【HIPHOPをDIGる】先月突然の死を迎えたラッパーYoung Dolph(ヤング・ドルフ)とは?

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洋楽コラム

今回は、先月衝撃的な死を迎えたメンフィスのラッパーである『Young Dolph(ヤング・ドルフ)』をみていきながらHIPHOPを簡単に掘り下げていこうと思います。

このシリーズでは、これからHIPHOPを知りたいという方向けに端的にアーティストを掘り下げてオススメ曲などを紹介していきますので、もし気になる曲やアーティストがいたら、ぜひプレイリストなどの参考にしてみてください。

メンフィスの英雄!Young DolphのHIPHOP遍歴とは?

Young Dolph(ヤング・ドルフ)ことAdolph Robert Thornton Jr.(アドルフ・ロバート・ソーントン・ジュニア)は1985年7月27日にイリノイ州シカゴで生まれ、彼が2歳のとき、彼は家族と共にテネシー州メンフィスに引っ越しそれが彼のフッドになります。彼には4人の兄弟がいましたが、実は2019年に悔やまれながらこの世を去ったラッパーのJuice Wrld(ジュース・ワールド)とは従兄弟でした。そして彼は幼少期に祖母によって人格を形成しているのですが、彼の両親はコカインなどの薬物中毒に陥っており、幼少期にその姿を数週間ごとに見るだけというような関係性でそれがラッパーとしての彼に影響を与えています。

そしてキャリアとしては、2008年にYoungDolphとして最初のミックステープ『ペーパールートキャンペーン』をリリースし、またその2年後、2010年には自身のレーベルPaper Route Empireを正式に設立しました。そこから彼はメジャーレコードレーベルから独立して『ウェルカム2ドルフワールド』をリリースし、2011年にミックステープ『ハイクラスストリートミュージック』と『ハイクラスストリートミュージックエピソード2』がリリースされると、彼の独自のスタイルが確立します。それは同じくメンフィスのラッパー8Ball & MJGのスタイルを継承しながらも、独特の声色を駆使した唯一無二のスタイルであるとファンの間で話題になりました。そして、その人気が上がるに伴い、メンフィスのラッパーであるヨー・ガッティから2014年8月にコレクティブミュージックグループレーベル(エピックレコードと提携)とのレコード契約を申し出されましたが、彼は独立したままでのリリースを貫き辞退します。

こういったことからもわかるように、彼のラッパーとしてのスタイルは上部だけでわなく、家族のため、地元を中心とした人々のために捧げた無償の愛にあると私は思います。また、彼がアーティストとして世界に示したやさしさは、ラッパーのみならず今も多くの人々の心に流れていて、やはり多くの方が聴いていて感じているのが、強いけれども優しく繊細なラップをする彼の姿です。残された遺族たち、親、伯父、弟、いとこ、パートナー、息子と誰もが彼がいて幸せであったと口にするほどの情にあついラッパーだったのです。

そんなYoung Dolphの英志を称えて、ここでは彼の独特なラップの素晴らしさが表れている曲を紹介しようと思います。

私が思う『Young Dolph』の代表的な曲はこちらです!

Young Dolph “100 Shots” – YouTube

私が個人的にYoung Dolphの魅力が溢れていると思う曲はこの“100 Shots”です。

なんといっても、

“細かい機微表現が抜群に上手いフローの幅広さ”がとてもよく現れています。

彼のアーティストとしてのスタイルの一貫性はメンフィスだけでなく、多くの界隈に多大な影響を残していると思います。彼の系譜を辿るラッパー達はたくさんいるので興味があれば付随した他のアーティストも掘ってみると面白いかもしれません。

WRITER

TOY吉

洋楽なら幅広く聴きますが特にHIP HOP、R&B、ソウル、ファンクを好みます。

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