【洋楽】ライヴ・アルバムの歴史をかつての名盤を振り返りながらその魅力に迫る

BY

※本ページにはアフィリエイト広告(PR)が含まれます

洋楽コラム

ライヴ・アルバムはCD・レコードで音楽を聞いていた世代にとっては当たり前にあった存在でした。

DVDやブルーレイなどの映像へとシフトしたわけでもなく、ライヴ・アルバムはビデオが主流だった時代にも多く存在し売れ続けています。

レコードの需要が再び陽の目を見ている昨今、今回はライヴ・アルバムの歴史をかつての名盤を振り返りながらその魅力に迫ってみようと思います。

初期のライヴ・アルバム

古くから知られているのはクラリネット奏者Benny Goodman(ベニー・グッドマン)が1938年にはカーネギー・ホールで行った最初のジャズ・コンサートの模様を収めた2枚組アルバム「The Famous 1938 Carnegie Hall Jazz Concert」。

Benny Goodman – Sing, Sing, Sing – YouTube

このアルバムがリリースされたのは1950年。歴史上最初のライヴ・アルバムと言われており(ウィキペディアの情報に基づく)、以降はジャズのライヴ・アルバムがいくつかリリースされるようになりました。

ジャズ以外で最初にライヴ・アルバムをリリースしたとされるのがフォーク・ミュージック・カルテット、The Weavers(ザ・ウィーヴァーズ)。1955年のクリスマス・イヴにカーネギー・ホールでライブ録音され、1957年にリリースされた「The Weavers at Carnegie Hall」。

The Weavers – Goodnight Irene – YouTube

ここまでは正直知らない方の方が多いかもしれません。その後の有名なライヴ・アルバムとして挙げられるのが、1958年リリース、Ray Charles(レイ・チャールズ)のライヴ・アルバム「Ray Charles at Newport」。

今尚開催されているニューポート・ジャズ・フェスティバルの模様を収録した作品です。

Ray Charles – Night Time Is the Right Time – Live 1958 – YouTube

以降、1960年代に入ると多くのミュージシャンがライヴ・アルバムをリリースするようになっていきます。

60年代伝説的なライヴ・アルバム

60年代で最も有名と言っても良さそうなライヴ・アルバムはJames Brown(ジャームス・ブラウン)の「Live at the Apollo」。

後の1998年にグラミー殿堂賞に選ばれたほどの名作で、アポロシアターで行われたライヴが収録されています。

Lost Someone (Live At The Apollo Theater, 1962) – YouTube

70年代以降のライヴ・アルバム

60年代より絶大な人気を得たビートルズ、ローリング・ストーンズ、レッド・ツェッペリンなど様々なロックバンドが登場し、またロックのジャンルも多種多様に増え、勢いをさらに増していくように70年代に突入します。

そんな中ロックバンドがライヴ・アルバムを次々とリリースすることによって、ライヴ・アルバムが当たり前に存在する時代になっていきます。

この頃は60年代に行われたライヴを70年代に入ってから音源化するというパターンも多く、例えば1977年にリリースされたビートルズの「The Beatles at the Hollywood Bowl(邦題:ザ・ビートルズ・スーパー・ライヴ!)」は1964年8月と1965年8月にロサンゼルスのハリウッド・ボウルで行われたライブ演奏が収録されています。改めて聴くとあまりの歓声にイヤホンで聴くとちょっとだけ耳がつかれてしまうかも・・・。

その後も年代問わず、過去に行われたライヴを数年後、数十年後に渡って改めてライヴ・アルバムとしてリリースするパターンも多くなり、ビートルズなど解散してしまったバンドであっても、コンピレーション・アルバムとは別の販売手法として重宝されてきました。

また単にライヴの模様を収録するだけでなく、イギリスのラジオ局として有名なBBCでのスタジオ・セッション・シリーズ「BBC Sessions」や、MTVで放送されている「MTV Unplugged」の模様を収録したアルバムなども登場するようになり、ライヴ・アルバムの幅も広がりました。

そして1992年、Eric Clapton(エリック・クラプトン)のアルバム「Unplugged」が2600万枚も売り上げライヴ・アルバムとして歴代最大のヒットを記録。「MTV Unplugged」シリーズは人気化していきます。

Tears in Heaven (Acoustic) (Live at MTV Unplugged, Bray Film Studios, Windsor, England, UK,… – YouTube

2000年代に入るとロックバンド以外にもあらゆるアーティストが世界規模でワールドツアーを成功させる事例も増え、それらのライヴ・アルバムもヒットするようになります。例えばMadonna(マドンナ)の2007年のアルバム「The Confessions Tour」。

Madonna – Hung Up (Live) – YouTube

他にもTaylor Swift(テイラー・スウィフト)やBeyoncé(ビヨンセ)などもライヴ・アルバムをヒットさせました。

ライヴ・アルバムの魅力

ライヴ・アルバムは音で全てを感じ取るという意味で、DVDやブルーレイなどの映像作品よりもより聴覚で体感できるのが魅力。

ただどのライヴ・アルバムでもいいというわけでもなく、ライヴ・パフォーマンスがすばらしいバンド、アーティストじゃないとその魅力は大きく半減されてしまうため、技量が試されるのもライヴ・アルバムの魅力のひとつかもしれません。

ライヴじゃないと聴けないアレンジ、歌詞を変えてのパフォーマンス、観客とのコール&レスポンスなど、音源とは違った楽しみ方ができるライヴ・アルバム。

多くの洋楽ファンにとっては「ライヴ・アルバム=ロックバンドによる作品」を好む方が多いかと思いますが、それ以外のジャンルであってもいい作品がたくさんありますので、ここ数年以内にリリースされた作品の中からおすすめしたいライヴ・アルバムをいくつかご紹介していきたいと思います。

おすすめのライヴ・アルバム4選

P!nk – All I Know So Far: Setlist

P!nk - All I Know So Far: Setlist
出典:Amazon

2018年から2019年にかけて行われたP!nk(ピンク)のワールドツアー「Beautiful Trauma World Tour」の模様を中心に収録されたライヴ・アルバム。

Bishop Briggs(ビショップ・ブリッグス)「River」やCyndi Lauper(シンディ・ローパー)「Time After Time」、Queen(クイーン)の「Bohemian Rhapsody」、「We Are the Champions」のカバーも収録されているのはライブ盤ならでは。

歌唱力の高いP!nkのパフォーマンスは必見です。

P!NK – Bohemian Rhapsody (Live (Audio)) – YouTube

Billie Eilish – Live at Third Man Records

Billie Eilish - Live at Third Man Records
出典:Amazon

Billie Eilish(ビリー・アイリッシュ)がライヴ・アルバムをリリースしているのは意外と知られていないかもしれません。

2019年11月6日にテネシー州ナッシュビルのサードマンレコード本部で行われた兄のFinneas(フィニアス)とのアコースティックライブショーで録音されました。こちらはビニール盤のリリースとなっており、ストリーミングでは配信されていないためかなり貴重です。

Beyoncé – Homecoming: The Live Album

Beyoncé - Homecoming: The Live Album
出典:Amazon

2018年4月にカリフォルニア州インディオで開催されたコーチェラバレーミュージックアンドアーツフェスティバルで録音されたアルバム。この模様はNetflixドキュメンタリー「HOMECOMING」でも配信されました。

Homecoming: A Film By Beyoncé | Official Trailer | Netflix – YouTube

Panic! at the Disco – All My Friends We’re Glorious

Panic! at the Disco - All My Friends We're Glorious
出典:Amazon

2017年4月にフロリダ州オーランドのアムウェイセンターで行われたライヴはBrendon Urie(ブレンドン・ユーリー)のソロプロジェクトになって初のライヴ。やりたいことを詰め込んだようなライヴなんですが、偶然にもこちらも「Bohemian Rhapsody」のカバーが収録されています。

Panic! At The Disco – Don’t Threaten Me With A Good Time (Live) – YouTube

ライヴ・アルバムは素晴らしい

DVDやブルーレイで映像で楽しむのもいいですが、音だけでその世界観を楽しむことができるのがライヴ・アルバムです。

今回はロックバンドは大きく好みも分かれるためまた別の機会に取り上げるとして、それ以外のソロアーティストを中心におすすめの作品をご紹介しました。

そしてライヴ・アルバムとして今後注目されるリリースとしてはLiam Gallagher(リアム・ギャラガー)が2020年12月5日にロンドン・テムズ川で行われたストリーミング・ライヴ音源『DOWN BY THE RIVER THAMES/ダウン・バイ・ザ・リバー・テムズ』が2022年5月27日にリリースされます。こちらも注目です。

以上、「ライヴ・アルバムの歴史をかつての名盤を振り返りながらその魅力に迫る」でした。

WRITER

洋楽まっぷ管理者。米・英の音楽チャートなどのデータを好み、70年代から最新の洋楽までヒット曲なら幅広い知識を持つ。時代毎の良さがある洋楽の魅力を少しでもわかりやすくご紹介できればと思います。

人気記事