hills And Far Away – YouTube

ブームが落ち着き、ネオクラシカルメタルにはシンフォニックメタル、ゴシックメタルなどのサブジャンルが次々と現れます。これらのメタルはバイオリンやコーラス、チェンバロなどが採用され、キーボードが主流だったオーケストラのサウンドに生音が使われる事が多くなりました。また、オペラ風のメタルとして現在も根強い人気があります。

まとめ

1970年代から1990年代までの北欧メタルの曲調の変遷を紹介させていただきました。この時期は北欧以外のヨーロッパのメタルシーンも活発であり、場所が近いという理由もあって互いに感化されながら新しいメタルバンドが生まれてきました。次の記事では、1990年代~現在までの北欧メタルを紹介していきたますので、お時間のある方は後編も読んで頂けますと幸いです。

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北欧メタルの歴史/成り立ちから年代別の曲調の変遷【後編】

WRITER

ライターの神田川です。バリ島まで本場のケチャを観に行きたい。

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