【2022年の洋楽振り返り】編集部が選ぶ2022年のおすすめ曲20選

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洋楽コラム

洋楽まっぷ編集部が選ぶ2022年のおすすめ曲20選をそれぞれご紹介しながら、2022年の洋楽事情を振り返ってみたいと思います。

世界的なパンデミックも落ち着き、多くのアーティストがワールド・ツアーを行うようになり、日本でも来日公演が爆発的に増えた1年となりました。

2023年も既に多くのアーティストがツアー・スケジュールを組んでおり、今から楽しみでなりません。

2022年の洋楽振り返り

今年は大きく分けると「大御所アーティストの数年ぶりの新作ラッシュが多かった1年」、「TikTokバイラルによるヒットの法則がより明確になった1年」、「更なるロック・リバイバルとなった1年」とこの3つの視点が挙げられると思います。

世界的な大活躍となったアーティストはTaylor Swift(テイラー・スウィフト)

この4つの視点から振り返っていきたいと思います。

大御所アーティストの数年ぶりの新作ラッシュが多かった1年

今年はKendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)の5年ぶり5枚目のスタジオ・アルバム『Mr. Morale & the Big Steppers(ミスター・モラル&ザ・ビック・ステッパーズ)』をリリース。Beyoncé(ビヨンセ)は6年ぶり7枚目のスタジオ・アルバム『Renaissance(ルネッサンス)』をリリース。

他にもNickelback(ニッケルバック)は5年5か月ぶりとなる10枚目のスタジオ・アルバム『Get Rollin’(ゲット・ローリン)』、Arctic Monkeys(アークティック・モンキーズ)が4年ぶりとなるスタジオ・アルバム『The Car』、Post Malone(ポスト・マローン)は3年ぶり4枚目のスタジオ・アルバム『Twelve Carat Toothache(トゥエルヴ・カラット・トゥースエイク)』、Def Leppard(デフ・レパード)が7年ぶり12枚目のスタジオ・アルバム『Diamond Star Halos(ダイアモンド・スター・ヘイローズ)』をリリースするなど、まだまだ他にもたくさんいますが数年ぶりの新作を次々とリリースしました。

またアルバム以外でもようやく新曲をリリースしたのがRihanna(リアーナ)。ソロ曲としては6年ぶりとなった「Lift Me Up」をリリースしたリアーナは、復帰の舞台に映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』のサウンドトラック・アルバムに提供するという話題性も含み大々的なカムバックとなりました。

新作アルバムの制作からリリースまでのサイクルが2年程度の期間を費やすアーティストは多いですが、COVID-19パンデミックを挟んだことで制作が延期となったり、制作する予定はなかったものの時代が変化したことで制作する流れになったりと経緯こそバラバラですが、結果的にファンは数年待った状態で新作がリリースされる状況となりました。

しかしファンを待たせすぎてしまったのか、流行の変化が起きた影響もあるのか、かつての商業的な成功を収めるアーティストは少なかったように見受けられます。

2023年もこの状況は続き、P!nk(ピンク)2023年2月17日に約4年ぶりとなるスタジオ・アルバム『Trustfall(トラストフォール)』を、Paramore(パラモア)が2023年2月10日に約5年ぶり6枚目のスタジオ・アルバム『This Is Why』を、Metallica(メタリカ)が2023年4月14日に6年半ぶり11枚目のスタジオ・アルバム『72 Seasons』をリリースする予定です。

TikTokバイラルによるヒットの法則がより明確になった1年

アーティストが楽曲の一部を投稿し、反応が良くないとレーベルがリリースを許可してくれない、などといった話もお今年は大きな話題となりましたが、TikTokバイラルに依存しすぎないヒットも多かった今年はアーティスト目線では悩ましい時代になっている言えます。

しかし全米ビルボードホット100の年間チャートでは上位10曲が半数以上がTikTokでもバイラルとなっている、またはバイラルをきっかけにセールスを伸ばしている点は音楽業界としても注目すべき点かもしれません。

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更なるロック・リバイバルとなった1年

世界的なロック・リバイバルを後押ししてるのは間違いなくパンデミックがあけてライヴが多く開催されるようになったことが影響しているのは誰もが予想できると思います。

また世界的なジャンルのムーヴメントにおいても、人気はありますが全盛期ほどの商業的成果を出せていないEDMや、かつてビルボードホット100に多くランクインしていたヒップホップも一部の成功したラッパーしか上位にランクインしなくなっている点なども考えると、ロック・ミュージックが入り込む余地を与えていると言えます。

日本では洋楽と言えばロック、という根強い印象もあるため、ロック・リバイバルの世界の流れが伝わりにくい部分もあるかもしれませんが、昔ながらのロック・ミュージックから新たなジャンルを融合させ進化したロック・ミュージックなど、今後ツアーだけでなく音源の商業的成果が進めば本格的なロック・リバイバルの状況となるかもしれません。

世界的な大活躍となったテイラー・スウィフト

2022年にツアーを含めない音源のみでの商業的な成功を成し遂げたのは間違いなくテイラー・スウィフトであると言えます。

『Midnights(ミッドナイツ)』の成功は多くの国でいくつもの記録を作り、レコード盤は自身の販売記録を更新し、キャリアで最も売れたアルバムになり、全米ビルボードホット100ではアルバム収録曲が多数ランクインしトップ10を独占するという史上初の快挙を達成。ユニバーサル・ミュージック・グループの見解によれば、全英シングルチャートでは同時ランクインが1組のアーティストにつき3曲までというルールが存在しなければ、トップ10に8曲は送り込んでいたと述べています。

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『Midnights』がここまで成功していなければ、2022年最も商業的に成功していたのはBad Bunny(バッド・バニー)Harry Styles(ハリー・スタイルズ)だったかもしれません。

それでは次に洋楽まっぷ編集部が選ぶ2022年のおすすめ曲を20曲ご紹介いたします。

ヒット曲から是非聴いてほしい曲まで厳選しましたので、もし知らない曲があればこの機会に楽しんでみてください。

洋楽まっぷ編集部が選ぶ2022年のおすすめ曲20選

1. Harry Styles – As It Was

Harry Styles – As It Was – YouTube

Harry Styles(ハリー・スタイルズ)の2022年の成功はすさまじいものがありました。しっかりとリピートされやすい曲を作ってリードシングルとしてリリースしたこの曲の成功が大きな要因になっているのではないでしょうか。何より注目すべきはヒットの流れを見て、かつての「Blinding Lights」や「STAY」とほぼ同じアップテンポの曲を世に送り出したことに初めてこの曲を聴いたとき、衝撃を受けた記憶があります。純粋な曲の良さはもちろん、マーケティング要素さえ感じたこの曲は2022年あらゆる面で最もいい曲なんじゃないかと思います。

2. Lizzo – About Damn Time

Lizzo – About Damn Time – YouTube

Lizzo(リゾ)の楽曲センスの高さを感じる1曲です。70年代のディスコと80年代のシンセポップの要素がうまく融合しつつ、癖になるラップのバースなど完璧すぎると言ってもいいほど。洋楽を遂ループしちゃう理由のひとつとして、「程よい物足りなさ」が上げられますがこの曲はまさに何度でも聴いちゃう仕上がりになってると思います。

3. Future – WAIT FOR U ft. Drake, Tems

Future – WAIT FOR U ft. Drake, Tems – YouTube

この曲の成功はサンプリングに尽きるかもしれません。Tems(テムズ)の楽曲をバランスよく活用しながら、しかもこの手のサウンドに対して相性がいい2人がコラボしてるというのもおすすめしたい要素になってる1曲です。

4. Sampa The Great – Let Me Be Great ft. Angélique Kidjo

Sampa The Great – Let Me Be Great ft. Angélique Kidjo – YouTube

ザンビアのラッパー、Sampa The Great(サンパ・ザ・グレート)の1曲。最初こそ「アチ アチ アチ」とかが空耳に聴こえてしまうんですが聴けば聴くほどとにかくハマる1曲です。この曲がもし気に入ったらアルバム『As Above, So Below』も聴いて頂きたい作品になってます。あまり知られてないアーティストの中ではかなりおすすめのラッパーのひとりです。

5. Panic! At The Disco – Viva Las Vengeance

Panic! At The Disco – Viva Las Vengeance – YouTube

Panic! At The Disco(パニック!アット・ザ・ディスコ)も2022年、4年ぶりとなるアルバムをリリースしました。相変わらずのハイトーンボイスにどこか安心して楽しめるサウンドになっていておすすめです。

6. Weezer – Dark Enough to See the Stars

Weezer – Dark Enough to See the Stars – YouTube

この記事を書いてる時点で一番新しいWeezer(ウィーザー)の曲ですが、一発で「あー好きだわー」と思ってしまった1曲で、既に何度もリピートしています。どこか懐かしさを感じるサウンドでかなりおすすめできる1曲です。

7. Machine Gun Kelly – emo girl feat. WILLOW

Machine Gun Kelly – emo girl feat. WILLOW – YouTube

Machine Gun Kelly(マシン・ガン・ケリー)とWILLOW(ウィロー)の曲。何も考えずただただ何度でも聴きたくなるポップ・パンクです。ここまで明るいポップ・パンクを歌うマシン・ガン・ケリーもまた新鮮です。

8. OneRepublic – I Ain’t Worried

OneRepublic – I Ain’t Worried – YouTube

OneRepublic(ワンリパブリック)にとって久々のヒットとなった曲。映画『トップガン マーヴェリック』でも使用されたので耳にした方も多いかもしれません。個人的にはワンリパブリックというよりJonas Brothers(ジョナス・ブラザーズ)っぽい印象がある曲です。

9. David Guetta & Bebe Rexha – I’m Good (Blue)

David Guetta & Bebe Rexha – I’m Good (Blue) – YouTube

イントロでいきなり90年代にタイムスリップするかのような懐かしさとカッコよさのある曲ですが、メロディそのものは新しい感じもある実は巧妙な曲。Bebe Rexha(ビービー・レクサ)の低音ボイスも楽しめます。

10. Paramore – This Is Why

Paramore: This Is Why – YouTube

久々となったParamore(パラモア)のリリース。パラモアらしさ全開で前作のアルバムにあったニューウェイヴのようなスタイルではなく割と原点に戻ったような印象を受けます。ただ歌詞は今だからこそっていう内容です。

11. Beabadoobee – the perfect pair

Beabadoobee – the perfect pair – YouTube

2022年のBeabadoobee(ビーバドゥービー)は個人的にハマりすぎた作品ばかりでした。ヨーロッパ方面のポップといいますか、かつてのスウェーデン・ポップのようにも感じつつUKサウンドでもある曲ばかりで、この曲がもし気に入ったらEP『Beatopia』も是非聴いてみてほしいです。

12. venbee, goddard. – messy in heaven

venbee, goddard. – messy in heaven – YouTube

TikTokでバイラルとなったことで全英チャートを中心にヒットした曲です。今年も全英チャートはニューカマーが次々と初のチャート入りを果たしその勢いのままトップ10入りするケースが多くありました。

13. LF SYSTEM – Afraid To Feel

LF SYSTEM – Afraid To Feel – YouTube

先ほどの「messy in heaven」同様、TikTokでバイラルとなったことで全英チャートを中心にヒットした曲ですが、この曲は全英チャートでは今年最多となる8週連続1位を獲得するほどのヒットとなりました。初めてチャート入りするだけでもすごいことですが、さらに8週連続1位なんという快挙はLF SYSTEM(LFシステム)本人たちが一番驚いたかもしれません。

14. The 1975 – Oh Caroline

The 1975 – Oh Caroline – YouTube

どこか80年代ポップスのような構築を意識してるような印象を受ける曲で、破壊的要素がこれまでに比べて限りなく少なくなっていることでまとまってる感じがしますが、ここに耳馴染みの良さを感じるかどうかはそれぞれかもしれません。個人的にはおすすめです。

15. Lil Uzi Vert – Just Wanna Rock

Lil Uzi Vert – Just Wanna Rock – YouTube

実質2分もない異質とも言える1曲ですが、ノンストップで聴いてしまう1曲。ハウス・ミュージックとヒップホップの要素を組み合わせたヒップ・ハウスと呼ばれるジャンルのようですが、その呼び名はいろいろあるようです。

16. ROSALÍA – DESPECHÁ

ROSALÍA – DESPECHÁ – YouTube

ラテン系では個人的に2022年一番好きな曲です。とにかくキャッチーでシンプルなのに、こんなに癖になるメロディ作りになっているのはすごいですね。

17. GloRilla, Cardi B – Tomorrow 2

GloRilla, Cardi B – Tomorrow 2 – YouTube

2022年の女性ラッパーのニューカマーは例年に比べ多かったように感じますが、中でもGloRilla(グロリラ)の人気はかなり高かったように思います。Cardi B(カーディ・B)がリミックスに参加するほどですから。

18. Drake, 21 Savage – Rich Flex

Drake, 21 Savage – Rich Flex – YouTube

女性ラッパーは活躍した印象ですが、男性ラッパーは例年に比べると勢いが落ちてるように感じていた中でドレイクが深く潜ったような作品を出してきた印象を受けました。ただ商業的にはあまり結果は出ていないようです。十分かっこいいんですけどね。海外のヒップホップの状況はかなり変わっているように感じます。

19. Ed Sheeran, Pokémon – Celestial

Ed Sheeran, Pokémon – Celestial – YouTube

Ed Sheeran(エド・シーラン)の曲の中では割とキーが高めで、タイアップをかなり意識して書いたのか、ストーリー性のあるメロディでかなりおすすめです。

20. SZA – Kill Bill

SZA – Kill Bill – YouTube

最後はSZA(シザ)。2022年最後の最後にこんな名曲をリリースしてきたシザには衝撃を受けました。この曲好きな方かなり多いのではないでしょうか。

まとめ

ストリーミングサービスの多様化で多くのジャンルの曲が聴けるようになっているので、もちろん好みの問題もありますが20曲選んでみました。気に入った曲が見つかれば嬉しいです。

そして2022年の洋楽も「大御所アーティストの数年ぶりの新作ラッシュが多かった1年」、「TikTokバイラルによるヒットの法則がより明確になった1年」、「更なるロック・リバイバルとなった1年」、「世界的な大活躍となったテイラー・スウィフト」と4つの視点から振り返ってみましたが、日本と海外の違いも含め、海外の音楽市場としての動きが少しだけ伝わったかと思います。

そして多くのアーティストによるツアーラッシュも予想される2023年。どんなジャンルの曲がどんな形で流行るのか。またテイラー・スウィフトは次の再発盤をリリースするのか、など来年も注目すべき要素の多い1年となりそうです。

以上、【2022年の洋楽振り返り】編集部が選ぶ2022年のおすすめ曲20選でした。

WRITER

酒井裕紀

洋楽まっぷ管理者。米・英の音楽チャートなどのデータを好み、70年代から最新の洋楽までヒット曲なら幅広い知識を持つ。時代毎の良さがある洋楽の魅力を少しでもわかりやすくご紹介できればと思います。

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