「HIP HOPをDIGる(ディグる)とはどういうことなのか。」
そのような漠然とした疑問をすっきり明快に解消するのがこのシリーズです。
今回は、HIP HOP界におけるマルチクリエイター『Logic(ロジック)』を見ていきながら感覚的に「これが DIGる(ディグる)ということか!」と感じていただけたら幸いです。
【ロジック】をDIG(ディグ)る
Logic(ロジック)はアメリカを拠点に活動するラッパーで、コンポーザーやプロデューサーとしても才能に溢れ、今までに6つのスタジオアルバムをリリースしており、グラミー賞にはなんと2回もノミネートされています。
2020年に家族のために引退宣言をしたのですが、1年後に突然新曲「Intro」を発表するとともに、待望の復帰を果たしました。
【ロジック】が HIP HOPに影響を与えた曲+おすすめ
①『1-800-273-8255』
Logic - 1-800-273-8255 ft. Alessia Cara, Khalid - YouTube
ロジックにおける代表曲である『1-800-273-8255』。この曲が社会に与えた影響は計り知れません。なんとも不思議なタイトルはNational Suicide Prevention Hotline(全米自死防止ライフライン)の電話番号をそのまんま使用したそうで、実際にリリース後にはアメリカの10歳~19歳の自殺件数が5.5%減少したというのです。こうした彼の社会派スタイルは従来のギャングスタラップに劣らぬスタイルとして、不良ではないが鬱屈とした気持ちを持つ次世代のラッパーに大きな影響を与えました。
②『Homicide』
Logic - Homicide ft. Eminem - YouTube
お次はこの曲。
先ほどと打って変わって、ロジックのダークでシニカルなラップが顕著に現れていますね。また、彼が長年憧れていたラッパー『エミネム』との初コラボ作品であり、業界に溢れるフェイクに一括入れるような内容になっています。これにより、SNSやメディアなどでふりまきばかりしていたラッパー達が音楽と再度しっかり向き合うというHIP HOP界の新陳代謝を促した作品と言えるでしょう。
③『Everyday』
Logic, Marshmello - Everyday - YouTube
こちらは個人的なオススメ曲。
EDMシーンのスター『マシュメロ』とのコラボ作品であり、ロジックのトラックメイクの奥深さを味わうことができます。軽快でポップな雰囲気を纏ったノれる曲です。
まとめ
いわゆるゲットー育ちのゴリゴリのラッパーには出せないロジックオリジナルなラップとトラックは幅広い層に受け入れられています。
馴染みのない方も興味があればぜひ、こういったラッパーも掘ってみると発見があるかもしれません。
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