【洋楽】絶対に聞くべき歴史的ロックアルバムの名盤4選Part6

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洋楽コラム

久しぶりとなった歴史的ロックアルバムの名盤シリーズ。(第5弾はこちら

ロックというジャンルが広まり、拡散し、細分化され、時代と共に進化していく中で多くの名盤が誕生しました。

今回も編集部によるセレクトで、売れに売れたものからセールス度外視で名盤と言えるアルバムまで幅広い視点から今回も4作品をピックアップして名盤を振り返ります。

フルで聴いたことのない作品がもしありましたら是非この機会にストリーミングサービスなどで聴いてみてください。

【洋楽】歴史的ロックアルバムの名盤4選

The Velvet Underground & Nico – The Velvet Underground & Nico

The Velvet Underground & Nico - The Velvet Underground & Nico
出典:Amazon(広告)

The Velvet Underground(ヴェルヴェット・アンダーグラウンド)は1996年にロックの殿堂入りを果たし、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」にも選出されるような誰もが知るバンドです。

今作は今でこそ歴史的名盤のひとつとして広く知られていますが、活動時期に評価されていたわけではなく、商業的な成功を収めるのはかなり後でした。

調べてみると今作がリリースされた1967年はアルバムの内容が物議を醸したため、多くのレコード店で発売が禁止され、多くのラジオ局がこのアルバムの再生を拒否し、雑誌はその広告の掲載を拒否されていたようです。

MGM印税調書によれば、アルバムは1969年2月までにアメリカだけで58,476枚を売り上げており、イギリスとイタリアではプラチナ認定を受けています。

The Velvet Underground, Nico – Sunday Morning – YouTube

The Velvet Underground, Nico – All Tomorrow’s Parties – YouTube

1枚に収めるにはあまりにも幅広く実験的で、それでいて王道感もある表現に困る1枚でもあります。

Blues Magoos – Psychedelic Lollipop

Blues Magoos - Psychedelic Lollipop
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Blues Magoos(ブルース・マグース)はブロンクスで結成されたサイケデリック・ロック、ガレージロック・バンド。

1970年に解散するも2008年に再結成。2015年にはツアーも行っています。

バンド唯一のヒット曲「(We Ain’t Got) Nothin’ Yet」が収録されており、日本では「恋する青春」というタイトルでリリースされています。

Blues Magoos – (We Ain’t Got) Nothin’ Yet – YouTube

LSDがアメリカ一部地域で非合法化されたのが1966年10月。アルバムがリリースされたのが翌11月。サイケデリック・ロック誕生の時期に近いことありLSDを連想させるタイトル「Love Seems Doomed」など当時のアメリカを象徴している1枚です。

Blues Magoos – Love Seems Doomed – YouTube

サイケデリック・ロックに限定した名盤はたくさんありますが、今作も加えてみてもいいのではないかと感じます。

Genesis – The Lamb Lies Down on Broadway

Genesis - The Lamb Lies Down on Broadway
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続いてはGenesis(ジェネシス)の1974年リリースのスタジオ・アルバム。

邦題は「眩惑のブロードウェイ」。

オリジナルのフロントマン、Peter Gabriel(ピーター・ガブリエル)をフィーチャーした最後のアルバムです。

簡潔に言うとピーター・ガブリエルが考案した、ニューヨーク市出身のプエルトリコ人青年ラエルについてのストーリーを盛り込んだコンセプト・アルバムなんですが、サウンドトラックを目指したかのような多様性は実験的なサウンドの賜物で、長い年月をかけて読みたい本のような歌詞の世界が広がっています。

日本盤CDで解説をしっかり読みながら出ないと理解しきれないかもしれません。まぁ読んだとしてもですが、CDを持っている方は歌詞や解説を相当読み込んだのではないでしょうか。

Genesis – Counting Out Time – YouTube

Genesis – The Carpet Crawlers – YouTube

私個人で言えば親の影響もあるので知ってましたが、知らない世代の方は、まず聴けば聴くほど深みがあるサウンドの多様性だけでも十分楽しめるかと思います。

ピーター・ガブリエル在籍のジェネシスが到達したゴールのようなアルバムでもあるので、おすすめしたい1枚です。

Tom Petty & the Heartbreakers – Damn the Torpedoes

Tom Petty & the Heartbreakers - Damn the Torpedoes
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最後は王道の名盤、Tom Petty & the Heartbreakers(トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ)3枚目のスタジオ・アルバム。邦題は『破壊』。

爽やかで聴きやすい印象なのが、当時のロックのひとつの特徴何だろうかとも想像できる曲が多く、おそらくはヒットさせるためにラジオでかけてもらえそうな音と言いますか、結局はこれがロックのひとつの形になったと言いますか、リアルタイムで聴いていないからこそ推測の域を出ませんが、サウンドは抜群。

それでいてところどころ挑戦的、実験的な音を忍ばせて、歌詞も結構攻めてるので、邦題を『破壊』としてるのもまぁ納得できます。

ハートランド・ロックというのは商業的にも成功しやすい、結果成功したバンドが多い、そんな特徴もありますが、このアルバムは特にどれもシングル化できそうなクオリティなのも名盤とされる理由のひとつかもしれません。

Tom Petty And The Heartbreakers – Here Comes My Girl – YouTube

Tom Petty And The Heartbreakers – Century City – YouTube

興味深いのが、最初にイギリスで成功した後、レーベルの問題で新たにMCAレコードの子会社だったバックストリート・レコード(後にMCAレコードに吸収)からリリースされた今作が全米2位を記録し、ようやくアメリカで成功したと思ったら、イギリスでのチャートは過去2枚のアルバムよりも低い結果(57位)となっていること。アメリカとイギリスのロックに対する評価の違いが生んだ事だと思いますが、今作への変化はバンドの歴史にとっても大きなものだったように感じます。

まとめ

今回も歴史的ロックアルバムを紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

名盤の定義はそれぞれありますが、アメリカでの評価が高いもの、日本でとりわけ評価が高いもの、など様々な視点で聴くのもまた面白くなります。

1枚でも聴いたことがない作品があれば是非聴いてみてほしいですし、この記事をきっかけに「これも名盤だろ!」と思うアルバムなどをSNSで発信して頂けると嬉しいです。

以上、「歴史的ロックアルバムの名盤4選」でした。

歴史的アルバムの海外の評価は?
【洋楽】名盤と呼ばれる歴史的アルバムの海外の評価は?メディア毎にレビューを比較
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WRITER

酒井裕紀

洋楽まっぷ管理者。米・英の音楽チャートなどのデータを好み、70年代から最新の洋楽までヒット曲なら幅広い知識を持つ。時代毎の良さがある洋楽の魅力を少しでもわかりやすくご紹介できればと思います。

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